概要
イアルとは『獣の奏者』およびそれを原作としたアニメ「獣の奏者エリン」に登場するキャラクター。
CV:鈴村健一
真王の護衛を務める<堅き楯>の一人。非常に俊敏な身のこなしをすることから<神速のイアル>の異名を持つ。初登場時点で20歳を超えている。
普段はエリンに「冬の木立」と形容されるほど物静かだが、冷徹な気配を漂わせており、護衛の任となれば即座に敏捷な武人へと変貌する。8歳の頃に一家の大黒柱であった指物師の父を地震で亡くし、その後身売りに近い形で<堅き楯>となったという経緯がある。当時、まだ赤子だった妹が一人いる。
作中での活躍
『闘蛇編』『王獣編』
真王ハルミヤの誕生祝いの席で起こった暗殺騒動をきっかけに、とある人物に疑念を抱き、密かに調査を始める。
ハルミヤが王獣の繁殖に成功したカザルム王獣保護場へ行幸する際、<堅き楯>として随行する。
カザルム領にて闘蛇軍による真王襲撃事件に居合わせ、王獣を操り闘蛇軍を撃退したエリンと知り合う。(※アニメ版は出会いの時期が異なる)
<降臨の野>の決戦の際、首謀者だったダミヤを襲撃してエリン達を窮地から救うが、原作ではその際表情一つ変えずダミヤを刺殺した事から、以後セィミヤから疎まれてしまう。(※アニメ版は経緯とその後の境遇が異なる)
『探求編』『完結編』『外伝 刹那』
<堅き楯>の誓いを解いて指物師になり、エリンとの間に息子ジェシを授かる。しかし、エリンの留守中に、彼女の<操者ノ技>を狙う者たちに息子もろとも襲撃される事件がおこる。
エリンとの合流後、共に真王セィミヤに謁見する。謁見の場で、エリンが王獣部隊編成の命を受けるのを見届け、自身は<堅き楯>と闘蛇乗りとの架け橋になりたいという名目で、闘蛇乗りに志願する。
※エリンはその理由を「自分と同じ場にともに身を置こうとしてくれている」と推察している。またジェシには「闘蛇部隊を強くすればエリンの王獣部隊が出動しなくても済むから」と告げている。
ラーザとの決戦後も8年闘蛇乗りを続け、余生を指物師として生きる。決戦から22年後に病で亡くなるが、その間にジェシを立派に育て上げ、孫を抱き上げる等、その余生はエリンに出会えたおかげで充実したものとなった。
原作(漫画)版とアニメ版との相違点
- 髪と瞳の色。(原作では共に黒だが、アニメでは髪は茶色で、瞳は黒を思わせる藍色)
- 父親の職業。(アニメでは竪琴師)
- エリンとの出会いの時期。(原作ではエリンとの初対面はハルミヤがカザルムに行幸した時だが、アニメではそれ以前に3度エリンに会っており、エリンが<操者ノ技>を編み出すきっかけとなる竪琴は彼の母の形見の品という設定になっている。)
- ダミヤに対する成敗と、その後の境遇。(アニメでは先にダミヤがシュナンを刺そうとするのをセィミヤが見ており、イアルもシュナンとセィミヤを庇うと同時に二人に見せない様にダミヤにとどめを刺している。その為、セィミヤから疎まれる可能性は極めて低い)
アニメのラストでは家庭を持ち、竪琴師になっている所までが明らかになっている。