概要
DMM.comにて配信中のブラウザゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』に登場する刀剣男士
腐向けであるため二次創作時には『刀剣乱舞』のタグは使用せず、『刀剣乱腐』『腐向け』を使用し、棲み分けることが望ましい。
サービス開始四周年を迎えた2019年まで(派生一作を除き)ゲーム公式による接点や共通点は描写されていなかった。
阿吽の大小
2019/1/22…8面『青野原の記憶』が実装。
告知バナーは骨喰藤四郎。
阿弥陀ヶ峰(8-1)にて回収出来る回想は三つあり、登場男士は同田貫正国、御手杵、骨喰藤四郎の三振り。
ひとつは其の61「阿吽の長物」、ひとつは其の62「阿吽の大小」であり、其の62から続き物の其の63「同病相憐れむ」の三つとなっている。
このうち当記事の二振りが会話をする回想が「阿吽の大小」だ。
阿吽とは始まりと終わりを意味する言葉であり、大小とは本差(大)(※打刀や太刀のこと)と脇差(小)の二本を帯刀するという意味の用語である。
つまりは回想タイトルだけで「特別言葉を交わさなくても意志疎通が出来る二振りでワンセットのコンビ」という意味になるのだ。
この二振りには刀派などの接点がないうえに、既に他に大きな接点のある男士や、回想や特殊内番台詞のある相手がいる上での「阿吽の大小」という関係性を打ち出されたことは、ある意味では特殊とも言える大きな接点となった。
ゲームの仕様上、打刀と脇差を部隊に入れて戦闘をすると「二刀開眼」という協力攻撃が発生することがある。
この点もまた阿吽の大小と呼ぶに相応しい説得力を倍増させるポイントだ。
回想内容
原文 | 同「この時代の豊国神社は、こんな山のふもとにあんだな」骨「ああ、俺の知っている場所とは違う」骨「……でも、なんで知っている?」同「ああ? いくさで勝つには、戦場を知ることも必要だろ」骨「…………」骨「……たぬき」同「あぁ!? だから、その呼び方で呼ぶなって!」骨「……正国、ありがとう」同「んなこと言われる筋合いねぇよ」同「おっしゃ。行こうぜ、バミ」骨「バミってなんだ」同「ホネって言われるよりいいだろ」骨「……そっちがその気なら、俺はやはりたぬきと呼ぶ」同「くくく、上等だ」 |
---|
要約と考察
――回想内容は同田貫が豊国神社の位置に関して呟いたところから始まり、骨喰はそれに「俺の知っている場所とは違う。……でも、なんで知っている?」と問いかけた。
骨喰の来歴からすると豊国神社は記憶を失う前、失った後のどちらにも縁深い場所であるが、集合体である同田貫に関しては特別な思い入れがある場所ではない。
「いくさで勝つには戦場を知ることも必要だろ」と返す同田貫に対して、骨喰は一言「たぬき」と揶揄した。
その後に「……正国、ありがとう」と礼を言う骨喰は何を思って礼を言ったのか、その真意は読み取ることが出来ない。
「んなこと言われる筋合いねぇよ」とぶっきらぼうに会話を切った同田貫は、骨喰を唐突にあだ名で呼びながら先へ進むことを促し、骨喰の「そっちがその気なら俺はやはりたぬきと呼ぶ」との発言に、「上等だ」と笑う同田貫で締められる。――
豊国神社を前にして回想する二振りの会話は、第三者から見れば説明も真意も言葉が足りなく思えるのに対して、当人達は気にも留めずに話を進めている辺り、まさに阿吽の呼吸、阿吽の大小だと呼べるだろう。
続く回想其の63「同病相憐れむ」では同田貫からあだ名をもらったことに関して御手杵にからかわれるが、脇差と仲の良い彼だからか骨喰の態度も幾分砕けたものとなっており、コメディチックのノリで終始する。
骨喰による「あいつ(同田貫)あだ名つけて回ってるのか」という言葉や「(御手杵は)ずるいとは思わないのか」という言葉の含む意味は骨喰自身にしか本当のところは分かり得ないが、口調に滲んだ呆れや御手杵への遠慮の無い追求からは三振りの親密な関係が窺えてとても微笑ましい。
呼称とあだ名
回想内では互いの呼称兼あだ名なども明かされた。
骨喰藤四郎 | 正国、たぬき |
---|---|
同田貫正国 | バミ |
骨喰からのたぬき呼びに関して、2019年には既に「どうだぬき」とゲーム内台詞が変更されていたにも拘わらず(刀帳では好きに呼んでくれと言っている)のたぬき呼びであること、回想以前にもたぬきと呼んだことがあるということが回想内容から分かる。
同田貫からのバミ呼びに関しては、骨喰の反応から上記回想時についたあだ名であることが分かる。
ジョ伝での呼称に関して
同田貫と骨喰の呼称に関しては、2017年の派生作品「舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語り」にて既に判明していたものと同じである。
これを派生作品からの逆輸入と受け取るかどうかは個人の判断に委ねられるが、舞台での刀剣男士の呼び名は概ねパンフレット等からゲーム公式運営による監修が入っているととれる内容があるため、8面実装前のこの時期から決まっていた設定である可能性が非常に高い。
ジョ伝の内容に関してはメディアミックスでの派生作品で二振りが唯一会話や交流をした作品であり、同田貫が傷を負った骨喰をお姫様だっこする場面もある。
その他の接点
- 切れ味の鋭さとその逸話……同田貫正国は「天覧兜割り」の逸話、骨喰藤四郎の名前の由来である「斬る真似をしただけで骨が砕ける」との逸話。
- 記憶が曖昧、不安定……同田貫正国は各地の同田貫と名のつく刀の集合体であるため、特定の一振りの記憶だけがあるわけではない。 骨喰藤四郎は炎に焼かれて記憶が抜け落ちている。
- 豊臣との縁……同田貫正国の名付け親は豊臣秀吉と縁深い加藤清正。 骨喰藤四郎は記憶を失っても秀吉を覚えている。
小ネタ
- 図録によると二振りの身長差は10cmである。(同田貫169cm 骨喰159cm)
- ステータス(2018年時点※極含む)は生存、打撃が共通して高い他、骨喰は脇差内でもかなり高ステータスで機動・打撃共に1位で必殺も2位。同田貫は全体的に低いが生存・打撃・統率は高めである。二振りとも戦闘において有用なステータスが高いのが特徴。
- 一口団子を食べた時のボイスに二人とも「甘い」との感想がある。極では同田貫は「おいおい、ガキじゃねえんだから」と文句を言い、骨喰は「茶も欲しい」と催促をしてくるようになった。(甘味が苦手な同田貫と、好意的にも否定的にも取れる催促をする骨喰。対照的と捉えるか共通点と捉えるかはこちらの判断次第である)
- 極での索敵・開戦ボイスが聞きようによってはぴったりハマっているように聞こえる。
いくさ大好き同田貫はともかく、骨喰にもちらほらと見られる好戦的なところは、ステータスの傾向にもあるように二振りの共通点と言えるかもしれない。