本記事を閲覧いただくにあたってのご注意
本記事には、そのコンビ・カップリングの性質上、
『東方鈴奈庵』に登場する一部のキャラクターについての
2015年9月時点での全てのエピソードのネタバレが含まれます。
ネタバレを望まれない方は本記事をこれ以降スクロールする事はせず、本ページから移動してください。
概要
東方Projectに登場する邪龍と霧雨魔理沙のカップリング。
邪龍と魔理沙は『鈴奈庵』で出会っており、前後篇からなる一つのエピソードに一緒に関連した。
魔理沙からの邪龍への主な呼びかけ方は「 お前 」(白蛇時)、邪龍が言葉を取り戻して以降は魔理沙は「 魔理沙殿 」、「 お前さん 」等と呼ばれている。
作中では
とある雨の日に魔理沙が「 貴重な白蛇 」を布の中に捕え自宅に持ち帰ったが、これが邪龍である。この邪龍は「 遥か昔 」に「 百鬼夜行絵巻 」にその力を封じられていたがその本が現在は貸本屋「鈴奈庵」にある事を知る。しかし力や人語を失い白蛇の姿になった今ではそこまで近づく事も出来なかった。
そこで小さな稲荷の社をつくり、そこに納められた稲荷の像から発せられる魔力によって像にかぶせられた頭巾を他の生物の言葉を理解する事の出来るマジックアイテムである「 聴耳頭巾 」に変化させる事でまず人間と交信できる第一歩を設定した。
どの程度時間が経った後の事であるかは不明ながら、先のように魔理沙が白蛇本人(?)をこの「 聴耳頭巾 」で包んで持ち帰ったため、邪龍は魔理沙を利用して復活のための行動をはじめるのである。
邪龍はまず「 聴耳頭巾 」を通して魔理沙に肯定的な成果を与えて自身を信用させ、その信頼をもとに目的の絵巻を所蔵する鈴奈庵へと誘導する。その際の文句は頭巾を通して声を聞いた魔理沙曰く、「 良い金になる話がある 」。
移動の際は魔理沙の帽子の中に潜んでいた。
鈴奈庵への誘導に成功し、店内で件の絵巻を魔理沙が開いたところで帽子から顔を出す。
絵巻から力を取り戻した邪龍は抑えようとする魔理沙の制止も振り切って帽子を破裂させつつ取り戻した元の姿で現れた。この際に言葉も取り戻している。
言葉と力を取り戻したことで自身の企みの全貌を魔理沙に語り鈴奈庵へやってくることとなったうまい話が偽りであった事も語るが、一方で物言わぬ白蛇であった自分を信頼してくれた魔理沙への感謝の想いもある様子で、その信頼と恩義に応えるべく別の形での報酬を約束している。
この際の、自身の頭を魔理沙の頬に優しくすりつける様子が印象的である。
その後邪龍は「 成龍 」に成った際の再会(ただし「 数百年後 」とのこと)に言及しつつ、風を纏いつつ鈴奈庵から脱出、住処である「 雲の上の上 」へと去っていった。
果たしてその後には魔理沙の元に「 龍の爪 」(薬品の素材として魅力的なアイテム)が送り届けられ、邪龍は魔理沙との約束を果たした様子である。
二名の様子
信頼を得るという目的もあってか白蛇時は愛嬌のある様子も多分にあり、魔理沙の腕に絡みついたり顎を撫でられて気持ちよさそうにするなど、魔理沙になついている様子が見られる。
一方その愛嬌は目的達成のためということばかりではなかったようにも見て取れ、先述のように復活後も魔理沙に優しく触れる様子が見られている。言葉を取り戻して以降の威厳のある話し方とのギャップもまた特徴的である。
また白蛇時は単独では人前に出られないこともあってか、魔理沙が紹介するまではその帽子に隠れていることが多い。帽子の中から魔理沙に声をかけているような様子も見られる。魔理沙宅から博麗神社までの移動や、続く鈴奈庵までの移動の間など、特に後者は移動時が雨模様ということもあり、白蛇邪龍は魔理沙の頭の上(帽子の中)で過ごしたものと思われる。
魔理沙は他作品においてツチノコ(『東方三月精』)や海獣(万歳楽。『東方茨歌仙』)などの動物をかわいいと感じる様子が描かれており、時にはかわいさの故に保護も行うことがある。動物などに対するかわいいもの好きの要素が、自身になつく邪龍にも傾けられていたのかもしれない。
作中では「 成龍 」になってからの再会という、人間である魔理沙とは実質的には今生の別れともなりかねない別離を告げた邪龍であったが、何らかの形で贈り物を届けるなど両者の接触の要素が断たれているという訳ではない様子もまた描かれている。
二次創作では
二次創作では邪龍がどのように位置づけられるかによって様々な「じゃりゅまり」のあり方があるが、得てして邪龍は紳士的な姿勢である事も多い。一度は雲上高くまで飛び去ったもののいつのまにか魔理沙宅に帰ってきていて魔理沙の生活空間に(創作によっては先述のツチノコ等とも)馴染んでいるという作風もあるなど、時にはその行動も自由。
原作における超然としつつも愛嬌のある様子や時には相手の鋭い剣幕にたじろいだりする一面は、二次創作においても邪龍のキャラクター性をフレキシブルにとらえさせる要素ともなっているようである。
また稀ではあるが邪龍の男性的な言葉遣いから「じゃりゅまり」を男女のカップリングと捉え、魔理沙にみる強力な男女カップリングの体系である「魔理霖」(または「こーまり」など)と三角関係的に出会うという創作もある。
あるいは邪龍もまたその知識や経験から魔理沙を助ける位置づけで描かれる事もあり、突っ走る魔理沙のフォローに何かと奮戦させられることの多い霖之助と共感し合うという作風もあるなど、魔理沙本人に加え魔理沙と縁の深い関係性とも関わりあう「じゃりゅまり」のありかたもあるようである。
この他のあり方としては作中で先述のような寿命差にも連想し得る対話があるため、「じゃりゅまり」においても寿命差からアプローチするものもある。人語を解しながらもその姿が蛇である邪龍と人間である魔理沙との寿命差の物語には、両者の姿を通しても心を打つような特有のテイストがある。
その他のタグ
邪龍と魔理沙の関係性については本タグ(「じゃりゅまり」)の他に「まりじゃりゅ」が用いられている。2015年9月現在、両者は併用されている。