曖昧さ回避
ドラゴンクエストシリーズに登場するモンスターでさまようよろいの色違い。
ストーリー
ある日を境に、角の生えた化け物『ゴブリン』と化す人間が大量に発生する。
理性を失って町を破壊し、人間を惨殺していくゴブリン達に対して、理性を保ったままゴブリン化した丑鎮鉄兵は、ゴブリンの脅威から人々を守るために戦い続けることを誓う。
ゴブリン
ヒトの内に秘められていた超常能力。
目覚めると角の生えた大柄の化け物になり、基本的には理性を失う。
生命力が高く、死なない程度の傷なら数日で完治する。
人間の因子が強いと、人間だった頃の自我を保ち、自由自在に変身できる。
三つ目のゴブリン
勾玉町の周囲にのみ発生したゴブリン。
通常のゴブリンに目玉のような生物が寄生して誕生する特殊な存在であり、サーバーとなる半ゴブリンによってクラウド化され完璧に統率されているため、人間の重火器も使用できる。
このゴブリンは寄生した目を破壊しない限り活動を停止しない。
偽のサーバーゴブリン
菊田がダミーとして用意したと思われるゴブリン。
数えきれないほどの目が寄生しているため、顔の原型がほぼ無くなっている。
耐久力は低く、不意討ちとはいえ手榴弾のみで即死した。
登場人物
丑鎮鉄兵(うしずめ てっぺい)
鋼鉄の体を持ち、内側から超高熱を発することができるゴブリンに変身できる。
姫神翼(ひめがみ つばさ)
鉄兵の幼馴染。鉄兵に好意を寄せており、鉄兵が立派な警察官になったらお嫁さんになると赤面しながら約束する。
ゴブリン発生後は行方不明だったが、感情と言葉を失った状態で発見される。実はこの状態になったのはユキによって魂を抜かれたため。
ユキ
鉄兵の仲間になった謎の少女。
理性を保ったままゴブリンになれる者の1人で、ウサギ耳や毛皮を持つ人型のゴブリンに変身できる。
口から冷気を出したり、足の爪を使い攻撃することができる。
「やあ!こんばんわ!はじめまして!」と中々にフレンドリーな少女。
ゴブリン時の特徴
・ウサギのような耳と毛皮。
・鋭い足の爪。
・アイアンナイトの高熱を下げられるほどの冷却能力。
その正体は「ナイトシーカー」と呼ばれる存在で、太古に絶滅したとある哺乳類を復元してベースにして造り出された人工ゴブリン。あまりにも人間に近すぎて公表できない種族の1つ。
ユキがアイアンナイトの熱を下げられるほどの冷却能力を戦闘で使用しなかったのは、その能力自体がアイアンナイトの力を奪うことだけに特化しているため。
烏葉力男(からすば りきお)
指定暴力団鬼柳会系火塚組元構成員。
警察関係者を含む14件の誘拐および殺人を犯し逃走。
鉄兵の父、丑鎮京兵等に逮捕され勾玉北警察署へ搬送されるが、「混沌の時代の再来(本人談)」後に「古の超越者(本人談)」のゴブリンの姿で鉄兵の前に現れる。
「超越者」以外にも「悪鬼!!あるいは神々!!」「選ばれし物達」「かえり付いた物達」「世界の新たな支配者」「新たな神」などと自らを呼びそのセンスを見せ付ける。
また、
・鉄兵が怖がっていたので人間の姿に戻ってあげる。
・世界の状況や古の超越者などについて色々と鉄兵に説明してあげる。
・警察がどうなっているかを知らない鉄兵を空中移動(一部修正表現あり)で警察署まで連れて行ってあげる。
・翼の家、学校の状況を鉄兵が確認するまで待ってあげる。
などの親切さを随所に見せ付ける。
さらに、一方的にしゃべり倒した後に「下らねえお喋りはもう終いだ…!」と怒り出し、大人の理不尽さを身をもって教える優しさを見せる。
鉄兵にやたら親切に状況を説明していたため、ネット上では親切おじさんなるあだ名で呼ばれることが多い。
鉄兵と戦闘になるが、鋼の体にはカマイタチも通用せず、あっさりと敗退。
決め台詞は「闇の風で八ッ裂きになれ!!」
ゴブリン時の特徴
・鼻が伸び頭に小さな角が二本生える。
・体が巨大化する(鉄兵を片手で鷲掴みにできる程度)。
・空中移動ができる。
・体の一部が剛毛になる。
沼沢(ぬまざわ)
「おマエらオォ、俺にかくヒゴオしてる事ォあンよアア」
団地の生存者コミニティを恐怖で支配する半ゴブリン。
昔から度を知らない不良として地元住民に恐れられていたが、ヤクザがバックについたグループと敵対したため硫酸を飲まされる拷問により重症を負い、行方を眩ませていたが災害時に街に戻ってきた。
そのため口内とその周辺が酷く焼けただれており、喋る言葉がとても聞き取りにくい(指摘するとキレる)。
非常に残虐な性格であり、コミニティから逃走した一家を追跡して殺害している。
鉄兵とユキのコミニティ入りを自分に報告しなかったことに激怒し、生存者を殺害しようとしたため鉄兵と戦闘になる。
当初は酸による狙撃で優位に立ち回るも、鉄兵の先制攻撃で負った舌のダメージを回復させるために一時撤退。
他のゴブリンを人間の手下を囮として誘いだし、捕食することで傷を癒す(この際に沼沢に反論した手下の1人も捕食した)。
傷を回復させ、最初から狙撃に徹する形で再度鉄兵に挑むも、酸の腐食に耐えられる盾を作成していた鉄兵に距離を詰められ、舌を引き抜かれる。
攻撃手段を失い追い詰められて、自分の体積よりも多い大量の酸を一気に放出。人質をとる勝負に挑むも120%の力を出した鉄兵の圧倒的な一撃に敗北した。
ゴブリン時の特徴
・発達した舌と喉の袋器官。
・体の巨大化。
・長い頭部。
・非常に強力な腐食性の酸を放出する。
酸は人間体でも出せるが、ゴブリン時の方が威力は上。
なお、ゴブリン時でも何を言っているか分かりにくい。
菊田(きくた)
自衛隊改め国防軍所属の軍人。階級は陸曹。
重火器を使用し、計画的に鉄兵と住民たちに襲撃を仕掛けてきた「三つ目」のゴブリンを狙撃し鉄兵を援護した。
熱血漢で部下と上司からの信頼も厚い。
鉄兵を戦力とする「三つ目」の制圧した基地からの避難民救出作戦を提案するなど、正義感も強い模様。
しかし、その本性は戦争を望む戦闘狂であり、「三つ目」を操作して基地襲撃や生存者の虐殺を行っていた。
その目的は「世が世なら歴史に名を残せる名将」と自身が認めた上司の桜上と戦争ゲームを楽しむ事。
襲撃作戦を提案したのも、生き残っていた部隊を基地内に誘い込む罠だった。
作戦時に「三つ目」のサーバーを装ったダミーを殺害し、油断したユキを背後から発砲。その場にいた部下2人を「三つ目」を使って射殺した。
その後に完全に本性を現わして、生存者の避難している地下駐車場に本格的な襲撃を仕掛け、桜上に重傷を負わせるも、駆けつけた鉄兵にゴブリンを壊滅させられる。
その後、決着をつけるために基地の住民を人質に戦いを挑む。
重火器が効かない鉄兵を「三つ目」を融合させて作り出した巨大なゴブリンで捕捉し、「目」を寄生させて支配下に置こうとするも失敗。
自身は戦車に乗り込み、すべての三つ目を融合させた超重量級ゴブリンと戦車ごと合体し、鉄兵の甲殻でコーティングした弾頭で鉄兵をギリギリまで追い詰めるも、覚醒した鉄兵の炎により敗北。
全身に大火傷を負ったが生き残り、「目」をもう一度鉄兵に寄生させようとするが、駆けつけた桜上に胸の眼球を狙撃されて死亡する。
「お前さ、あの日街が燃えるのを見てどう思った?俺は今まで生きてきて一番ワクワクした」
「このご時世悪の方が勝つわ、やってて面白いし楽だもん」
ゴブリン時の特徴
・胸に存在する巨大な眼球。
・触手の生えた目を生み出し、それをゴブリンに寄生させることでクラウド化、サーバーとして視界の共有、操作が可能。
菊田の姿が殆ど人間と変わらないのは、彼が本来ゴブリンではないため。胸の眼球は天池によって与えられたもので、菊田自身は普通の人間である。
天池善次郎(あまちぜんじろう)
指定暴力団鬼柳会系火塚組と深い関わりをもつ謎の人物。
顔に酷い傷を負っている。戸籍が存在しないため「天池善次郎」という名前が本名かどうかも不明。
災害時に半ゴブリンになる組員を選別、それを率いて街を蹂躙した。
街の英雄となった鉄兵に立ち塞がる。
その正体は遥か昔から生き続ける不死のゴブリンであり、他の「ゆとり世代」のゴブリンとは一線を画す存在。
その発言から鳥葉、沼沢、菊田を半ゴブリンに変貌させたのは彼。
その目的は人類を殲滅することらしいが、詳細は不明。
街の住民を英雄としての鉄兵に依存させることで陥落した街からの脱出を防ぎ、一網打尽にする計画を練っていた。
しかし、自我を失った風を装った鉄兵により計画が破綻、結果として住民の殆どを仕留め損ねる。
ゴブリン時の特徴
・牛のような角と皮の抉れた顔面。
・鉄兵の甲殻を素手で砕くほどの怪力。
・体の巨大化。
・不老不死。
最たる特徴はその圧倒的な不死性であり、どれだけ切り裂かれようが、焼かれようが、窒息しようが、病にかかろうが、飢えようが、渇こうが、原爆を2発受けようが死ぬことはない。
敗北しても尚挑んでくる鉄兵を拉致し、ある秘密を教えることで人間を滅ぼすゴブリンとして覚醒させようとするも失敗し、冷気と炎の両方の力を備えた鉄兵により、町中の金属と土でできた巨大な棺桶に押し潰され、鉄兵の命と引き換えに封印された。
読み切り版にも同姓同名のキャラクターが登場するが、こちらはゴブリンだが能力も経歴も別物で、れっきとした元・人間である。
ゴブリンナイト
週刊少年ジャンプ2012年35号に掲載された読み切り版。
ストーリー
ある日の夜、この世界に魔法がかかった。
この星の全ての地域の100人に1人の割合の人間が、化物に変身する能力を手に入れた。
原因も原理も一切不明で、まさに魔法としか言い様のないこの事象に、政府や警察の対応も追いついていない。
一部の化け物たちはその力で悪事を働き、社会を崩壊させていった。
その姿から化け物たちはファンタジー小説や冒険童話などに登場する意地悪な鬼や悪魔にちなんで「ゴブリン」と名付けられた。
そして世界が変わってしまったその夜のことは、災厄として人々の記憶に焼き付けられ、その後の世において、『ゴブリンナイト』と呼ばれるようになった。
登場人物
牛火鎮-「牛頭鬼」
読み切り版の主人公。連載版の鉄兵の前身。
街で暴れるゴブリンの暴走族や暴力団を一掃し、住民を守っている。
十五夜雪-「ホワイトヘアー」
鎮と行動を共にする少女。連載版のユキにあたる。
牛火徹
鎮の弟。6年前の「ゴブリンナイト」の日、天地に兄と一緒に誘拐され殺された。
当時の記憶は鎮のトラウマとなっていて、6年たった今でも悪夢として彼を苦しめている。
天地善次郎-「ウェンカムイパケ」
鬼柳会系火塚組舎弟頭。スキンヘッドの大男。ゴブリンに変身可能な人間で、変身状態では左腕に強力な散弾大砲を備える。
非常に残虐な人間で、人を殺すことを何とも思っていない。
部下たちもゴブリンだが、ただのコマとしか思っておらず、鎮の弱点を利用して精神的に追い詰め始末しようとするが、雪の説得で再び立ち上がった鎮はゴブリンとしての力を完全に使いこなし、落ちてきた鉄塔に押し潰される。その後の動向は不明。
ゴブリンナイトでゴブリンの力に目覚め、その当時徹の殺害に使用した散弾銃が能力として反映された模様。ちなみに左利き。
ゴブリン
牛頭鬼
牛火鎮のゴブリン形態。
全身から莫大な熱量を放出する地獄の番人・牛頭がモチーフと思われる。
感情に呼応して体温が上昇し、肉弾戦で最も効果を発揮するが、大声の圧力で物を燃やすことが可能。
人間の姿でも体の一部をゴブリンにすることでやかんのお湯をすぐに沸かすことが出来る。
ホワイトヘアー
十五夜雪のゴブリン形態。
ほぼ人形で鎮曰く「コスプレ」。
モチーフはうさぎで、触れたものを冷やす能力を持つが身体能力は向上しないようで直接戦闘は苦手。
ウェンカムイパケ
読み切り版の天地善次郎が変化するゴブリン。
岩のような巨大な体躯を持ち、左腕に仕込まれた散弾砲からコンクリートを軽く貫通する散弾を発射する。
名前の由来はアイヌ語の「悪い神の口角」と思われる。
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