「この先どんな地獄が待ってても オレは最後まで一緒だから!!」
「一生背負って生きていく」
概要
『東京卍リベンジャーズ』に登場する場地圭介×羽宮一虎のカップリング。
本記事は重要なネタバレを含みます。ご注意下さい。
本編での二人の関係
一言で言うと、親友でありながら共犯者でもある二人。なお二人とも東京卍會の創設メンバーでもある。
過去(本編6巻)
この二人の因縁めいた絆は、2003年の8月13日、佐野万次郎の誕生日前から始まる。
万次郎の誕生日を祝うために、一虎はバイクを盗んでプレゼントしようと場地に提案する。場地は始めは渋るも、万次郎を喜ばせたい気持ちと一虎を放っておけない気持ちが先行し、結局共犯者となってしまう。
「盗みはヤベぇって言ってんだよ」
「なんだかんだ言ってさ いつも付き合ってくれるよな」
しかしこの二人が入ったバイク屋は万次郎の兄、つまり佐野真一郎の店だった。
「オマエ ケースケか?」
「し・・・・・・真一郎君・・・・・・?」
万次郎の幼馴染だった場地は、真一郎と面識があった。だが真一郎と面識がなかった一虎は、証拠を隠滅するために真一郎を撲殺してしまう。
「真一郎君はマイキーの兄貴なんだよ!!!」
「マイキーの兄貴をオレが・・・・・・オレが殺す訳がねえ・・・・・・」
「全部マイキーのせいだ だから・・・・・・マイキーを殺さないと・・・・・・」
一虎のこの言葉により、場地と一虎、ひいては東卍の創設メンバーの関係が歪んだものとなってしまう。
この場面が始めに描かれた段階では、この後すぐに場面転換し、二人が警察に連行されている場面となるが、実はこの直後、この二人の関係において非常に重要となるやり取りが行われていた。詳細は後述。
血のハロウィン編(本編6巻〜8巻)
2005年、少年院から一虎が出所すると同時に場地は東卍を抜け、一虎の待つ芭流覇羅に加入する。
(この時既に一虎はマイキーを殺すために反東卍勢力を立ち上げ、芭流覇羅のナンバー3を張っていた)
そして2005年10月31日、ついに抗争が当日を迎えてしまう。
しかし場地は抗争前半は姿を見せず、彼が登場するのは稀咲鉄太が暗躍しはじめ抗争も佳境となったタイミング。
「この時を待ってたぜ 稀咲ッ!!」
始めから場地は、稀咲の目論見を見抜き糾弾するために東卍を裏切った振りをしていたのだった。
場地の活躍により、稀咲を追い詰めることに成功するかと思われたその瞬間、
「オマエまでオレを見捨てるのか・・・・・・場地・・・・・・」
唯一の味方だと思っていた場地に裏切られ気が動転した一虎が、場地のことを刺す。
場地は刺された後も稀咲が束ねる参番隊相手に奮闘するが、重傷に耐えかね倒れてしまう。
このことにより、幼馴染を殺されたマイキーは激昂。理性を失い、衝動のまま一虎を殴り続ける。
抵抗も出来ず殴られ続ける一虎の頭によぎるのは、他でもない場地のことであった。
真一郎を殺してしまった直後、自分の罪を認めたくないあまりに「マイキーを殺さないと」と思い詰める一虎に対し、場地が一虎を抱きしめながら言った一言。
「そんな悲しい事 言うなよ・・・・・・」
「この先どんな地獄が待ってても オレは最後まで一緒だから!!」
この言葉を思い出した一虎は、「何だかんだ言って 一緒にいてくれた」と場地のことを思いながら涙を流す。
「オレは一番大事なモンを壊しちまったんだな」
「ごめんな場地 オレもすぐにそこに逝くよ」
だが、この時場地には、実はまだ息があった。
今にも死にそうな体で、場地はこう言う。
「気にすんなよ一虎」
「オレは・・・・・・ オマエには 殺られねえ」
場地はなんと、一虎が自分を殺してしまったと気に病まないように、自刃を選択する。
これは場地の、東卍メンバー、何より一虎のためを思った、文字通り決死の選択であった。
この抗争は場地の覚悟、東卍への愛によりマイキーが闇堕ちすることなく終結する。一虎は場地を死なせたこと、また真一郎を殺してしまったことを罪として受け入れ、「一生背負って生きていく」とマイキーに頭を下げ、マイキーも場地の遺志を汲み、一虎に「オマエを許す」と告げる。こうして大抗争「血のハロウィン」は終わりを告げたのだった。
なお余談ではあるが、このエピソードが描かれている話のタイトル「one and only」は、日本語に直訳すると「唯一無二」「真の恋人」などの意味がある。まさに公式が最大手。
未来(本編9巻)
未来で東卍の幹部になっていた花垣武道の窮地を、ある人物が救い出す。そのある人物の後ろ姿は、死んだはずの場地に酷似しており、思わずタケミチは「場地君?」と呼びかける。
しかし振り向いた人物は、刑期を終え出所した一虎であった。
一虎は未来では黒髪を伸ばした場地そっくりの容姿となっており、自分と同じく場地を慕っていた松野千冬と協力して、場地の遺志を継いで腐った東卍を立て直そうとしていたのだった。