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エボ兎

えぼうさ

仮面ライダービルドのエボルト×桐生戦兎のCPタグ。以下ネタバレ注意。
目次 [非表示]

「アンタに何が分かる…!」


「お前よりも分かってるよ 俺達が桐生戦兎を創ったんだからな」

概要編集

仮面ライダービルドの登場人物である地球外生命体・エボルトと天才物理学者・桐生戦兎のカップリングタグ。


地球滅亡を目論む最凶最悪の黒幕と、愛と平和を胸に人々を守るべく戦う主人公のカップリングであり、物語の中で幾度も変化する関係性と目的の為に命を賭けて殺し合うバチバチ模様(所謂”殺し愛”)が魅力となっている。人外×人間カップリングでもある。


Vシネクローズでは一度戦兎自らの手で葬ったエボルトを再び復活させており、互いの存在が互いを壊しまた生かした彼らはまさに「創造主と創造物」「創り創られ」「殺し生かされ」の関係性である。


定義編集

本編が進むにつれて攻めの姿・名前(呼ばれ方)が変化していくが、本記事では中身が同一=同一人物とし、"スターク"を変身後の仮の姿、”エボルト”という名前を本名と捉え記載する。(本編での描写の項目では仮面ライダーエボルの変身回後、つまり33話後をエボルト表記とする。32話までは蒸血後の姿の時はスターク、石動惣一の身体の時は石動と表記する)

尚、nascita時代の石動の身体においては石動本人は身体を自由に動かせず、本編で描写されている"家族ごっこ"のシーンは全てエボルトが演じているものとする。


また、攻めの名前の種類の多さ(愛称含め)、受けの「戦」「兎」のどちらをCP名として採用するかという問題から表記揺れが非常に激しいカップリングであるが、時間軸・関係性・ 見た目を考慮して使い分ける者、中身の同一性を重視し表記を統一する者など様々である。


本編での描写編集

1~14話 nascitaでの日々と裏切り編集


第1話、起床してきた戦兎に「ボンジョ〜ルノ戦兎くん!」と声を掛けるマスター・ 石動惣一。

記憶喪失の天才物理学者・桐生戦兎は石動に拾われ、石動の経営するnascitaで1年間居候し続けている。 位置情報によるアシストや第2話でのほっぺ掴み、息の合った会話などから、1年を共に過ごす内にできた父と息子のような信頼関係がうかがえる。

石動の素性を何も知らないと思い、また一度は石動のことをファウストのメンバーではないかと疑う場面もあったが、秘密にしていた事情や辻褄の合う説明などによりその疑いは晴れた。(4,5話)


一方、自身の過去を知る手掛かりを探しつつ、人々を守る為ビルドとして戦う戦兎の元に、スマッシュとは異なる新たな敵・スタークが現れる。

ふらりと現れては戦兎の記憶に関する情報を知っているような素振りを見せるスタークに「俺の記憶を返せ!」馬乗りになって殴りかかる様子も見受けられた。(6話)

ビルドの行く先々にストーカーの如く現れては戦闘を仕掛けてくるスタークだったが、一方で謎を解くヒントをくれたりナイトローグの攻撃から助けてくれたりと、敵なのか味方なのかわからない行動を取ることもあった。


様々な謎や激しい戦いがありつつも、仲間と共にかけがえのない日々を送っていた戦兎の元に、以前助けた鍋島から1本の電話が届く。(12話,13話)

電話を受け取った戦兎は「悪いが1人にしてくれないか」と地下室に潜る。直後帰ってきた石動が冷蔵庫のドア越しに声を掛けるも、戦兎は「…最悪だ」と呟き、切り替えるように頭を振りとある作業に取り掛かった。

夕方、nascitaのカウンターで黄昏れる戦兎にバイト帰りの石動が声をかける。客の来ないカフェは閉めた方が良いのではと言う戦兎に「ここは俺達にとって特別な場所だろ?」「覚えてるか、俺に拾われてビルドになった日のこと」と思い出話をする石動。

全ての始まりである出遭いの場面の回想では、土砂降りの雨の中路地裏に座り込み「俺は…誰だ……?」と呟く戦兎と、傘を持った石動の姿がある。

次の回想では「頼む。俺達に力を貸してくれ」と石動が戦兎にビルドドライバーを託す様子と、戦兎の初変身の描写がある。

この様子から、現在の戦兎の戦う理由は愛と平和にあるが、一番最初の動機は"恩人である石動から頼まれた"ことにあると言える。

更に桐生戦兎という名前も石動がつけたものであり、戦兎にとって石動は己の名前と居場所、生きる意味を与えてくれた非常に大きな存在であることがうかがえる。

また、戦いから帰ってきて傷だらけの戦兎と nascitaで帰りを待っていた石動との「おかえり」「ただいま」というやり取りもあった。

「あの日からここがお前の帰る場所になった」「俺、戦い終わったお前におかえりって言うの、…好きなんだよ。なんか、家族って感じがしてさ」

穏やかな笑みで告げる石動とは対照的に、神妙な顔の戦兎は何も返さなかった。

その後、パンドラボックスを奪う為正面突破で隠し部屋に突撃したビルド・クローズは、待ち伏せしていたスタークと対峙する。

2人の戦い方を熟知しているかのように翻弄するスタークに苦戦する2人だったが、ビルドの新フォーム・オクトパスライトによってスタークを圧倒することに成功した。

「アンタにこの攻撃は読めないと思ったよ」

「まさか、奥の手を隠してたとはなァ」

(尚、今まで戦兎はスタークのことを"お前"と呼んでいたが、ここで恐らく初めて"アンタ"と呼んでいる。これは石動に対する呼び方と同じ)

無事にパンドラボックスを取り返し喜ぶ万丈とは異なり、帰路につく戦兎はどこか物憂げな表情を浮かべる。

「マスター、居ないんだよな」


帰宅後、みんなで夕食を食べ一件落着……かのように思われたその時、基地のフルボトルとパンドラボックスを風呂敷に包み奪い去ろうとする謎の陰が現れる。

「こんな時間にどこに行くんだよ」

「バイト。って嘘はもう通じねえか」

その陰はnascitaのお茶目なマスター・石動惣一であった。

「アンタがスタークなのか…?」「答えろよ!!」

悲痛な叫び声を上げる戦兎を振り返った石動は、ニヤリと笑い逃走した。

「おい、待てよ…!」


風呂敷を持って逃げる石動を追い詰めた戦兎。(14話)

「何でアンタが……」「俺には壮大な計画があってねえ…やむを得なかったんだよ。だから見逃してくれない?」 「できるわけないだろ」「だよな」

ボトル回収の為に、戦兎の前で蒸血する石動。

戦兎も覚悟を決め変身し戦うが、パンドラボックスの力により変身を解除されてしまう。

その後、石動が本物のボトルを取りに来る前にパワーアップアイテムを完成させようとする戦兎の元に石動から電話が届く。

「やっぱりお前とはやらなきゃ駄目か…」「俺は始めからそのつもりだったよ」

待ち合わせ場所は戦兎を拾った路地裏だった。


「懐かしいなァ…お前とここで出会って。ほんと、濃密な1年だったよ」

「俺や万丈にしてくれたことは、全部嘘だったのか。──美空のことだって。

俺達が過ごした時間は!……全て偽りだったのか

「全部が全部嘘ってわけじゃない。たまに感動してうるっとしたし?騙して悪いなあとも思ったよ」

「……ふざけるな」

「──蒸血」

「……変身」


あの日と同じ雨の中、裏切られた怒りを露わにする戦兎は蒸血した石動に続き変身する。

しかしスタークとの戦いの中で、今までnascitaで過ごした石動との思い出が蘇り、隙ができた所を攻撃され変身解除に追い込まれてしまう戦兎。

「できるわけねえだろ…」

「今の俺を創ってくれたのは、──アンタだ!」

「アンタのお陰で、俺は人間らしくいられた!

アンタを信じて、アンタに救われて、

なのに、……倒せるわけねえだろ!」

抑えていた悔しさと悲しみを爆発させ、項垂れる戦兎。

「……勝負あったか」

(この時のスタークは石動の声を保っていた。これは戦兎の動揺を招き隙を作るためだと思われる)

間一髪で助けに来た万丈もやられピンチな中、スタークは何故戦兎にビルドとして戦わせていたのかを明かす。

「お前は正義のヒーローを演じていたに過ぎない。──仮面ライダーごっこをしていただけなんだよ」

呆然とする戦兎の胸ぐらを掴み、耳元で囁くスターク。

愛と平和の為に戦うことが己の存在意義であり、記憶も何もない自分にとって生きる糧であった戦兎にとって、この言葉がどれだけ心を抉ることとなったのかは想像に容易い。

しかし、傷付きながらも戦兎は「最悪だ…」とお決まりの口癖を言い放ち、「アンタが居なくても、俺には守るものがある。俺は自分が信じる正義の為に、アンタを倒す!」と新たなフォーム・ラビットタンクスパークリングに変身し、スタークを変身解除に追い込んだ。


「たった今、俺の中で石動惣一は死んだ」


自らが生まれ、同時に戦兎の中の石動惣一も生まれた路地裏で、力強く宣言する戦兎。

「言ってくれるねェ…!お前ならアレを完成させられるかもな」意味深な台詞を残し、石動はどこかへ消えていった。(14話)


15~32話 スタークとの敵対関係編集


襲撃に来た氷室から、自身の正体を知らされる戦兎。(15話)

回想では担いできた戦兎を下ろし「傘買ってこないとなァ」と呟くスタークの姿がある。

「あの日から騙されてたってわけか」

戦兎は路地裏に赴き、あの日からの石動との思い出を振り返っていた。(16話)

数日後、スクラッシュドライバーの使用について万丈と言い争う戦兎の元に石動から電話が届く。(18話)

発信者の名前を見た戦兎は目を見開き、迷う素振りを見せながら基地を出ようとした。その際「誰から?」と問う美空に対し戦兎は

「野暮なこと聞くんじゃないよ。コレだよ、コーレ」と小指を立てウインクし、彼女からの着信であると誤魔化した。

「…なんの話だ」「相変わらずクールだねェ」「丁度アンタの話をしてたところだ」


予想通りスクラッシュドライバーの副作用で好戦的になる万丈を見て焦る戦兎に、禁断のアイテム・ハザードトリガーを投げ渡すスターク。(19話)

蒸血を解除し、歩きながら説明する石動の動きを戦兎はじっと見つめていた。その際、ほぼゼロ距離まで近付く場面も見られた。


戦い続ける万丈を止める為、戦兎は石動に渡されたハザードトリガーを使う。(20話)

しかし自我を失い北都の青羽を殺害してしまったことで精神が壊れ、廃人のようになってしまった。(21話)

石動はそんな無気力な戦兎を呼び出し、青羽も戦兎も人間じゃないから兵器を壊したに過ぎない、ビルドが代表戦に出なければクローズが手を挙げることになるだろうと告げる。

「お前が戦うしかないんだよ。お前にも分かってるはずだ。だから何かを期待してここに来たんだろ!」

「………ぅるせぇ…っ!!」

涙目になりながら戦兎は石動に殴りかかるも、逆に殴られ倒れ込んでしまう。

「どうすりゃいい…どうすりゃいいんだよ!」「お前がグリスに勝てばいい」「……無理だ…」

地面に伏せる戦兎の前に跪き、「また自分を見失うのが怖いか。安心しろ、勝つ方法はある」と蒸血する石動。

自分と戦えばハザードトリガーを使いこなせるようになるかもしれないと捲し立てるスタークだったが、戦兎は尚頭を振り拒否する。

「何を躊躇っている!お前には守るものがあるんじゃないのか!?自分が信じた正義の為に戦うんじゃないのか!?それとも全部嘘だったのか!」

どの口がと言いたくなるような台詞で鼓舞するスタークに戦兎は「最悪だ…こんなに痛くても…苦しくても……戦うしかねえのか」と覚悟を決め変身し立ち向かった。

その後の特訓では赤と緑のフォームに連続で変身するビルドにスタークが「どんだけ赤と緑が好きなんだよォ!」とツッコむシーンがある。(この2色はスタークの色であり、憔悴した戦兎が無意識に目の前のスタークに縋っていたことの暗喩なのではないかと考えられている)

「まだまだいくぞ、戦兎ォ!」


代表戦では、美空に自爆スイッチを渡す場面の回想がある。(22話)美空に「私に人殺しになれって言うの?」と問われた際には「俺はもう人間じゃない。兵器だから殺しにはならない」と前回のスタークの台詞を引用していた。


数日後、青羽の死んだ場所に花を手向ける戦兎の元にスタークがやってくる。(24話)

「ボトルを引き取りに来た」「渡すと思うか?」

スパークリングで応戦するビルドだったが、追い詰められたことでハザードトリガーを使い自我を失う。その際スタークは「いいぞ、リミッターを外せ」「まだいけるはずだ」と楽しそうに戦っていた。

しかしグリスがビルドのベルトをキックしたことでビルドの変身は解除され「とんだ邪魔が入ったなァ」と残念そうな素振りを見せていた。


覚醒した美空の呟いた「エボルト」という言葉に疑問を持った戦兎は「聞いてみるしかないか…」とあるに連絡を取る。(25話)

「珍しいなァ、お前から連絡してくるなんて」

川沿いで待つ戦兎の元にやって来たのは石動だった。美空のことや「エボルト、って知ってるか」「知らねえなァ」などと二人きりでやり取りした後、スパイに関するヒントを残し別れた。この逢瀬は他の仲間には互いに内緒であったと思われる。


時が経ち、パンドラタワーの内部に侵入したビルド・クローズ・グリスは、スマッシュやスタークに苦戦を強いられる。(31話)

ビルドはクローズを庇い、スタークが放った攻撃を受け変身を解除されてしまった。

倒れ込んだ戦兎を蹴り上げ、「よっぽど死にたいのか」「だったら望み通り死なせてやろう」と引き摺り、胸ぐらを掴み持ち上げるスターク。この時の戦兎は口を開け苦しそうに呼吸に喘いでいた。


33~49話 エボルトとの地球を懸けた戦い編集

氷室首相が奪われ混乱の最中、またもや戦兎の携帯に石動から着信が掛かる。(33話)その内容は首相と引き換えにエボルドライバーを持って来いというものだった。

集合場所にて裏切ったナイトローグをスタークが装置で消滅させようとした時は「押しても消滅しない」とチップの信号を戦兎が事前に変えていたことを明かし、対してスタークは「流石天才物理学者」と言い放った。この時双方が持っていたリモコンを同じ投げ方で投げ捨てる描写がある。


スタークは仮面ライダーエボルに進化。戦兎に地球上に存在しない毒を体内に仕込み「その毒を消せるのは俺しかいない」と述べ、もがき苦しむ戦兎を残し消えていった。(34話)

万丈とエボルトの取引場所では、戦兎の乗った救急車を楽しそうに覗く場面も見られた。


毒から回復したばかりの身体で立ち向かう戦兎にエボルトは「そんな身体で俺に勝てると思ってるのか?」と問う。(35話)「うるせえ。パンドラボックスは俺が守る」と息を切らしながら変身するビルドだったが、万丈と自身の関係を語りながら翻弄するエボルトに敗北を喫してしまう。変身を解除され倒れ込む戦兎の頭上で胡座を掻くエボルト。パンドラボックスを奪おうと立ち上がった所を戦兎が足を掴み阻止するも、生身の戦兎は簡単に蹴り投げられてしまう。

「お前にはまだ別の役目がある」と言い残しエボルトが消えた直後、戦兎はそのまま気を失ってしまった。

その後の戦いにてボトルを使い優勢になるビルドだったが、エボルトの罠により不意を突かれ変身解除に追いやられてしまう。パンドラボックスを開き「地球は終わりだ」と高らかに笑うエボルトと対照的に、戦兎は絶望の表情を浮かべていた。


乗っ取られた万丈を救うため、新たなアイテムを使いエボルトに立ち向かうビルド。(36話)

人間の限界を超えたビルドの身体を奪おうとしたエボルトは、自らの拳をビルドの身体にめり込ませ「全ては計画通りだ…!」と勝利を確信した。しかし、

「ヘヘッ…この時を待ってたよ」

エボルトの計画を見通した上で、敢えて罠にかかったのだと語るビルドは急激にハザードレベルを上げていく。


「こんな急激にハザードレベルを上げればどうなるか分かってるのか!?」

「ああ!お前と一緒に消滅する!」


戦兎の狙いは、エボルトとの無理心中だった。


「これで終わりだ!エボルト!」

「人間ごときが俺を欺くだと!?ふざけるなァ!」


エボルトはビルドのベルトを、ビルドはエボルトの肩を掴み、限界まで密着した状態で激しい爆発が巻き起こった。

直後、白髪の戦兎が地面に倒れ込む。

目覚めた戦兎は「折角の計画が台無しだ」と呟き、目を赤く光らせ万丈を突き飛ばした。その中身はエボルトだった。

消滅するギリギリの所で、戦兎の身体を乗っ取りなんとか生き永らえたのだ。

エボルトは戦兎の体内からラビットエボルボトルを精製、エボルラビットフォームに変身した。


37話の冒頭では、戦兎のフリをしてあらすじ紹介をするエボルトを見ることができる。


身体を乗っ取ったエボルトは「戦兎、聞いてたか?お前のせいで俺の計画は台無しになった!」「お前の大事なものを全て壊してやるよ」と怒りを露わにする。(37話)

パンドラボックスとボトルを持って来た万丈と一海にも「戦兎は俺を怒らせた」「奴の前でお前達を消す」と殺意を見せていた。


身体と人格を取り戻した戦兎はジーニアスフォームに変身、エボルトの腕を掴みパンチを繰り出す。(41話)

その際エボルトは変身解除、胸を押さえ「なんだ…この感覚は?」と一瞬戸惑いの表情を浮かべ「そうか…そういう事か!」と納得するように笑った。

「戦兎…!お前は最っ高だ!」

「そのボトルにこんな力まであるとはな!」

とご機嫌で帰って行った。


これまでの出来事を振り返る場面では「スタークの正体はマスターだった…」と当時を思い返す戦兎の声を聞くことができる。


葛城忍の手掛かりを知る志水に居場所を聞き出そうとする戦兎だったが、現れたエボルトによって志水は殺されてしまう。

「どうして志水さんを!」と怒るビルドに「俺に本物の感情が芽生えたんだ」「怒り狂ったお前を見たくてワクワクしたくてな」と煽るエボルト。

ビルドをロストスマッシュにしようとするも、ジーニアスの力によりその成分は中和された。

「人の想いを弄ぶお前には屈しない」

「お前が何を壊そうと、俺がこの手でビルドする!」

立ち上がったビルドに圧倒されたエボルトは「なんだこの感情は…!」「何故俺が貴様のような下等な生命体に!」と激しく怒り反撃。


「いいだろう…お前を最後まで生かしてやる。お前の希望を根こそぎ奪って、究極の絶望を味わわせてやる…!」


不穏な捨て台詞を残し、エボルトはブラックホールへ消えていった。


一刻も早くエボルトを倒さなければと焦る戦兎の元に、エボルトからロストボトルを渡せと電話が届く。(44話)

「渡すと思うか」「渡すと思うよ?」

(この際画面が分割され、エボルトが隣に居る戦兎に語り掛けているような演出が施されている)


進化したエボルトは「お前には出血大サービスだ」とビルドと共にどこかの惑星へワープ、ブラックホールが惑星を一瞬で滅ぼす所を見せつけた。(45話)

絶大な力でビルドを圧倒し「次は地球の番だ」と煽るエボルトだったが、父との約束を思い出した戦兎にパネルを攻撃され姿を消した。


最終決戦、エボルトと万丈を追い狭間の世界に向かったビルドは、万丈を乗っ取ったエボルトと対峙する。(49話)しかしジーニアスでないビルドは追い詰められ変身を解除されてしまった。

「いい加減気付いたらどうだ。桐生戦兎は地球にとって存在すべき人間では無かったということに!」

「──だまれ!」

「お前が全ての元凶なんだよ。お前がライダーシステムを創らなければ、仮面ライダーにならなければ!こんな悲劇は生まれなかった!」


「お前は俺に創られた偽りのヒーローだったんだよ!」


石動の身体に擬態したエボルトは、殴りかかる戦兎の腕を捻りながら精神を追い詰める。

吹き飛ばされた戦兎だったが、万丈の呼び掛けにより変身、真のラストバトルが始まる。

「破壊こそ力だ!お前の正義など俺が壊してやる!」

「どちらの力が本物か、俺が証明して見せる!」

激しい攻防を見せる両者だったが、最後には戦兎と万丈の力によりエボルトは消滅した。


「これで最後だ!」

「この俺が滅びるだと!?そんなことがあってたまるか!人間どもがァ!」


本編外媒体での描写編集

平ジェネFINAL編集

仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL(通称:平ジェネFINAL)は、本編14話から15話の間のストーリーとなる。


ボトルを返せと掴みかかるパラドと困惑する戦兎の間に割って入り、「久し振り、でもねえか」と戦兎に挨拶する石動。

「…何しに来た」「怖い顔するなよ」

現状打破のヒントを語りつつ一人納得する石動に戦兎は「分かるように説明しろよ!」と詰め寄る。

その直後、永夢と会話しているパラドが万丈の名を出した際には、二人同時に振り向く描写がある。


意識を失ったパラドを見て慌てる戦兎に石動はボトルを渡し、優雅にコーヒーを2人分淹れ片方を飲んだ。

最上の野望を阻止する為のボトルを置き「あ、カップは後で返してね」と軽やかに去ろうとする石動に


「どうして俺達を裏切った!?」


と悲痛な叫びで問う戦兎。しかし


「それは今話すことじゃない。チャオ」


と問いに答えること無く去って行った。

直後に戦兎が追いかけるも、その姿は既に消えていた。


これが、14話で決別して以降最初の再会となる。


夏映画編集

劇場版 仮面ライダービルド Be The One(通称:夏映画)は本編45話から46話の間のストーリーとなる。


全国民が敵となり、大切な仲間を失いながらも必死に戦う戦兎。

しかし、洗脳された万丈の手により身体的にも精神的にも追い詰められてしまう。

地面に伏した戦兎に伊能がとどめを刺そうとしたその時、爆発の中エボルトが攻撃を防ぎ戦兎を片手で抱え救出する。

伊能との短いやり取りの後、気絶している戦兎と共にブラックホールへ消えていった。


「よォ、目ェ覚めたか?」

「なんでアンタが…」

絶望的な雨の中、エボルトと戦兎は港の小さな船で言葉を交わす。

伊能の狙いを語るエボルトの話を睨みつけながら聞いていた戦兎だったが、「お前にはがっかりだよ。所詮は安っぽい正義を振りかざすだけの偽物のヒーローだったってわけだ」「お前の親父も草場の陰で泣いてるぞ」と煽るエボルトに


「アンタに何が分かる…!」


と叫び、エボルトの持っていたコーヒーを叩き落とした。

立ち上がった戦兎は息を切らしながら視線を彷徨わせ、エボルトの元を去って行った。


「お前よりも分かってるよ。俺達が桐生戦兎を創ったんだからな」


雨の音だけが満ちる船の中、エボルトは呟いた。


Vシネクローズ編集

ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ(通称:Vシネクローズ)は、本編最終回後のストーリーとなる。


前半は万丈・馬渕由衣と行動していたエボルトだったが、実の兄・キルバスにより倒されてしまう。「このボトルを戦兎に渡せ」という言葉と共にエボルドラゴンボトルを万丈に投げ渡し消滅していった。


万丈を介してエボルトから受け取った戦兎はボトルを解析し、万丈の中のエボルトの遺伝子を増幅させるアイテムを創ることでキルバスに勝てるかもしれないという仮説を立てる。この作戦の懸念点として「エボルトが以前の力を取り戻す可能性がある」ことを挙げていた。


戦兎のプログラムにより万丈の身体からエボルトが復活する。

「エボルト…ッ!」

「よぉ戦兎、久し振りだな。お陰で完全復活だ」

「お前を蘇らせたのはキルバスを倒すためだ」

「…だろうな。だが、協力するかどうかはお前達次第だ」

戦兎はキルバスとの戦いの場に同行しなかった為、現時点での彼らの最後のやり取りはこの場面となる。


「また力を蓄えたら戻ってくるよ。それまでしばしの別れだ」と言い残し消えていったエボルトが、いつかまた戦兎達の前に現れる日は来るのだろうか。

その他編集


  • 夏映画パンフレット内では、エボルト役の前川氏と戦兎役の犬飼氏のインタビューを読むことができる。

夏映画での戦兎とのシーンを聞かれた前川氏は

「ある面では戦兎を奮い立たせているようにも見えるけど、結局、そうやって戦兎を利用してきたわけですから、やっぱり今回もそうなのかもしれない。でも、もしかしたら違うのかもしれない……。その微妙なラインを狙って、上堀内監督とも相談しながら演じました」

と答えていた。


また同パンフレット内で犬飼氏はエボルトとのシーンについて

「劇場版での戦兎と石動の会話は、第2クール(石動=ブラッドスタークという事実が判明した時期)のころに近い印象でした。真意はわからないけど、情報を提供してくれたり戦兎を奮い立たせたり、という。あそこは、戦兎の置かれている立場の再確認というような意味もあったと思います。本来ならエボルトも戦兎が戦わなければいけない敵なんですけど、今回はそれどころじゃない事件が起こってしまったので一旦『休戦』している形ですね

と答えていた。


  • 2024年1月1日に公開された夏映画コメンタリーでは、エボルトが戦兎を救出する場面で上堀内監督が「あ!これお気に入りカットです」と話していた。

  • ライドケミートレカPHASE3でレジェンドライダーパラレルレア枠として発売された仮面ライダーエボルのイラストでは、nascitaらしきカフェでエボルケミーがカウンターに座るビルドケミーにコーヒーを渡す様子が描かれている。

( https://www.rider-card.com/cardlist/?search=1&category=580003 )


関連タグ編集

腐ルボトル ビルドアッ腐 エボルト ブラッドスターク 桐生戦兎

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