概要
伝説の殺し屋一族。現在は上から順に長女ショコラ、長男ビター、次男カカオ、次女ガーナの四人姉弟。そして故人となっているがAIとして生きている母シュガー、父シュクレの六人家族で暮らしている。
一族の外から婿入りしてきたシュクレを除き、全員虚ろな目に、不健康にも見える青白い肌、牙が生え揃った不気味な顔をしていて、ビターを除く全員が赤茶系の髪の色をしている。
家は外から見ると普通の屋敷だが、地下には要塞があり、アルカラム一族はこの地下を主な生活スペースにしている。
代々一族に生まれた子供は幼少期から「アルカラム一族の掟」をはじめとした、殺し屋として必要な各種スキルを適正に応じて厳しく教育される。「一族の繁栄」を最優先課題とし、成人すると一族の長老らが話し合って選抜された、5千人の組み合わせの中から決められた異性との結婚・交配が義務付けられている。
上記の長老らをはじめ、世界中に一族が点在するが、カカオたち一家以外は長らく未登場であった。
しかし、2022年1月28日の動画にて、世界中に強さの序列順に白・赤・黄・緑・藍・青・紫の計7つの一家が存在することが判明。カカオたち一家はシュガーを当主とする現在序列第2位の「赤のアルカラム一族」であることが明かされた。
子供たちの誕生日は、実は全員7月7日である。一度にお祝いされるのが嫌になって抗議した結果、くじ引きで偽誕生日を決める事となった。カカオは10月2日、ガーナは8月10日、ショコラは2月14日、ビターは3月14日となっている。
ちなみに、彼らがチョコ関連の名前になった理由は、ショコラが偶然7月7日に生まれ、その日がワールドチョコレートデーだったから。
家族構成
- カカオ・アルカラム
赤のアルカラム一族の青年で、凄腕の殺し屋。誕生日は10/2。主な服装は黒いパーカーに灰色のズボン。アルカラム一族の回の動画では彼が主人公を勤める回が多い。
殺し屋一族として、母親からはよく依頼の仕事を怠けていないかと目を光らされている。殺し屋として確かな実力を持ってはいるものの同時に上昇志向も高く、「おおいさん」に敗れてからは、こうした怪異に対抗するために一人かくれんぼを実行したり、特殊な刑罰を受けるためにわざと逮捕されたりなど変わった行動を起こす。その関係からか、超自然的異常存在であるSCPの生態やその対処法についても造詣が深く、並の人間では太刀打ちできないEuclidレベルのSCPを何度か撃退(完全に倒せたわけではないが)したこともある。(逆にまったく歯が立たずに殺されてしまったIFも存在する)
自他共に認めるサイコパスであるが、家族・一族への愛情は非常に深い。
また、自分を自殺に見せかけて殺してほしいという奇特な復讐法を計画してきた依頼主に対しては、独自の復讐法を練り出して依頼者の生を尊重したり、悪魔に騙され力と引き換えに自らの命がかかっている際には、自分の命を優先せずに人命救助に力を使うなど見た目や役職に反して根は善人な部分が多い。また、尿路結石やワキガ、アルコール依存症になったりと人間臭い一面も持っている。だが、批判的に見る視聴者も存在しており、弟子の夫であるジャックと比べられて呆れられている部分も存在している。
チョコレートが好物で、お気に入りブランドのチョコや行きつけのカフェのチョコケーキなどを日常的に食し、それ以外のものは殆ど口にしないらしい。また、自身でチョコ菓子を作って食べることも多い。
「伝説のカカオ」を見つけ出し、それを材料とした最高のチョコレートを自ら作って食するのが夢。この「伝説のカカオ」が絡むと突拍子もない行動をしたり、自分の命も顧みないほど暴走する回も多い。
幼少期から兄弟の中でも知力、体力共に最上級の才能を持っており、父譲りの勘が非常に鋭さなど両親の才能、アルカラム一族の殺しの才能を強く受け継いでいる。
2022年3月26日の動画では修行により父と同じ聴力の超感覚を会得するに至る。その力は父同様移動する物体の位置を正確に把握したり、相手の心音を聞き取ってナイフを捌いたりする他、他国にいる姉の声を聞き取れるなどフィジカル面での特訓と併せ、白の一族に匹敵する力をもたらした。
- ガーナ・アルカラム
※左の人物、なお画像のような台詞は本編では言ってません
カカオの妹にして、兄弟の末っ子。主な服装は可愛らしい赤のワンピースとリボン型爆弾を付けたカチューシャ。
友好的な性格で、依頼主やターゲットに感情移入しすぎてしまうことがある。ちなみに語尾に「〜ニャ」と付けて喋ることが多い。
兄と同じく殺し屋だが腕は未熟で、尚且つ高所恐怖症。仕事には爆弾を扱うことが多く、部屋には無数の爆弾が転がっている。兄のカカオとは他の家族の中でも交流が多く、何かと手を焼いてもらったり、ときには折檻されたりしている。
ドジっ娘で何かと失敗が多く、その度に主にカカオがそのトラブルに巻き込まれ、ガーナは母親からおしおきを受けるのが定番となっている。だがこの回では窮地に立たされながらも自分だけの力で見事に依頼を完遂し、視聴者から「本気のガーナ、かっこいい」「やればできる子」などの称賛を受けた。(ただし、やっぱりというかなんと言うか後日談で盛大にやらかしてはいたが)
最近は案内人たちが話す物語にカメオ出演することが多い。また、ジャックやイメリアとも親交がある。
何かにつけてカカオやショコラ、母親からは「未熟・甘い」と評されるが、殺し屋として初めて人を手にかけることになった時の相手が自らの初恋の人、という何気にハードな経験をしている。
最近では失敗が少なくなり、自分が落とした爆弾を踏んでカカオたちを巻き込むことや、お仕置きされることが少なくなるなど、成長が見られる(それでも姉や兄と比べて実力は大きく差がある。)。
幼少期から爆弾使いでありながら投げるのは苦手で通常サイズの爆弾でもコントロールできず、失敗の主な原因はそれである。今でも投げる特訓は続けているが、あまり良くなっていない模様。
- ショコラ・アルカラム
赤のアルカラム家の長女。ビター、カカオ、ガーナの姉。主な服装は灰色の短いポロコートの様な服と黒ズボンというスタイリッシュなもの。
殺し屋でありながら、ある情報を得る為表向きは情報分析官としてCIAに勤務している。
その役職に就いているのは伊達ではないようで、非常に高い情報処理能力を持ち、CIAの任務でとある製薬会社に潜入した際、製薬会社の行った非合法な人体実験の副作用で怪物化した人間を元に戻すのに必要な薬剤を製薬会社のデータベースをハッキングし、わずか数分で解析した。殺し屋である為、対人戦闘のスキルも高い。カカオ同様、SCPについての造詣が深い。
また、自宅の地下要塞におけるセキュリティ管理や、家族らの装備・武器の調達、更にはそれらも含めた一家の家計管理も担当している。
普段はぶっきらぼうな性格でプライドが高く母から「非効率な子」と評されているが、根は真面目で誰よりも熱い心を持っている。
実は幼い頃にビターが養子であることを母親から教えられており、ビターが一族に馴染むまで彼の話し相手となっていた。
ある日突如一族を裏切って離反。両親の仇である筈のエンドと手を組む。
裏切りの理由は3年前、ある研究施設が爆破された際にCIAの捜査で見つけた一枚の紙切れに遡る。
ある国の研究施設が爆破された際、ショコラはジンと共に捜査に赴いた。
施設は木っ端微塵に爆破されていたが、ショコラが見つけた一枚の紙切れ、それこそが整形後のエンドの顔写真であり、建物の残骸の分析も行った結果、その施設の元締めにたどり着く。
その元締めこそエンドであり、施設はエンドが肉体を改造するためのものだった。そこから3年間着実に調査を進めていく。最近に至ってエンドが自身の目的のためショコラに接触するようになると満を持してエンドの元に二重スパイとして潜り込む。
この際に様子の変化に気付いたビター、ショコラを付け狙っていることに気付いた同僚のジンと共に二重スパイの計画を進め、ビターを一族の偵察、ジンをビターとの連絡役としてエンド側に潜り込んだ。
2022年4月9日の動画では、エンドの過去、体の秘密などをその場に集まった全員に話し、エンドと対話、自らの手で生命線となった首の穴を塞ぎ、動きを止めた(体の8割を占める機械の部分の活動であり、人間としての肉体は生きている)。
全てが終わった後はCIAを退職し、贖罪のためにビターと共に家を出る。そして家を出て半年後、家族の元に「カフェアビアントへの招待状」を送ってきた。
今後は殺し屋としての第一線は引退し、表向きはビターと共に「カフェアビアント」を経営しながら、自身のハッキング能力を活かして裏社会で情報屋を開業することを明かしており、その後の動画でもその様子がうかがえる。
※ちなみに「アビアント」とはフランス語で「また会おう」の意味。裏切り計画の際に自身の命をはじめ全てを捨てる覚悟だったショコラを支え、信じ続けてくれたビターやジン、カカオら家族への感謝の気持ちと、このカフェにて(裏社会の情報交換の場として)いつでも再会出来るようにと云う意味が込められている。
- ビター・アルカラム
赤のアルカラム家の長男。カカオとガーナの兄で、ショコラの弟。
コミュ障をであり喋ることはないが、透明になれる超能力を持っている。兄弟の仲ではガーナに次いでカカオと組んで依頼に取り組む回が多い。
人体発火現象を引き起こしていた犯人を追い詰めた際にはその能力でカカオの窮地を救うなどの活躍をした。
実はアルカラム一族の実子ではなく、一族の母・シュガーが生前、人体実験施設の壊滅の依頼を遂行していた際に、奇跡的に彼女の手から逃れ生き残った唯一の実験体であった。シュガーは彼の透明化能力に可能性を見出し、また当時のカカオたちと歳が近かったこともあって、彼を養子としてアルカラム一族に迎えた。
透明化の能力は人体実験によるもので、出会った当初は自分の意思で透明化をコントロールできず、定まった容姿を持っていなかった。
最初はシュガーによるメイクで、普通の少年のような見た目をしていたが、アルカラム一族の子供として生きる覚悟を決め、整形手術を受け、他の兄弟たちと似た顔を手に入れた。(並行してシュガーから透明化能力のコントロール訓練と、殺し屋としてのスキルを叩き込まれている)
彼のコミュ障は考え込みやすい性格故に言葉にすることが難しいと故であり、考えを端的に意思表示するために主に四字熟語で会話するという独特の喋り方をしていた。
彼が養子であることは、兄弟の中では長女のショコラにしか伝えられておらず、ビターがアルカラム一族に慣れるまで別邸で暮らしている間、ショコラが話し相手となっていた(実際、カカオもビターが養子であることは察していたが、アルカラム一族の教えに従い、彼をアルカラム一族として受け入れた)。ビターもショコラに対しては普段よりも饒舌に話す。
上記のショコラの裏切り回の際、エンドに腹部を刺され、崖から突き落とされ一時は死亡したものと思われていたが、生存が判明。ショコラの計画にいち早く勘づき協力しており、洞窟の隠し部屋に潜み透明化を駆使した一族の偵察とその情報をジンと共有してショコラに協力していた。
全てが片付いた後、ショコラを支えると言い出し、彼女と共に家を出ることになる。
今後は殺し屋としての第一線は引退し、表向きはショコラと共に「カフェアビアント」を経営しながら、自身の透明化能力を活かして裏社会で探偵を開業することを明かしており、その後の動画でもその様子がうかがえる。
ショコラと共に独立後はより饒舌に喋れるようになっており、ショコラ以外とも普通に喋っているが幼児化した際には元の四字熟語喋りに戻っていた。
また『もしもビターがシュガーに拾われなかったら』というIFストーリーがあり、通常ストーリーとの相違点は
- 名前が「ビター」ではなく「アメール」(アメールとはフランス語で「苦い」「苦みのあるクーベルチュール」を指す言葉であり、「ビター」とほぼ同義である)
- シュガーが研究拠点を破壊後、アメールが透明化の研究を進めていたため裏社会で透明化の薬が出回る
- 幼少のうちに透明化のコントロール訓練をしていなかったため、成人後も透明人間のまま
等があるが、IFの世界戦でも「ビター」に関連する名前になっていたり、アルカラム一族と接点があったりなど一致している要素もある。
- シュガー・アルカラム(上記のイラストの左の女性)
カカオ達兄弟の母親。過去に家族を守るべくエンドを巻き込み死亡、現在はAIとして生きている。
普段は一家の自宅にあるモニターの中で生活している。
AIであることを生かし、ショコラのサポートに回ることもある。
生前はアルカラム一族最強と謳われる殺し屋で、シュクレとの結婚を認めていなかったが、次第に彼の殺し屋としてのスキルや彼の身の上を知るようになり、シュクレと結ばれることを決める。生前にシュクレと共に幼少時のカカオらに様々な課題の修行をつける回や、シュクレと出会う前の若い頃の活躍を描いた回なども時折描かれている。
アルカラム一族の家長として冷徹な顔を持つが、口下手で感情表現が苦手という意外な一面を持つ。
普段は子供たちのスマホや家の中に設置された等身大モニターのようなデバイスにいるが、独自に体を用意しており移動も可能である。これまでに夫と同じAIドッグの肉体や戦闘用アンドロイドのような体などが登場している。
- シュクレ・アルカラム(上記のイラストの右の男性)
シュガーの夫にして、カカオ達兄弟の父親。過去にエンドにより殺され、現在は灰色のトイプードルの見た目をしたAI犬として生活しているが、時折モニター上では生前の姿で表示される。
元はビター同様にアルカラム一族の人間ではなく、シュガーとの結婚で一族入りした謂わば婿養子。
生前は俳優一家に生まれた容姿端麗な青年で、彼もまた殺し屋。旧姓はハレイソン。ハレイソン一家はシュクレの叔父とシュクレの2人のみの新興の殺し屋一族であり、シュクレは俳優としての才能が無く、元々彼に目をつけていた叔父に養子として出される。親からは捨てられ、叔父からは殺し屋のスキルを叩き込まれる毎日に、彼は自由を欲していた。生前にシュガーと出会う前の若い頃の活躍を描いた回も時折描かれる。
どんな時でもシュガーの考えを慮り、アルカラム一族の頭脳として家長を務めるシュガーを最優先に守っている。子供たちにはシュガーが厳しく育てる一方で、シュクレは常に優しく励ますように接する。
生前は耳が非常に良く、超感覚と呼ばれる域にまで発達していた。その能力は足音や拳銃を構える音だけでターゲットの位置を把握したり弾を回避する、シュガーによる花婿試験においては既に一族最強に近かった彼女にとっても厄介と感じるトラップを全て回避するなど身体的な実力も合わせて予知に近い域のものであり、彼がシュガーの伴侶に選ばれたのもその能力によるところが大きい。なお、この能力は先天的なものではなく、叔父に売り飛ばされた際の精神的ショックから目覚めたものである。なお、AIドックになったときはミステリー案内人1世の中の人でもある明日桜氏が担当しているが、人間時代のCVは西村隆主氏が担当している。
その他の一族
前述の通り、アルカラム一族には7つの家があり、顔は全一族で共通、髪色はビターを除き一族の色ごとの系統色である。
7つの一族の長達による「長老会」という意思決定機関が存在し、赤の一族からはシュガーがメンバーとなっている。その権限は絶対であるとされ、逆らった場合はおそらくその一族諸共アルカラムを破門になると言われる。
普段はお互いの一家の間で依頼の奪い合いにならないよう、世界中に散り散りになっており、互いに交流・協力することなどは上記の長老会を除いて殆ど無い。他の一族の存在については幼少期から知らされるが、通常は一族の掟により他の一族に面会するのは長子が最初で、それ以外の子供たちは定められた年齢になった時、他の一族の長子に面会するシステムとなっている。
少なくともカカオとガーナはその年齢には達していない模様。
緑のアルカラム
序列第4位の一族。一族のファーストネームは主に果物に関連している。昼は表稼業として『フルーツガーデンサーカス』を運営しており、夜は殺し屋として活動している。その影響からか、それぞれの得物の他にも猛獣の取り扱いも手慣れている模様。カカオ・ガーナら赤の一族との修行後は互いに打ち解け、連絡先を交換した。
家族構成としては、動画内で言及されている限りでは、父、母、弟が2人以上いる模様。キウイが長子である。
- キウイ・アルカラム
容姿は前髪をオールバックにしたツーブロックの髪型にヒゲを生やした青年。他の一族のことについて知らされていたことからカカオより年上であると思われる。得物は2本のムチ。カカオとガーナの修行相手として登場、実力はカカオと拮抗していた。
フルーツガーデンサーカスNo.1の猛獣使いを自称、その自信に違わず猛獣を短時間で調教できるほどの実力を持つ。
- プラム・アルカラム
キウイの妹で、髪型は両側で三つ編みにしたおさげに近いものである。得物は口からの火炎放射。修行の際はガーナと対峙しており、ガーナの様子を詳細に分析した上で挑発するなど頭脳派でもある。ただ、後述のヴァイスが不意打ちで修行に乱入した際、それだけで為す術なく気絶してしまっており、フィジカル面ではガーナに劣る模様。キウイの発言から、カカオやガーナに近い年齢だと思われる。
フルーツガーデンサーカスの火炎放射レディという異名が付いている。
白のアルカラム
序列第1位の一族。ファーストネームはおそらく「白」に関する言葉に由来する。他の一族と顔立ちは同じだが、牙のような歯は見えない。実力は7つの一族の中でも圧倒的であり(シュガー曰く「他の一族はどんぐりの背比べ」)、素手で岩を割ってそれを投げてくるなどパワーもさることながら一番の武器であり、序列1位たる真髄と言える超感覚を先天的に有して生まれてくる者がほとんどである。さらには超感覚に驕ることなく、序列1位に相応しく24時間以内に猛獣の放たれた山の中から5枚の布を取ってくる(24時間経つと山中に仕掛けられた爆弾が爆発する)、1時間ごとに命を奪う仕掛けが作動する真っ暗闇の洞窟をそれを避けながら歩くなど、文字通り命がけの修行による鍛錬を続けている。
しかし、それでも現在エンドに対等に渡り合えるものはヴァイスしかいないらしい。
白の一族は、代々アルカラムの長を担う重要ポジションなので、生まれて間もなく婚約者選定が開始される。そこから婚約者候補を3人まで絞って教育特訓が始まり、最終的に1人に決まったら、然るべきタイミングで結婚となる。
- ヴァイス・アルカラム
白の一族の青年で、アルカラム一族全体の長。そのため独断での行動を許されている。全アルカラム一族の中で文字通り最強の存在。赤と緑の兄妹同士による模擬戦に乱入する形で登場する。その強さは乱入した際の衝撃によってプラムが気絶するほどであり、カカオと対峙した際は超感覚の存在に反論しようとしてきたカカオの発言を予知した他、カカオですら見えないスピードで動き背後をとるなど、一切の攻撃も許さずに病院送りにした(キウイら他の3人も同様)。
ちなみに「ヴァイス」とはドイツ語で「白」を意味する。
アルカラム一族では現在唯一エンドに対抗できる人間とされてはいるが、姉のブランシュ曰くその絶対的な強さから傲慢さも目立つらしく、自分がなすことを全て正しいと考えており、その独善的な性格が一族にとって禍となると心配されている。
2022年3月30日の動画で父シュクレと同じ言葉、改造により圧倒的に力を上げた自身とも互角に渡り合うカカオに逆上したエンドの前に現れる。最初は自身とカカオの実力差からエンドと一対一で戦おうとするも、カカオから願いと姉ブランシュの言葉を聞いたことで共闘に至る。
エンドとの一件後、エンドの研究施設を白の一族の屋敷に移し、当人への尋問や改造技術の研究を提案、そして独断での決定や行動を止めることをカカオに伝え、長老会での協議の上、ショコラの追放処分を撤回した。
2024年8月30日の動画で、既に婚約者がいることが判明。現在は、上記で述べた通り3人を絞っている最中で、決定となれば面会となるので、婚約者の顔すら知らない。
- ブランシュ・アルカラム
ヴァイスの双子の姉。「ブランシュ」とはフランス語で「白」を意味する。弟と比べると力は劣るらしく一族内でもそこまで存在は知られておらず、本人曰く外に出ることもあまりない。長老会のメンバーではないが、本来長老会以外の出入りが許されていない、一族全員の個人データが集積されているアルカラム書庫への出入りが許されている。前述のヴァイスの性格に対する心配や不信感から白の一族のため、アルカラム一族全体のためとしてカカオに対し超感覚を開花させうる白の一族の修行をつける。
しかし2022年3月30日の動画でヴァイス曰く5年前に既に亡くなっている(病死)ことがわかった。回想によれば生前は肉体的には劣るものの超感覚を駆使すればヴァイスを凌駕する強さだったようである。名前が知られていないのも若くして亡くなってしまったことが原因である模様。また、傲慢と評されるヴァイスの方もブランシュの身を案じて快復を願ったり、自分よりも強いと認めたり、また彼女からの忠告は素直に聞き入れるなど、姉弟仲自体は良好だった。
生前に未来の事を書き記したノートを遺している。ヴァイスは未だに開けていない模様。
以下の一族はストーリー裏切り完結編で登場し、それぞれの一族の代表が登場した。
黄色のアルカラム
序列第3位の一族。一族の全員集合の際には姉のスターと弟のムーンが登場した。他の一族と異なり、黄の一族全員殺し屋として働く傍ら一般人として生活しており、スター・ムーン姉弟もメガネをかけていて見た目からして一般人とさほど変わらない。そんな彼らが序列3位と高めの順位にいるのは「どんな場所にも自然と溶け込める」及び「殺し屋が持っているはずの殺意を持たない」ため。即ち自然とターゲットと仲良くなって会話をしていたり遊んでいる時にふっと始末することができる。その為警戒心の強い人間の殺害の依頼が1番多く、シュガーも怒らせると1番怖いと評していた。
黄の一族は遺伝として殺しに対する興味が薄く、それ故に『ターゲットに殺気を感じ取らせずに懐に潜り込む』という強みがある。
また、『他者の殺気を敏感に感じ取る』という特技も有しており、赤の一族と合同で任務を遂行した際は赤の一族の殺気を指摘することもあった。
またその殺気のなさを生かした圧倒的な情報収集能力も有しており、ムーン曰く半年間で10年以上の捜査に匹敵する。
現在黄の一族はスターを長女(長子)として、長男のムーン、次男から五男までが4つ子のカストル・ポルックス・ファボス・ダイモスの6人姉弟であり、スター以外は全員男性である。
ファーストネームは「黄色に関するもの」「天体に関するもの」だと推察されている。
スター・アルカラム
黄のアルカラム一族の長女(長子)。年齢は明かされていないが、年長者からお見合いしていくアルカラム一族の順番でいうとシャーク・パラチオン・ドルフィーの次にあたるとのこと。仮にショコラと共に任務に出た場合は、現場で指揮をとることになるのはギリギリスターになるらしい。
日常の大半を一般人として過ごしており、一族特有の殺気のなさから相手の懐にスッと入り込むことができるが、殺し屋としてのスキルは本物であり警戒されることなくショコラの背後に周り込み王手をとれるほど。
ムーン・アルカラム
黄のアルカラム一族の長男。年齢は明かされていないが、ショコラ・ビターを年上のように扱っているため、2人よりは年下だと思われる。
スターと同じく日常の大半を一般人として過ごしている。
また上述の通りほぼ男兄弟の中で過ごしてきたため、スターへの独占欲が強く、少し離れた距離でもスターの気配・声を判別できる。
また現時点でストーリーでは登場していないが2人の下に4つ子の兄弟カストル・ポルックス・ファボス・ダイモスがおり、名前の由来についてはそれぞれ「カストル・ポルックス→双子座を構成する星の名前」、「ファボス・ダイモス→火星の衛星」であり、それぞれペアとなっている。
紫のアルカラム
序列第7位の一族。一族の全員集合の際には姉のシュラーダンと妹のパラチオンが登場し、その後シュラーダンの娘のイソトマ、夫のリヒトが登場した。
姉のシュラーダンは家督を継いでないアルカラム一族の中で最年長。普段は薬屋を営んでいるが、毒や毒花の知識にたけていて毒殺以外の方法は行わない。
序列が低い理由は毒の研究に没頭している為、身体能力は高くないから。
紫の一族との結婚条件は頭脳明晰であること(身体能力は遺伝レベルで悪いため、短所を直すより長所を伸ばすという考えのもと)。
毒耐性の薬品で織り上げた特殊な扇子やら白衣やらを持ち歩いたり、白衣・毒・解毒薬を持ち歩かないと落ち着かない、など(青の一族ほどではないにしろ)変わっている、と表現できる一族である。
ファーストネームは毒物に関するものである。
シュラーダン・アルカラム
紫のアルカラム一族の長女(長子)。前述の通り、家督を継いでないアルカラム一族の中で最年長の女性。既に所帯を持っており、夫のリヒトとの間に、一人娘のイソトマ・アルカラムがいる。シュガー曰く、結婚して子供がいないと一族的にマズい年齢らしい。
現在、家督未相続世代においては、結婚して子供がいるのはシュラーダンのみ。
名前の「シュラーダン」はオクタメチルピロホスホルアミドという毒の別名であり、かつては柑橘系やリンゴなど一部の作物の農薬として使用されていたが、飲み込む・触れる・嗅ぐだけでも命に関わる猛毒である。
パラチオン・アルカラム
紫のアルカラム一族の次女。年齢は明かされていないが、家督を継いでいないアルカラム一族の中では3番目にあたることが明かされている。
エンドの協力者であるグレイスの師匠でもあり、彼女が万が一毒の調合法を他人に教えることになる際は自害するという約束を立てている。
名前の「パラチオン」は殺虫剤・ダニ駆除剤として使用される有機リン系の薬品。
催奇性・発がん性もあるため多くの食用作物には使用が禁止されている非常に毒性の強いである。
リヒト・アルカラム
シュラーダンの夫で、世界を渡り歩く呪物師。得意技はターゲットを呪物の呪いで殺すこと。名前はドイツ語で「光あれ」という意味で、敬虔なクリスチャンの両親の元で育つ。しかし本人は頭のネジが吹っ飛んでおり、幼い頃から黒魔術や呪われた人形に興味を示し、7歳の時に教会に預けられてしまった。そこでも問題行動を頻発させて勘当され、有名な呪物師を訪ねていっては弟子入りし、現在に至る。
今でもその破天荒ぶりは健在であり、イソトマが4人目に克服したリックを呪い殺そうとするほど。
一人娘のイソトマをトーマと呼び、溺愛している様子がうかがえる。
一度見たものは忘れない特殊な記憶能力を持っており、シュラーダンとのお見合いが成立したのもこの能力が要因の一つ。
イソトマ・アルカラム
シュラーダン、リヒトの娘。聡明で将来有望だとシュガーに評価されているが、反面びっくりするほど運動音痴。
大の男性嫌いで、まともに話せるのは実父とシュクレのみ、ヴァイスはギリギリいける、という程の徹底ぶりである。生まれてからずっとなので原因は不明。
「ストーリー編 THE PURPLE 後編」にて自身を助けてくれたリックに対しても心を開いた。
名前の「イソトマ」は、キキョウ科の花の一つで、液汁が目に入ると失明する可能性もある毒花。花言葉も「猛毒」である。
青のアルカラム
序列第5位の一族。一族の全員集合の際には兄のシャークと弟のドルフィーが登場した。常に巨大な帆船に乗っている海賊で、豪華客船で開かれる闇社会の宴をターゲットとし、対象を攫って海の藻屑にする。海中でも素早く動くことができたり、海獣を手懐けてターゲットを襲撃したりと海に関することなら右に出る一族はいない。青の一族は常に気が強く荒々しい言葉遣いで喋る。そんな彼らが序列5位と低めの順位なのは、一族全員が陸恐怖症であり陸地に上がると一転して気が弱くなってしまう(中には陸酔いし立っていられない者も)という重大な弱点のためである。
ファーストネームは海と海賊に関する名前にするよう、青の一族の掟で定められている。
現在青の一族は長男(長子)をシャークとして、次男のドルフィー、双子で三男四男のジョリーとロジャーの4人兄弟で、家長は父親である(ジョリー・ロジャーは海賊旗の意味)。シャークとドルフィーが幼い頃には祖父や叔父もいた可能性が高い。
青の一族の船に女性が乗ることは基本ない。有事の際に血縁の女性が乗ることはあるが、基本は陸で生活し、会うのは年に数回だけ。彼女たちは漁業戦や海賊船の修理を行う船大工を表家業として、オーシャン造船所を営んでおり、それなりに名が通っている。あくまで表家業であり、裏では海にいる男たちの仕事のサポートがメインである。
また、アルカラムの七不思議とされているが、青の一族には外から嫁いできた女性しか存在せず、生まれるのはみな男。元々は海の近くに住んでいた青の一族は、陸で暮らしていた頃は女性も存在していたそうだが、海賊として暮らすようになってからおよそ80年の間女性が誕生せず、その理由は海の女神に愛されているからだと言われている。
青の一族の家長となる人間は最低限陸で生活できるまで特訓を繰り返すという習わしがあり、その際特訓の教官はその時の家長たちの子供の中でもっとも年長の者が受け持つ。
また青の一族全員、13歳になると3ヶ月間一人で船に乗って海上生活を送る儀式がある。
シャーク・アルカラム
青のアルカラム一族の長男(長子)であり、オーシャン海賊団の船長も務める。
年齢は明かされておらず赤の一族からの呼ばれ方などから年上と推察されていたが、家督を継いでいないアルカラムの中では最年長のシュラーダンに継ぐ年齢であることが明かされた。
普段は海賊のように荒々しく、殺し屋のようなそぶりは見せないが、いざというときには的確に指示を出し相手を仕留める。
青の一族の習わしで陸で生活できるように特訓した際の教官が当時のアルカラムの子供で最年長であったシュガーであり、あまりに厳しい訓練内容から陸酔いを克服した代わりにシュガー恐怖症を植え付けられた。
また、青の一族の慣習で13歳の時に一人で海上生活を送っていた際に遭難したことがあり、その際に海底監獄の番人デイヴィ・ジョーンズに助けられた過去がある。
ドルフィー・アルカラム
青のアルカラム一族の次男。
年齢は明かされておらず赤の一族からの呼ばれ方などから年上と推察されていたが、家督を継いでいないアルカラムの中では4番目に年上であることが明かされた。
年齢は明かされていないが、上記の理由により赤の一族の子供たちよりは年上と思われる。
兄と同じく普段は海賊のように荒々しく、殺し屋のようなそぶりは見せないが、海中での指示に素早く対応できる運動能力を持つ。
本来であれば、陸上生活訓練は長男のみが受けるものだが、シュガーが「長子が死んだ場合を想定して次男までこの修行を受けさせる」と考えたためドルフィーもシャークと一緒にシュガーの鬼訓練を受け、陸酔いを克服した代わりにシュガー恐怖症を植え付けられた。
シャークが自分の船を持った時についてきた。
家長の父親が率いる海賊船に、カカオたちと年の近い双子の弟、ジョリーとロジャーが乗っている。母親は船大工の経験はゼロだったが、持ち前の探究心と技術力であっという間に一流の船大工に上り詰め、シュガーから発明オタクと呼ばれている。また、青の一族は長男だけが自分の船を持つことが許されている。
藍色のアルカラム
序列第6位の一族。兄のオリバーと妹のジェシーが登場し、常にフードを被っていて雰囲気もしゃべり方もビターと似ている。暗殺を極めていて任務中は常に仮面をつけ性別も名前も明かさない「アルカラムの影」と呼ばれている。一家の人数はアルカラム一族の中でも最多で、何人いるかは長老会も把握していない。
元々暗殺はかつて存在していた黒のアルカラムが行っていたが、藍色の一族を庇って全滅したことから、藍色の一族がその後を継いだ。
オリバー・アルカラム
藍色の一族の長男で長子。オリバーはコードネームであり、本名は別にある。
非常に簡潔な喋り方が特徴で、四字熟語も多用。カカオやガーナからは「ビター(兄さん/お兄ちゃん)みたい」と言われる。年齢については言及されておらず、おそらくカカオと同い年かそれ以下。
目深にかぶったフード、手袋、ブーツと暗殺者を体現するような格好をしている。
ジェシー・アルカラム
藍色の一族の次女。ジェシーはコードネームであり、本名は別にある。
オリバーと同じく非常に簡潔な話し方をする。オリバーを「お兄ちゃん」と呼ぶシーンが見られた。
服装はほぼオリバーと同じだが、髪は長くスカートを履いている違いがある。
ファーストネームは「長年人気の名前上位にある名前」、例えばマイケルやハリス、ジェーンなどが付けられる。またこの名前はコードネームで、本名は別でつけられる。藍色一族の鉄の掟であり、本名は長老会にも明かされず、家族の秘密となる。
ちなみに動画内ではスミスも例に上がっていたが、スミスはアメリカで最も一般的な苗字の一つである。
元々アルカラム一族は13の一族が存在していたが、黒以外にも全滅した一族もあって現在は上記の7つの一族が残ることになった。
結婚
それぞれの一族の長子から結婚していく決まりがある。今代の場合は、ヴァイス(白)、ショコラ(赤)、スター(黄色)、キウイ(緑)、シャーク(青)、オリバー(藍色)、シュラーダン(紫)が該当する。また、長子となった子供は幼い頃から長子教育を受けるため、特にショコラは結婚に関して他の兄弟よりも現実的でドライに考えている。
なお、紫の長子シュラーダンは既に所帯を持っている。詳細は前述に記載。
長子教育
一族の考えとしては、一族の家督を継ぐのは長子という前提があり、長子には最も優れた教育を受けさせ、一族に関する全ての知識を引き継がせる必要がある、と定められている。故に、他の兄弟は長子のスペア、サポート要員に位置づけられる。
結婚して一族を絶やさず繁栄させるのは男女問わず一番のミッションであり、適齢期に問題ない体かどうか検査(女児は妊娠出産に問題ない体かどうか、男児は妊娠させるのに問題ない体かどうか)を受ける。
またアルカラム一族の指示系統は「年上の指示に従う」というものであり、基本的には長子に従い、その場に長子がいない場合はその場の最年長に従う(例えば、カカオ・ガーナの2人で行動する時は指示役はカカオ、シャーク・ドルフィー・ビター・カカオで行動する場合は指示役はシャークという具合に)。
逆に年長者は年少の者を守る義務があり、シュクレがエンドに強襲された際は子供たちを身を挺して逃がした。上記の「年上の指示に従う」掟と並べて言及される事が多い。
これらは一括りにまとめて発言されることが多く、その場合は「上は下を守り、下は上に従う」と表現される。
お見合い
子供世代の婚約者選びは既に開始されている。シュクレがシュガーの相手に決まったのには5年かかったという事例が示す通り、アルカラムのお見合いは非常に慎重な見極めが行われる。
ショコラはシュガーに、お見合い相手が決まっても1年は自分で見極める期間、断る権利を要求し、受け入れられている。断る権利に関しては、家長会議で断るに相応しい理由と判断されなければ却下される条件つき。
アルカラム一族の関連施設
精肉工場
アルカラム一族が始末したターゲットが運ばれる施設。
ここで始末されたターゲットは加工され、裏社会へと流通されている。
その希少価値は高く、アルカラム一族の資金源とされている。
またこのアルカラム肉の一部は一族の食卓に並ぶこともあるが、その条件は「一族で最も若い殺し屋が、ターゲットを完全な状態で始末した時」のみである(赤の一族ではガーナ)。
ガーナたちが実践に出る前は一族で最も若い殺し屋がシュガーだったため、もっと定期的にアルカラム肉が食卓に並んでいたとのこと。
この条件の理由は「肉欲しさに無差別に人を殺さないようにするため」。