CV:伊瀬茉莉也
概要
本作のもう一人の主人公であるクルス・シルトの姉。彼と同じ若竹色の髪を持つ美女であり、イヴ・ノイシュヴァンシュタインと似た雰囲気を持つ、BS解放軍の副隊長。
ニードレスであり、フラグメントは『炎神の息吹』(アグニッシュワッタス)。対象物に分子振動を起こし熱を帯びさせることが出来る、電子レンジのような能力。
※作中世界の西暦2130年では、第三次世界大戦により日本中に「BS(ブラック・スポット)」と呼ばれる汚染区域が形成されており、荒れ果てたその場所にはいつからか、ならず者や孤児など様々な理由で身寄りの無い人々が住み着くようになってしまった。BSの管理は「シメオン製薬会社」という巨大企業に一任されているが、彼らはBS住人に対して暴力的な干渉及び搾取を行っている。その現状を打破しようとするレジスタンス組織が「BS解放軍」である。
BS解放軍は「シメオン製薬会社の総帥・アークライトが、秘密裏に第666ゲートからBSに入る」という情報を掴み、彼を討ち取ろうと待ち伏せを謀る。しかし何故か情報がシメオンに漏れており、解放軍は返り討ちにされてしまい、シルト姉弟はシメオンの追手から逃げ惑う―――という場面から「NEEDLESS」の物語が始まるため、何気に漫画の中で最初に登場しているキャラクターである。
アルカはクルスを逃がす為、自ら囮となって機獣・テスタメントに立ち向かい、爆発により死亡する。
弟・クルスにとっては強くて美人で頼り甲斐のある自慢の姉だったよ様、とても慕われていた。
アルカはアークライト襲撃計画前夜、自身の写真が入ったロケットペンダントの中に解放軍の極秘情報が納められたチップを隠しており、それは解放軍隊長・ザカートの手を通じてクルスに渡された。
真相(ネタバレ注意!!)
長らく死んだものと思われていたが、実は爆発したように見せかけてテスタメント諸共生きていたことが発覚した。
この時の様子はテスタメントがアルカに攻撃姿勢そのものを見せていないように見えるが、それもその筈、アルカはシメオン四天王の一人だったのだ。
テスタメントはシメオン製の機械なので、予めインプットされた顔写真と一致する人物やシメオン関係者のIDカードを持つ者は襲わないようにプログラムされている。そこに四天王の一人であるアルカの顔がインプットされていない筈は無いので、つまり姉弟を追いかけていたテスタメントは最初からクルスだけを狙っていたものと思われる。
自身の能力「炎神の息吹(アグニッシュワッタス)」に関しても、解放軍の人々にはその力を過小評価して伝えており、実のところは熱を帯びさせるどころか、物質を分子レベルで分解・融解させる炎系最強の能力である。「ミッシングリンク級」であり、脳の複数の分野を複雑に機能させなければ覚えられない高位の能力のため、ZEROを用いても直ぐに覚えて使うことが出来ない。
アルカはアークライトの命令により、解放軍が持つ『データチップ』の略奪という任務を受けて解放軍に所属し、人脈を築いていた裏切り者である。
解放軍がアークライトを襲撃した日、アークライト側がまるで最初から全て知っていたかのように立ち回って解放軍を全滅(クルスを除く)させることが出来たのは、アルカがアークライトに情報を流していたからである。
しかし解放軍側にも「味方にスパイがいるのでは?」と勘繰っているメンバーがいた様で、特に解放軍隊長の"ザカート"は、アルカが『チップ』を狙っている裏切り者であることを薄々感づいていた。故に、彼女に殺害される可能性が最も低いと思われるクルスに、解放軍の極秘情報を収めたチップを託したのだ。そう、アルカは「クルスにロケットペンダントを渡してくれ」などとは一切言っておらず、写真入りのロケットペンダントを制作して『チップ』を中に隠し、クルスに「姉からだ」と言って渡したのは全てザカートの独断であった。これは『チップ』の最も安全な隠し場所がクルスだと確信した上で、慕っているアルカからの贈り物だと言えばクルスは何も言わず大事にするだろうということまで見越していたのである。
事実、アルカは解放軍のメンバーに対しては一切の同情心無く殺戮していったが、血を分けた弟であるクルスだけには直接手を下すことが出来なかったため、処理をテスタメントに任せることにした。しかしそのテスタメントを主人公アダム・ブレイドが倒してしまったことでクルスは生き残ってしまい、極秘チップ回収任務も失敗し、クルスは四天王・アルカと再び出会うことになってしまった。
クルスの回想によれば幼い頃からずっと姉弟二人で生きてきたらしく、作中に両親は登場していない。アルカがどのタイミングでシメオン四天王となったのかは不明だが、アルカにとっては弟よりも四天王としての仕事の方が重要である様子。
四天王の中では最も冷酷・残忍な性格で、任務遂行の為ならどんな卑劣な手段も厭わない。また、自分より能力が低ければ同じニードレスであろうとも嘲った態度を取るという傲慢さも併せ持っている。
しかし上記の事柄から、クルスに対して情けを掛けたことが自らの最大のミスだと自覚しており、その汚点を拭い去る為に彼を殺すべく襲い掛かり、弟の腕を跳ね飛ばした後に薄ら笑いを浮かべるという血も涙も無い性悪っぷりを見せつけた。
その圧倒的な戦闘力で主人公一行を壊滅寸前まで追い詰めたが、共闘していた左天の能力・"第四波動"と"炎神の息吹"が共に熱を扱う能力である=脳の同じ分野が使用されている、と気付いたアダム・ブレイドにより撃破されるも、死んではおらず、アークライトと入れ替わる形で退場した。
更なるネタバレ注意!!
実はBS解放軍を裏切っていたということ自体も演技であり、本心ではアークライトに忠誠心は抱いてはおらず、アークライトもアルカを信用してはいなかった。
アルカが求めていた『解放軍極秘チップ』は実は2枚存在し、闇医者メングロウズによって『チップ』の内の片方がクルスの頭部に隠されていた事実を突き止めていたアルカは、ザガートと共にその事実を隠し続け、もう片方のデータチップが入ったペンダントを敢えてクルスに渡すことで、アークライトにチップが見つからないようにしていたのだ。
『チップ』は極秘名簿と呼ばれ、文字通り反乱軍の名前が載っているのだが、実は更にそれとは比べ物にならないほどの極秘情報が隠されていた。その極秘情報とは、ギド等が関わっていた"神を作る実験"、「AP(アダム・プロジェクト)」の全ての研究結果データ。端的に言えば『神の設計図』が入っていたのである。
アークライトはこの『神の設計図』を手に入れるべく奔走しており、後にクルスが単独でシティに潜入してきたことから弟の身が危うくなるのを悟ったアルカは、単独でクルスを捕獲して外科手術でクルスからデータチップの片方を回収しようとした。が、裏切りを予見していたアークライトによって頭部と胴体を切断されてしまい、"ブラックアウトインボーク(人の記憶を無理矢理抉じ開けて見ることが出来る能力(フラグメント))"で、チップの秘密を吐かされる。最後の力を振り絞ってアークライトに抵抗を試みるが、最後は自らの能力であった炎神の息吹によって無惨に焼き尽くされてしまった……。最期までクルスのことを思っていた……。
シメオン製薬会社によってDNAを採取されており、そのDNAを使って人造人間「アルカクローン」が大量に作り出されている。アルカは10代後半~20代程の年齢だったが、彼女のクローンは生まれて間もないためか幼女の姿をしている。
しかしその扱いは非人道的なもので、複数の個体が木っ端微塵の肉塊になろうとも、残った個体はお構い無しに対象を攻撃し続けるだけの殺戮兵器である。
姉と同じ顔と遺伝子を持つクローンが消耗品のような扱いを受けている事実にクルスは心を痛め、このことは奇しくも彼を「女神の盾(シールド・オブ・イージス)」の能力者として覚醒させるきっかけにもなった。
アニメ版
本作のアルカは、神となったアークライトが世界を統一することで、『争いの無い世界』が出来ると信じていた。
そのため、弟であるクルスを亡き者にしようとしたのも、冷酷な性格だったからではなく苦渋の決断だったと言える。
また、アークライトに反逆した左天こと神無月鏡司が、復活したアークライトによって能力を奪われ肉体を消滅させられた際には、裏切り者であるはずの神無月に対して複雑な表情を向けている。
しかし、第2のザ・セカンドとなったことにより「特殊な能力を持つ者は神以外に必要無い」と宣ったアークライトにより負傷。
手負いながらも絶望していたクルスを激励して前進させると共に、罪滅ぼしから弟が立てた作戦にセツナ達少女部隊と共に協力し、暴走したアークライトの打倒に貢献した。
最終決戦後は、和解したクルス達の前から姿を消した。
原作と違い、シメオン四天王では唯一の生存者となっている。
余談
名前の由来はラテン語で「方舟」を意味する「arca(アルカ)」。弟は十字架を表す「cruz(クルス)」と思われるので、姉弟と共に聖書由来。
それはそうと、彼女は服装が非常にエッッッッッなことで定評がある。
勿論、「NEEDLESS」はバトル・コメディ・お色気をウリにしている紳士的な漫画なので、作中には露出の高い服を着た美少女キャラが数多く登場するのだが、彼女程大事なところの防御力が低い服を着た人間キャラはそうそうおらず、対抗出来るのは楼閣寺離瑠位である。
因みに解説すると、メイン画像が解放軍副隊長をしていた時の服、そして上記イラストがシメオン戦での服装である。双方共に実にけしからんデザインなのは間違いないが、シメオン戦での服装が余りにもアレ過ぎて、解放軍バージョンの服が健全に見えてくる現象が起きている。これがアルカマジック。
…因みにpixiv内ではR-18イラストしかないので埋め込みリンクを貼るのは控えるが、彼女には終盤に身に纏っていた第三のコスチュームが存在する。そちらも当たり前の様に露出が激しいものの、特に陰部周りがとんでもないことになっているため、紳士の皆さんは是非チェックして頂きたい。
関連タグ
関連人物
- クルス・シルト:実弟
- アダム・アークライト:上司
- 左天/右天/楼閣寺離瑠:四天王
- イヴ・ノイシュヴァンシュタイン:雰囲気が似ている(?)