「生きろ…」
「そなたは美しい」
概要
- サン:「何故私の邪魔をした、死ぬ前に答えろ!」
- アシタカ:「そなたを死なせたくなかった」
- サン:「死など怖いもんか。人間を追い払う為なら命などいらぬ!」
- アシタカ:「分かっている。最初に会ったときから。」
- サン:「余計な邪魔をして無駄死にするのはお前のほうだ! その喉切り裂いて二度と無駄口たたけぬようにしてやる!」
- アシタカ:「生きろ…」
- サン:「まだ言うか!人間の指図は受けぬ!」
- アシタカ:「そなたは美しい。」
アシタカがサンに恋をした事が分かる名言だが、言葉選びは些か直球。エボシに対して放った「曇りなき眼(ヒイ様の受け売り)」でも分かるように、元々クサいセリフを臆面も無く言えるのがアシタカという男。
サンがなかなかの美少女なので「しょせん顔なのか?」と感じた観客も居るだろうが、アシタカとしては(顔もあるだろうが)彼女の世俗に染まっていない純粋な魂や、奥深い森で山犬達と生きる神秘性、自身の芯を裏切らず戦う真っ直ぐな心の美しさに惹かれたが故に、口をついて出た言の葉だろう。
エピソード
- 監督の助手を務めた伊藤裕之によると、「そなたは美しい、気恥ずかしくて使うのに反対していたが、自分がそんなこと言えないからイヤなんだろと監督が独身組の私を一喝した。」とコメントしている。(ソースはもののけ姫を読み解く)
- 宮崎駿によれば、モロの君が躊躇せずにサンに「お前は醜い」と言っていたこともあり、普段から「人間であることの罪悪感」を持ち、「山犬としての自尊心」が崩壊しかかっていたサンの心にこの言葉が響いたのだとされている(参照)。