概要
1973年に公開されたアメリカの青春映画。日本語表記では「アメリカン・グラフィティ」と中黒入りで表記されることが多いが、ピクシブでは中黒なしのアメリカングラフィティタグでの投稿作品も多い。
初監督作品THX-1138が難解かつ先進すぎてさっぱり評価のえられなかったジョージ・ルーカスが改めて監督を務めた作品であり、かつては本気でレーサーを目指していた彼の青年時代の体験をもとに制作された。
キャッチコピーは「1962年の夏、あなたはどこにいましたか/Where were you in '62?」。1962年のカリフォルニア州モデストを舞台に、高校を卒業し旅立ちの日を迎える若者たちの一夜の行動を追った作品であり、大統領暗殺やベトナム戦争などの社会不安がなかった「古き良きアメリカ」を描いたことで好評を得た。
この作品でルーカスは新進気鋭のやり手な若手監督という名声を得て、自分の趣味を目一杯詰め込んだSF映画制作への第一歩を踏み出した。
また、ルーカスの盟友であるロン・ハワード(当時は映画監督に転校前で現役俳優だった)はこの作品の主演俳優の一人としてルーカスと出会った。また、当時大工の仕事をしながら駆け出しの俳優もやっていた若き日のハリソン・フォードも主人公の一人カートのライバルとして出演しており、この作品がきっかけでルーカスやフランシス・コッポラなどの信頼を勝ち得て俳優としてのキャリアをスタートさせた。
「アメリカン・グラフィティ2」という続編があるが、こちらではルーカスは監督を降り制作総指揮に回っている。
1995年にはアメリカ国立公文書館から「後世に残すべき映画」に指定された。
余談
- 「グラフィティ」とは「(壁などに書かれた)落書き」のこと。四人の青年たちの一夜の様子をそれぞれ視点から描いたことに由来する。
- その後の超ヒット作品の数々の影に隠れがちだが、作品的な観点の他、ルーカスのキャリアやその後の交友関係に多大な影響を与えた歴史的作品である。
- デザイン面でもさまざまな影響を後世に残しており、特にレース用に無骨に改造された主人公たちの愛車たちのデザインは「マンダロリアン」での主人公の二代目愛機のデザインなどに多大な影響を与えている。
関連タグ
アメリカングラフィティ(表記揺れ) ジョージ・ルーカス 青春映画