概要
ローザリア王国近くにある魔の島に住んでいる魔術士。ディスティニーストーンの1つ「魔のエメラルド」を所持している。およそ倫理観というものが全く無い性格で、不老不死の研究のためにどんな非道な研究でも行う。
作中では、50年前にたまたま近くを通りかかった船が魔の島に上陸するよう、普段は自分の魔力で周囲に引き起こしている嵐を鎮めて通り抜けられる魔法をかけて誘い込んだ。そして船員に実験がてら術をかけたのだが、結果は生きたまま永眠するというもの中途半端に失敗だった。これを目覚めさせて元に戻す方法は実質的に無く、彼曰く「殺せばよいのだ! 死の瞬間、その一瞬だけ目を覚ますぞ!」とのこと、つまり手遅れである。WSC移植版のみ、ディスティニーストーンを8つ集めて渡せば彼とディスティニーストーン9個の力で元に戻すことは出来るが、それ以外の作品(SFC・ミンサガ)では不可能。なおWSC版で9個のディスティニーストーン(1個は破壊済み設定なので全部勢揃い)は自発的に彼の手を離れ、魔の島を去って船上にある主人公の下にエメラルドも連れて帰ってしまうのであった。
永遠に生きるという結果だけは目論見どおりのため、ある意味成功していることが余計に始末が悪いと悔しがるあたりは、倫理観に欠けても普通の感覚の持ち主。周囲からすれば彼は、悪者であろうとするのではなく、行動自体が迷惑な存在というタイプ。50年前に脱走した船員に嵐を鎮める魔法が効力が失うことなく持続していたことを知ると、自分の魔力の凄さに気を良くしたりもしている。
ミンサガではエメラルドを奪うため戦いを挑むことも出来るが、こちらが強いと判断すれば即座に逃げ出す。勝ち目の無い戦いには手を出さない用心深さも、不老不死の研究には必要なのかもしれない。戦闘でも、実験で作り出した手下たちを呼び出し、彼への攻撃を肩代わりさせる慎重さが特徴。
なお設定によると、自身に不老不死の術をかけたいのではなく、不老不死の者を創れば自分が神を超えた証明になるという常人とはかけ離れた思想に基づいて研究を続けているのだという。
神の一柱であるサルーインが倒れたことを知ると、「こんな世界に執着しているから身を滅ぼす。自らの世界が無くては生きていけないとは、神というのも不自由なものだ」と神を見下し、ここでも常人とは異なる感覚を見ることが出来る。