カール・アウグスト・ナイトハルト
ないとはるとでんか
CV:加藤雅也(※詳細は後述)
ローザリア王国の若き皇太子。漆黒の鎧を纏うことから、「ブラックプリンス」の異名を持つ。
父である国王が病に臥せっているので王の代理としてローザリアの全権を任されており、マルディアス全土統一という野望を持った野心ある人だが、ローザリアの内情を見る分にはそれなりに良政を敷いているようだ。
SFC版の頃は、一部の設定資料集にて彼がサルーインと通ずる者であることが書かれていた。漫画版でもこの説を取り入れてか、タラール族皆殺しだけでなくディアナを生け贄に捧げ結果的にアイシャに討たれるという、極悪非道な人物として描かれている。
しかし、これはのちに河津氏によって否定された。
アルベルト編の序盤では、ナイトハルトがディアナと婚約を結んだことがわかる。
また、アイシャ編ではタラール族の領地を支配下に置く展開もあり、彼らからは「カヤキス・レビタ」と恐れられている。タラール語で「黒い悪魔」の意味であり、彼のこのような行動が根拠にあることは想像に難くない。ナイトハルトはタラール語をある程度修得していて、統治や侵略に利用している。
仲間キャラクターとしては、『ロマンシング サ・ガ』ではアイシャ編だけの一時参戦だったが、リメイク版である『ミンストレルソング』では正式に加入するイベントが追加されている。
と、ここまでのナイトハルト殿下はいまいち情報量の少ないキャラクターであったが、
リメイク版である『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』発売後、程なくして作中屈指のネタキャラになってしまう。
その理由は、主に中の人の所為である。
棒読み、微妙な滑舌、だがナイトハルトのキャラクターらしい若さと威厳を兼ね備えた王者の印象を与える美声ときたものだから、ネタにならないわけがない。
そのネタキャラっぷりはFF12のヴァンの比ではないので、「オイヨイヨ(飛び降りろ)」で滑舌悪いな~などと思っている人は、ぜひ一度彼のボイスを聴いてほしい。
滑舌の悪さと棒読みと美声が重なった時、オンドゥル語に匹敵する世界が生まれてしまうのである。
- 「ホイ!」(来い!)
- 「ポーゥ ヒョウテキトージョーダナ」(ほう、強敵登場だな)
- 「コノママレラゼンメツラナ」(このままでは全滅だな)
- 「スコシュハ 歯ゴタエノアル 敵ナノカ?」(少しは歯ごたえのある敵なのか?)
- 「ヤルラ··· ウッ! ウハハ···」(やるな…うっ…うぁぁ…)
- 「チュカラヲタメスノニ チョーロヨイアイテガアラワレタラ」(力を試すのに丁度良い相手が現れたな)
- 「ココマデカー⤵」(ここまでか…)
- 「ウアソ ナイトハルト 染みタゲ エケ ローザリア」(ウアソ ナイトハルト シミタゲ エケ ローザリア)
- 「チュギハ 手加減 シュヨー」(次は手加減しよう)
- 「スペップモ☆」(ステップも)
- 「ゴ乱心ヲ」(ご安心を)
- 「賊将ノニザムヲシッテイルカ」(族長のニザムを知っているか?)
- 「Are you you care “HIPのYOU”」(ああいう勇気は「匹夫の勇」)
頼むから通訳を雇って欲しい。
この他にも「コレガワカラナイ」や「体に触るぞ」、「フヨウラ!」など多数の語録がある。
……というか、もはやセリフ全てが語録に聞こえてくる。
声優について
「加藤雅也」という名前で声優活動を行なっている(いた)人物は複数おり、現在では声質や滑舌から大沢事務所所属の声優、加藤雅也ではないかと考察されている。
仮にこの大沢事務所の加藤雅也がナイトハルトの声優であった場合、テレビゲームへの出演経験が(本作以外)なく、普段は舞台演劇や朗読、吹き替えなどで活動していることから、ゲームキャラクターとしての演技が不慣れであったことが棒読みに聞こえる要因とも考えられる。
ナイトハルトには無数の影武者がいるという設定がある。
ゲーム中、デスとの取引で仲間を生贄に捧げることができるのだが(捧げた仲間は死亡し、フィールド上に出現しなくなる)、ナイトハルトを捧げた場合のみ平然と所定の場所にリスポーンするし、後々のイベントにもしっかり本物と思しきナイトハルトが登場する。そして一部のイベントでは滑舌が良いため、「滑舌が良い方と悪い方で二人存在する」という説が浮上した。
仮にそうだとすると、影武者の一人がナイトハルトとの個性を強調する目的で、あえて過剰に滑舌が悪いように振る舞っていて、影武者が本人の声に似せようとして努力した結果滑舌がおかしくなったと考えれば、棒読みに関してはわからなくもない。
しかし、滑舌の悪いままの影武者を、そのまま自身の代わりに遣いとして村や町に派遣しているとなると、途端に話が違ってくる。
ナイトハルトはストーリーの進行度や主人公ごとに設定されたイベントによって各地に出現するため、もしかすると、容姿と滑舌の悪さを兼ね備えた影武者が無数にいるのかもしれない。そんな人ばかり大量にどうやって用意したのか、コレガワカラナイ。
- 色んな要素もあってシリーズでも屈指のネタキャラになってはいるが、ミンサガの主人公一行とサルーインとの決戦の際やミンサガのアルティマニアにある小説ではカッコいい殿下が見られる。特にタラール族のことを知らされたアイシャ、そしてタラール族との対話は一見の価値あり(この辺りはサルーインとの繋がり疑惑の払拭などの理由があるとは思われる)
- 準主役でありながら、彼には専用BGMがある。……がこれも彼のネタキャラ化にRTAや動画のネタ素材化など色々あって屈指のネタBGMに昇格してしまっている。人によっては冒頭の「デッデッデデデデ!(カーン)」で笑ってしまうとか。後にとあるクソアニメの第5話にてこのナイトハルトのテーマのパロディが地上波放送された。他にもパロディだらけの某ソシャゲのあるステージでもこの文字列が流れる。
- 関連作では公式ネタ化もされている。『インペリアル サガ』ではリュートのセリフに「デッデッデデデデ」があったり、『ロマシング サガ リ・ユニバース』では「ナイトハルト【カヤキス(黒い悪魔)】」の限定SSRにおける専用技「ナユテカヤキス」の演出がテーマ曲つきで「デッデッデデデデ!」「ズバァーン!」と攻撃するものであった。これによりアイスソードやチェーンソーなどの様々なネタを追認する公式は、「ナイトハルトのテーマ」の評判を認識してると思っていいだろう。
- 2022年に発売された『ミンストレルソング』リマスター版に合わせて宣伝用のウェブCMが制作されたのだが、そのCMの登場人物に選ばれたのが殿下とアルベルトである。もちろん当時と同じキャストとなっており、実に17年ぶりの新録となった。ちなみに冒頭からいきなり「デッデッデデデデ!(カーン)」からスタートしてくれる。