概要
漫画・アニメ『がっこうぐらし!』に登場するキャラクター、若狭悠里と恵飛須沢胡桃の百合カップリング。
本来の名前の組み合わせると「ゆうくる」になるが、若狭悠里のあだ名である「りーさん」が劇中でよく使われるため、「りーくる」と表記するのが一般的。
2015年8月26日には、りーさん(CV:M・A・O)とくるみ(CV:小澤亜李)の声を担当した声優たちがボーカルを引き受けたシングルアルバム、「HERO」が発売された。
夫婦
定期的に廊下を巡回し、時にはシャベル片手に「彼ら」と戦い学園生活部を外から守る胡桃と、食事炊事洗濯その他の家事を全般にこなし、校内の物資管理を行い内から学園生活部を支えている悠里。
その姿は夫婦のそれに例えられるが、決して胡桃が男役という訳ではない。
外面内面共に女性らしい悠里に対して、少し荒っぽい口調で一見男勝りな部分もある胡桃だが、将来の夢はお嫁さんだったり、長い髪を結ったツインテールの子供っぽさを少し気にしたりと、彼女に秘められた女の子らしさは学園生活部一と言えよう。
胡桃と悠里、共に女の子らしさ溢れる2人が織り成す関係性こそが、このカップリング「りーくる」の魅力なのである。
アニメでのりーくる
アニメ版では胡桃と悠里の関係性に対して多くの掘り下げがなされており、9話の年頃の女子高生らしくはしゃぐ胡桃と悠里、そして5話、11話での胡桃と悠里が交わした「約束」は必見である。
アニメ版の脚本において原作者の海法氏は、「原作において描き切れなかった描写をアニメで描けて満足だった」という旨の発言をしており、ゆきみーと共に原作では描き切れなかったこれらのカップリングの関係性をアニメで上手く補完したのではないだろうか。
また、この二人の関係性についてはキャスト陣もオーディオコメンタリーなどで「夫婦」と表現することがあり、若狭悠里役のM・A・O氏によると学園生活部の活動初期に悠里と胡桃が夜中にしていた話し合いのことを「夫婦会議」と評したりもしていたらしい(BD/DVD第6巻のオーディオコメンタリーより)。オーディオコメンタリーでは第3巻で恵飛須沢胡桃役の小澤亜李氏や、第6巻では丈槍由紀役の水瀬いのり氏も(どちらも相手はM・A・O氏)二人の夫婦のような雰囲気について言及している。その他2016年2月にディファ有明で開催されたイベントで一番印象に残っているシーンとしてM・A・O氏と小澤氏が二人とも11話の悠里と胡桃の約束のシーンをあげ、二人について「学園生活部の父(胡桃)と母(悠里)~」とコメントする、学園生活部を「家族」と表して同じく「父と母で~」と語るなどたびたび話題に上っている。
原作でのりーくる
前述の夫婦説明の通りである。しかし、18話の胡桃がめぐねえらしき彼らに襲われ怪我を負って以降から、徐々に仲睦まじい関係は崩れつつある。26話のヘリ墜落以降からは、悠里の状態が不安定になっていき、27話でめぐねえらしき幻影が見えたことにより35話から登場するるーちゃんを幻視するようになる。そのるーちゃんが見え始めてから、胡桃の異常に気がつけなくなっていることもある。36話で聖イシドロス大学の校門を登る際手をつないでいるのだが、悠里は気付けていない。手袋をはめていたから、手に力が入っていたから、もともと悠里の体温が低いなどの理由で気付けなかった可能性もあるが、31話で胡桃が由紀の頬に手袋をつけたまま触っている描写では、由紀が驚くほど冷たいことが記されているため、悠里は胡桃の異常に気付けてはいないのではないだろうかと判断される。
また35話では、一人で小学校を捜索しに行ってしまった悠里を、胸を苦しませ落ち着いていられないほどの描写があり、今まで悠里から胡桃に対する思いではなく胡桃から悠里に対する思いの貴重なシーンとなっている。加えて先程述べた36話の手を繋ぐ場面も貴重なものだろう。
残念なことに37話の襲撃シーンで、胡桃が悠里を守る際に使用したシャベルが悠里を傷付けるという事態になってしまっている。
39話ではゲームをしていた胡桃が、悠里と由紀が勉強している部屋を覗いてしまったために引っ張られるシーンがあり、初期の頃を思い出させる場面となっている。
以降は本誌にかかるため、単行本が発売されてから追加する予定。
ドラマCDでのりーくる
基本的にはアニメの番外編であり、悠里と胡桃の関係性もアニメ版に近いものとなっている。
がっこうぐらし!のドラマCDはコミックマーケット88で販売された『特製ドラマCD夏休み編「ひとときの休日」』、TVアニメ「がっこうぐらし!」のBD/DVD第1巻、第4巻、第6巻それぞれの初回限定特典の一つである「夢に砂糖をひとさじ、ふたさじ」、「いただきます」、「わたしの、がっこうぐらし」の4枚がある。キャラクターの心情をアニメ版からさらに深く掘り下げており、りーくるというカップリングで見た場合、特に「ひとときの休日」ではジャケットで悠里が胡桃にカレーを食べさせている、胡桃が悠里のことを気に掛ける描写がある、「夢に砂糖ひとさじ、ふたさじ」では悠里が胡桃の夢見の悪さに気づいている描写がある等悠里と由紀・美紀、胡桃と由紀・美紀とはまた異なる二人の距離感を垣間見ることができる。