概要
『もののけ姫』の主人公・アシタカとヒロイン・サンのカップリング。
二人の出会いはシシ神の森近辺の川縁。行き倒れていた牛飼い達を助けた道中、アシタカはモロとその子供達と連れ立つサンを目撃する。牛飼い達の輸送集団を襲撃した際、エボシに撃たれたモロの傷を看ようとしていたのである。エボシの弾にはモロに有毒な成分が含まれていたらしく、サンは懸命に傷口から毒を吸い出す。モロがアシタカの気配に勘付き唸り声を漏らすと、サンも振り向き、モロの血で汚した美しい顔を見せた。
白皙の頬と生々しく濡れた血のギャップに息を呑むアシタカだったが、怯まず堂々と名乗りを上げる。しかしサン達はアシタカを一顧だにせず、「去れ!」とだけ言い捨てて行ってしまう。
次に二人が会ったのはタタラ場だった。牛飼い達を襲った時にエボシを討ち漏らしたサンは、直接彼女の首を取りに来たのだ。サンを死なせたくないアシタカは必死に説得するが、サンは聞く耳を持たない。アシタカは力ずくで彼女を止めようとするが、その渦中で重傷を負ってしまう。
邪魔をされたことに立腹するサンはアシタカを殺そうとするが、思いもよらぬ言葉で手を止めた。普通の人間とは違う何かをアシタカに感じたサンは、彼の生死をシシ神に委ねる事にする。
シシ神はアシタカの命を取らず傷を治した為、サンは彼の助命を決意。彼が目覚めるまでの間、ヤックルがサンにアシタカの身の上を語り、サンはアシタカの人となりを知ることになる。そのせいかアシタカが気が付いた時のサンの態度は大分刺が無くなっていた。そして自身の寝ぐらにアシタカを運び、親身に介抱したのだった。