「運命ってのは…パズルゲームみたいだね」
「心が躍るな!」
「バグスターの運命は俺が変える!!」
演:甲斐翔真
変身する仮面ライダー
概要
『仮面ライダーエグゼイド』に登場する敵対勢力“バグスター”の参謀を務める幹部の1人で実質的な首領格。第1話より登場。
「『仮面ライダークロニクル』のプレイヤーとなって最高にエキサイティングなゲームを楽しむ」という目的のため、事件の陰で暗躍する檀黎斗に協力していた。
人物像
ライダー達の人間関係の変化や状況が変わる様子をパズルになぞらえて表現することが多く、感情が高まり、興奮すると「心が躍るな!!」というフレーズをよく口にしている。
また、自分を苛立たせる相手に対しては「俺の心を滾らせるな」と言い放つ。
目的のために様々なバグスターたちに指令を発する冷静沈着な性格の持ち主だが、常にゲーム機をいじりながら無邪気な笑顔を絶やさないその姿は掴み処が無い不気味な雰囲気を醸し出しており、その名の通り様々な矛盾を抱えた人物でもある。
第6話にて、第5話でエグゼイドがコラボス(ゲキトツロボッツ)を倒したことで苛立つグラファイトに「仲間はいつでも増やせる。今必要なのはデータだ」と説くなど、他のバグスターを「仲間」と捉えるグラファイトとは違い、仲間意識は結構希薄な模様。
しかし、本来倒される必要の無いはずのバガモンバグスターがゲンムに倒された事やモータスバグスターが囮として使われたことに対してキレているため、仲間意識が全く無い訳では無い。
彼自身は「ゲームのルールに従って、競い合って勝敗を決めるのがバグスターの生きざま」という矜持を持っており、他のバグスターのことは仲間というより『他のプレイヤー』として見ていることが、上記のような仲間意識が低いように見える原因だと思われる。また、第24話で完全態に到達した個体やデータを回収した個体ならバグスターは自在に復活させることが可能だと判明しており、この事実も他のバグスターへの態度に関係があると思われる。一方で、戦いにおいては「フェアじゃないと面白くない」と本人が語っていたが、「対等」の条件で戦うよりも自分が有利または不利な状況下(レベル差のある相手との戦いや相手を考慮しないタイミングでの強襲など)での戦いを行なうことが多く、ルールを守る以外のフェアプレイの精神はあまり持ち合わせていない。
自分の楽しみを邪魔する者には容赦をせず、協力関係である黎斗や仲間のバグスターに対してもそのスタンスは変わらない。
ただしそれはバグスターのすることに無視を決めてることも意味し、自分にとって不利益が無ければ手出しはしない(過去作においては、人間と仲良くすることが怪人との間では御法度になり命を狙われることが多いが、彼自身は手出ししなかった)。
その目的と背景
詳細は後述の「主な本編での活動」で書かれているが、人間たちのストレス解消で敵キャラとして生み出された自分達バグスターにも命があり、人間達が望んだ(と彼は思っているが)バグスターと人間との生存競争のために行動していた事が第26話でパラド自身から語られた。
この背景から黎斗を消した理由も『仮面ライダークロニクル』の完成間近で用済みだったのもあるが、バグスター達を何度も捨て駒扱いしたことへの怒りが相当溜まっていたことが推測される。
主な本編での活動
初登場以降は特に目立った行動は見せておらず、やってることと言えば陰で策を練って他のバグスターに指示を出すことと、携帯ゲーム機をプレイすることであった。
彼が大きく動いたのは第7話。仮面ライダーゲンムの正体=檀黎斗であることを知っていた九条貴利矢がその証拠を他のライダーに見せつけるためにゲンムを追い詰めた際に戦いに乱入。
攻撃の爆風で視界が遮られている隙に変身解除まで追い込まれた黎斗からライダーガシャットとゲーマドライバーを奪って自分に装着。自分がゲンムの変身者であるかのように見せかけ貴利矢の信用を失墜させた。
第9話終盤でグラファイトがプロトガシャットの1つである「プロトドラゴナイトハンターZガシャット」を盗んでも、遠くから見つめるだけで止めることはなかった。
第10話でグラファイトが消滅し、彼が使っていたプロトドラゴナイトハンターZガシャットを拾い上げると「ご苦労さん、グラファイト」と感情のこもっていない労いの言葉をかけた。
黎斗との会話からはグラファイトの暴走から彼が撃破されるまでは10個のライダーガシャットの実戦データを採るための計画の内であったことが、物語中盤の描写からはこの冷淡とも取れる態度は後にグラファイトと再会可能なことに起因していることが判明している。
第11話にて黎斗が己の正体を他のライダー達に明かして幻夢コーポレーションより失踪した際にはそれに付き従い、引き続き彼の計画に協力している。
第13話では、これまで目を掛けていた宝生永夢/天才ゲーマーMと遂に直接対面。貴利矢の死を引きずり心揺れる彼に「ドクターなんて辞めたらどうだ」と揺さぶりをかけ、それに永夢が返した答えに興味を持ち、本来バグスターに使う予定であったデータ収集用のガシャットを永夢に手渡した。なお、このガシャットは後にマイティブラザーズXXガシャットとなった。
第15話では黎斗から「腕ならしが必要」と新たにガシャットギアデュアルを渡され、仮面ライダーパラドクスとしてエグゼイド、ブレイブ、スナイプの前に立ちはだかり圧倒した。しかしこの際、黎斗から言いつけられた「マイティブラザーズXXガシャットの回収」をあえて行わず、第16話冒頭で黎斗の怒りを買った。
第16話でもパラドクスに変身し、ダブルアクションゲーマーに変身したエグゼイドを変身解除にまで追い込むも、西馬ニコにストレスを与えるために永夢を倒されては困ると判断したリボルバグスターの攻撃を受け、永夢との戦いという楽しみを邪魔されたことに憤り、ゲンムの制止も聞き入れず、自分の楽しみの邪魔をしたリボルバグスターを始末してしまった。
しかし第17話では逆に、ジュージューバーガーガシャットさえ回収できれば満足だったパラドに対し、ゲンムは倒す必要のないバガモンバグスターを容赦なく抹殺してしまう。「バグスターを消す必要があったのか」と問い詰め、消すなら何故ガシャットのデータも消さないというパラドに、黎斗は「ゲームマスターの許可なく勝手にゲームを生み出すことは許されない、ガシャットとバグスターを一緒にするな」と言い放ち、2人の間には今までなかった不協和音が奏でられつつある。
そして第18話にて、自分達バグスターを道具扱いする彼に対し、今まで抱えていた鬱憤が爆発、ゲンムに戦闘を挑み勝利する(なお、この時黎斗に以前リボルバグスターを撃破したことを指摘されたが、パラド曰くゲームのルールに則って真剣に遊んだ結果とのこと)。が、その腹いせに黎斗は永夢の秘密を暴露してしまう。この時パラドは、黎斗が言う直前に嫌な予感がしたのか、止めようと黎斗の元へ走っているが、その時には既に遅く、そしてその事実を言って満足そうな黎斗の胸ぐらを掴み、怒った表情を見せた。そして、その事実を知った永夢は極度のストレスにより、ゲーム病を発症してしまう。
その時パラドは、苦虫をかみつぶしたような顔で永夢を見た後、黎斗を突き飛ばすように掴んでいた手を離し、何処かへ消えてしまった。この行動の理由は後の29話で明らかとなる。
その後、第20話では平然と黎斗のアジトに戻って来ている。
黎斗に「よく戻ってこれたな」と言われても「お前なら何があってもゲームを完成させる」と返した。
しかし既に2人の関係は完全に破綻しており、パラドは黎斗を消す機会を窺い続けていた。
第23話では、敗北した黎斗にトドメを刺さなかった永夢に、
「レーザーを殺したあいつを許せるのか?」「ラスボスを倒さなきゃハッピーエンドにはならないぜ?」「お前の力でゲンムを消せ」と告げる。
その後、エグゼイド・ブレイブ・スナイプに完全敗北を喫した黎斗に対し、永夢はやはりトドメを刺さず、彼のバグスターウイルスの抗体をリプログラミングした上で、生きて罪を償わせようとするが、そこに現れたパラドはその温情を良しとしなかった。
「それじゃあゲームは終われないんだよ」と言いつつ、黎斗に肩を貸すふりをしながら、彼の腹部に強烈なパンチを叩き込む。
もはやパラドにとって黎斗は「ゲームの敗者」であり、「楽しいゲームの邪魔になる障害物」でしかなくなっていたのである(役割を成し遂げながら殺されたバガモンや逆に捨て駒として使われたモータスといった彼ら自身の死生観を完全に無視したことによる怒りが主なのは間違いないだろう)。
黎斗からガシャコンバグヴァイザーとデンジャラスゾンビガシャットを回収したパラドは「敗者には敗者らしい、エンディングってもんがあんだろ」と告げると、デンジャラスゾンビガシャットの装填されたガシャコンバグヴァイザーを通じ、黎斗に大量のバグスターウイルスとガシャットに蓄積していた「黎斗の死のデータ」を感染させ、「お疲れさん、ゲームマスター。『仮面ライダークロニクル』は俺のものだ」と言い残し立ち去って行った。
そして、遺された『仮面ライダークロニクル』のガシャットを手にしながら、パラドは目を輝かせて笑う。
「ゲンム、お前が見続けた夢は俺が実現する!」
その後、第24話にて天ヶ崎恋よって洗脳させられたポッピーピポパポと完全体故に復元が可能なグラファイトを迎え入れたことで10体のバグスターのデータが揃い、遂に仮面ライダークロニクルガシャットを完成させた。
『仮面ライダークロニクル』が発動した第25話では早速、ゲームに参加した複数のプレイヤーが変身したライドプレイヤー逹の前でパラドクスに変身、自分に挑んで来た彼ら全員をまとめてゲームオーバーに追い込み消滅させた。
その後、永夢逹に対し『仮面ライダークロニクル』の本当のルールは、
「人間がバグスターを攻略し、ヒーローになるゲーム」ではなく「バグスターが人間を攻略し、人類を滅亡させるゲーム」であることを明かす。
そして「許せないんだよ。この世界で一番偉いと思い込んでる人間共がな」「たっぷり味わえよ。ゲームで攻略される側の気分をな」と告げてその場を立ち去った。
第26話では仮面ライダーポッピーに敗北した永夢と大我の下に姿を現し、ポッピーの記憶がリセットされていること、彼女が電脳救命センター(CR)に協力していたのはデータ収集目的で黎斗が彼女にプログラムした一時的な役目に従っただけに過ぎなかった事などを明かす。
大我から「こんなふざけたゲームに何の意味があるんだ?」と問われた際は、
「全部お前達人間が望んだことだろ?」「バグスターが人間を脅かすのも、全てお前達がそうさせた」と反論し、「俺達バグスターだってこの世界に生まれた命だ」「これはお互いの生存をかけたゲームなんだよ」と告げた。
その後、ソルティやアランブラと共に多数のライドプレイヤーをゲームオーバー寸前まで追い詰めるも、駆けつけた仮面ライダー達と戦闘になり、自身はエグゼイドマキシマムゲーマーレベル99と対決。流石にレベル差が大き過ぎるのもあってか、レベル99のエグゼイドには敵わず敗北、変身解除に追い込まれた(以前もスナイプとの戦闘で変身解除に追い込まれているが、この時はスナイプも変身解除しているため相打ちだった。
パラドクスだけが変身解除に追い込まれたのは今回の戦闘が初である)。変身解除後は「お前やっぱ最高だな、M」と永夢を賞賛しながら退却していったが、永夢を賞賛した際、彼の口元からはいつもの笑みが消えていたのだった。
第28話ではポッピーを救おうと自分と真剣に向き合おうとしない永夢の態度に業を煮やしたのか、ポッピーを助け出した永夢の前に立ち塞がる。
やたら永夢と戦う事に執着する彼は「永夢、お前は俺だ」と告げた直後、両目を赤く光らせると同時に永夢と同化、体を乗っ取ってしまった。
そして続く第29話で、彼自身の口からついに正体が語られた。
正体と第29話以降の動向
「俺なんだよ、お前に感染しているバグスターは」
実は彼こそが宝生永夢を「天才ゲーマーM」たらしめた存在であり、永夢の「ゲームの遊び相手が欲しい」という願望から生まれた永夢のバグスターだったのだ。
6年前、「天才ゲーマーM」として西馬ニコとのゲームに勝利した後、財前美智彦の手術により永夢の体から分離(『平成ジェネレーションズ』の同シーンで姿は隠されているが登場しているのが確認できる)。
その後は永夢と精神と記憶が繋がった状態で活動していた(第17話でバガモンが倒された際に激怒していたことや、第16話でゲンムに殺されかけた時に怒ったことなども、彼らの精神が同じであることを示唆していた)。
第18話で永夢が自身がゲーム病である事を知って消滅しかかった際も、彼と一体化して意識を奪い(結果的に「ゲーマーM」の意識になっていた)ストレスから解放、消滅を防いでいた。
そして永夢を乗っ取ったパラドはマイティブラザーズXXガシャットでレベルXXに変身し、R(パラド)vs L(永夢)という異様なバトルが勃発。終始圧倒していたが、ガシャコンキースラッシャーとマキシマムマイティXガシャットをハンデとして渡して永夢を挑発。しかしこれは策であり、あえて彼にリプログラミングをさせることでパラドと永夢の遺伝子が混ざり合い、それによって人間の遺伝子を獲得することに成功。人間にしか使えないゲーマドライバーを使用してレベル99に変身した(なお、このゲーマドライバーはかつて黎斗が使用していた遺品である)。
第30話では裏切り者であるポッピーを始末しようとすることで永夢を本気にさせ、かつて自身が誕生したネクストゲノム研究所跡地に彼を導き、レベル99同士の戦闘を開始。互角の戦闘を繰り広げるも、必殺技の撃ち合いにはパラドクスが打ち勝った(パラド曰く「永夢が天才ゲーマーの腕を身につけたのは俺が永夢の中にいたから」「オリジナルの俺に勝てる訳がない」とのこと)。
そして、駆けつけた飛彩や大我の妨害も振り切り、最高の勝負で勝利できたことを喜びつつも「敗者」となった永夢にトドメを刺そうとしたが、ポッピーに連れられて現れたゲンムレベル0の襲撃を受けて失敗。1対1の戦いに横槍を入れられた事で興醒めし、再度永夢の体を乗っ取って退散しようとしたが、レベル0のゲームエリア内ではバグスターウイルスの力を抑制されて永夢の体を乗っ取ることができなかったため、その場は諦めて1人だけで退散した。
第32話ではグラファイト、ラヴリカと共にCRのライダー達を迎え撃ち、決戦を開始。しかし戦闘中に突然現れた檀正宗が仮面ライダークロノスに変身、クロノスの時間停止能力であるポーズによってグラファイト共々変身解除に追い込まれ、ラヴリカも倒されてしまう。
クロノスの能力の影響でラヴリカが復活不可能となった際、仲間の「死」を目の当たりにしたことで、何度でもコンテニューが可能というバグスターの優位性がなくなったことを理解したのか、今までの余裕そうな一面は完全に消え失せ、戦慄した表情を見せた。
第33話では上述のラヴリカの一件やソルティがクロノスの力で強制的に消滅させられた光景を見たのもあって、死の恐怖にすっかり怯えてしまっていたが、グラファイトから叱咤の言葉を受けたこと、黎斗と永夢が協力プレーで絶対無敵と思われたクロノスのポーズ能力を攻略してみせたことで「心が滾る…!」と再起する。
続く第34話ではクロノスに対抗する手段として、グラファイトと共にゲムデウスのデータからゲムデウスのウイルスを入手。そして永夢を味方につけようとするも彼に拒絶され、クロノスとブレイブの抹殺を永夢に宣言した。しかし永夢が飛彩と戦うことを決意したことに対し「見直したぜ、永夢」と発言。
その後はグラファイトと共にクロノスに挑みかかり、グラファイトがクロノスのガシャコンバグヴァイザーⅡにゲムデウスウイルスを撃ち込んだことでクロノスのポーズ機能を封じることに成功するも、直後に割って入って来た仮面ライダーレーザーターボの妨害に遭い、撃ち込んだゲムデウスウイルスもレーザーターボの力で抑制されたことで作戦は失敗に終わった。
第35話ではレーザーターボの出現でクロノスへの対抗手段を失ったため、レーザーターボを永夢らに倒させるために永夢とポッピーピポパポに接触。
「あいつ(クロノス)は俺たちバグスターの命を踏みにじるムカつく野郎」と言うも永夢に「お前が言うな」と一蹴され、ポッピーピポパポからはラヴリカの件を引き合いに命の大切さを説かれた。結局話は決裂し、その場から去る。
そして第36話ではポッピーピポパポに呼び出され永夢と再び接触。永夢からクロノス攻略のために協力を持ち掛けられ、クロノス攻略後に永夢と決着をつけることを条件に了承した。
しかしそれは永夢が「天才ゲーマーМ」の力を取り戻すための作戦(※)であり、それに自分がノせられたことに対して「心が躍るな、永夢。お前との決着が楽しみだ」と言い残し去っていった。
※当初の話では「クロノスのバグルドライバー内にパラドを侵入させる」という、以前永夢と黎斗が協力して行った作戦であったが、実際にはパラドを永夢の中に注入させることで永夢は再び「天才ゲーマーM」となった。
敗者が迎えたエンディング(第39話以降のネタバレ注意!)
しかしそんなパラドも、永夢の変身能力を奪おうと画策するクロノスに何度も命を狙われ、圧倒的な力で捻じ伏せられた恐怖心からパニックに陥ってしまう。
救援に入った永夢からも「お前じゃクロノスに勝てない」と断言されてしまうが、それで納得できるような彼ではなく、グラファイトからバグヴァイザーを無理やり奪い取り単身クロノスと決着をつけに向かう。
だがそんな彼の前に、ゲムデウスのウイルスに感染したニコを救うために彼を倒す決意をした永夢が現れ、第36話での約束を果たすために最後の戦いを開始。ムテキゲーマーとなったエグゼイドに敵う訳もなく敗退するが、それでも自身の敗北を認めずに、態勢を立て直すためにその場から転移して逃亡しようとしたが――
永夢「次なんてない。敗者に相応しいエンディングを見せてやる…!」
それを見越していたエグゼイドに捕まった事で逃走は失敗。
駆けつけた黎斗の必死な制止も届かないまま、ムテキゲーマーが繰り出した「ハイパークリティカルスパーキング」がパラドクスに炸裂。遂にゲームオーバーを迎えた彼は、自身が死ぬ恐怖(※)に「嫌だ!嫌だ!!嫌だぁ!!!」と悲痛な叫び声を上げながら、永夢の前で消滅してしまうのだった。
「さよなら、パラド…」
虚勢を張ることすら出来ずにただ怯え続けるその姿は皮肉にも、かつて自分の手で「敗者に相応しいエンディング」へ導いた男よりも情けないものであった。
彼の消滅により、永夢のエグゼイドへの変身能力が失われることとなってしまったのだが……?
※「クロノスにやられた訳じゃないんだから復活出来るんじゃ?」と思う人もいるかもしれないが、クロノスに植え付けられた恐怖によって「敗北からの消滅=死」という連想でパニックに陥っていた可能性は高い。
また、宿主である永夢を消滅させていない=不完全体であるパラドは誰かが自分の型のバグスターウイルスによってゲーム病を発症しない限り復活することは出来ないが、彼のウイルスは黎斗からゲームのモチーフを与えられる前のオリジナルのウイルスであるため(マイティアクションCの体験版に入っていたウイルスが元ではあるが、永夢のイマジナリーフレンドに近い存在だった彼自身のモチーフになっているかは微妙なところである)、現状世間には一切蔓延しておらず、この場で誰かがデータを保存してくれない限りはそのまま彼のデータは霧散し、消滅することになる。
さらに言えば、リプログラミングで永夢の遺伝子データを取り込み、バグスターでありながら人間でもある特殊な存在となったパラドが通常のバグスターと同じ手順で復活できるかどうかは未知数であり、この敗北がすなわちパラドの死を意味するという発想は決して間違ってはいない。
実は完全に消滅する直前で、永夢がパラドを取り込んでいたことが第40話で判明。ダブルアクションゲーマーの力でL(永夢)とR(パラド)に分離する形で復活を遂げるが、その心は依然として死の恐怖に囚われていた。
そしてそれは、死の恐怖を知る事で彼が殺したライドプレイヤー達や、ゲーム病で苦しんできた患者達の絶望を理解させるための行動であり、結局のところパラドの本性は、自分の才能に酔って新しいおもちゃを求めはしゃぐ、生命倫理への認識が希薄な子供だったのである。
一度はアジトへと逃げ去りふさぎ込んでいたが、ポッピーに諭されて再び永夢の前に現れる。
今まで人間達から奪ってきたコンティニュー出来ない生命の重みを痛感し、子供のように泣きじゃくりながら懺悔するパラドを、永夢もまた『自分が生み出した、向き合い背負っていくべき存在』として受け入れ、『これからは命を奪う為にではなく、救うために戦え』と手を差し伸べる。
今後は永夢との協力プレイで遊ぶ(戦う)ことを決意したパラドは、エグゼイドとの協力プレイを開始する。
永夢&パラド「「ニコの運命は、俺達が変える!!」」
パラド「MAX!」
永夢「ハイパー!」
永夢&パラド「「大変身!!」」
これまで散々苦汁を嘗めさせられてきたクロノスをエグゼイドとの連携攻撃で圧倒、見事撃破してみせたのだった。
※余談だが同時変身後のエグゼイドの「超キョウリョクプレー(ノーコンティニュー)でクリアしてやるぜ!」のポーズに合わせてパラドクスがハイタッチしていた事からこのポーズは「ゲームの遊び相手が欲しい」すなわち「真の協力プレイ」ができる相手が欲しいという永夢の願望の表れだったことが推察出来る(パラドと心を一つにする前のダブルアクションゲーマーの名乗りではお互いが正反対のポーズを取っていた)。
だが人の命の重みを知ったことで、バグスターその物のオリジナルとして、全てのゲーム病に対して強い責任を感じるようになっており、人々の命や、そして何より自分が感染していたことにより苦しみ続けてきた永夢を守ろうとするあまり、あれほど失うことに怯えていた自身の命を優先順位の下に置いている部分がある(永夢を守るために自分を盾にしようとした際には、当の永夢により「自分の命も大切にしなきゃ」と一喝されているが)。
そんな中でゲムデウスの降臨、そしてゲムデウスクロノスの誕生により無制限に拡大していくパンデミックを目の当たりにした事で、彼もまた、己の中で膨らんでいく罪悪感に苦しむことに。
パラドの償い(第44話ネタバレ注意!)
自らの命を犠牲にしたポッピーのおかげで、ゲムデウスクロノスによるパンデミックが防がれていくのを目の当たりにしたパラドもまた、覚悟を決めていた。
超ゲムデウスとなった正宗にライダー達がレベル1の姿になって挑む中、エグゼイドを叩き潰そうとした超ゲムデウスの攻撃を受け止めた彼は、予め自身のゲーマドライバーにドクターマイティXXガシャットを差し込んでいたことで超ゲムデウスの動きを一時的に鈍らせ、ライダー達が正宗とゲムデウスを分離させるのに貢献する。
そして分離したゲムデウスの体にしがみつくことで、ゲムデウスワクチンがゲムデウスの体内に広まりゲムデウスは消滅。しかしそれは、自身の命を引き換えにした決死の特攻だった。
「これで少しは、償えたか…」
永夢「パラド……」
「短い間だったけど…お前とゲーム出来て、最高に楽しかったぜ…。永夢…」
永夢「パラドーッ!!」
人の命の重みを知ったことで、たくさんの人を消滅させた罪悪感に苦しみながらも、最後は自身の命が消えることも厭わず、人のために償うことができた。
その事実に満足げな表情を浮かべたパラドは、笑顔で永夢に別れを告げた後、永夢の伸ばした手が届き切る前に光の粒子となり、彼の目の前で消滅するのだった。
永夢の手のひらに、一粒の光の粒子を遺して…。
しかし最終話にて、上述の一粒の粒子で再び永夢に感染していたことが判明。また、ゲムデウスを正宗から分離させた際に正宗の体内のウイルスも抑制していたことから、クロノスのスペックも弱体化させていたらしく、それが永夢達の勝利へと繋がった。
そして後日談にて、体内に感染していた粒子の培養が完了して再び永夢の体内から実体化。永夢達から笑顔で迎えられ、パラドも永夢の伸ばした手を掴み取るのだった。
劇場版仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング
中盤まで姿を見せなかったが、VRゲームをプレイする永夢の影武者となり黎斗と共に敵の注意を引きつけた。
ゲムデウスマキナにより仮面ライダーたちが変身解除に追い込まれると、生身の永夢たちに迫る攻撃から黎斗ともども盾となり、ゲムデウスマキナの力を弱らせるために敢えて取り込まれた(恐らく本編でゲムデウスウイルスの抗体を獲得したのがこの二人であるためだと思われる)。
最終決戦でゲムデウスから振りほどかれてしまうが、永夢の体内のウイルス(天才ゲーマーMの力)を活性化させ、ハイパームテキへとの変身を助ける描写がある。
後日談の一年後、小児科医になった永夢と共にCRの活動を行っており、自身の胸に手を当て「行こう…パラド!」と晴れやかな顔で走り出す永夢が描かれており、二人の絆が深まっている様子が窺える。
アナザー・エンディングパラドクスwithポッピー
ポッピーと共にW主人公として登板。
バグスターと人間の戦いが終わりしばらく経ち、病院で暇をしてたところを「自分の仕事は自分で自分で考えて」と明日那からお𠮟りを受けているところに現れた再生医療センターの八乙女紗衣子と出会う。
パラドに仕事を持ちかける紗衣子に口ごもるも明日那の後押しもあって渋々協力する姿勢を見せる。しかし、「俺は何をすれば良いんだ」と彼女に問いかけた瞬間、バグヴァイザー内に幽閉されてしまうのだった。
その後は人知れずレベル0の力で作られたケーブルで捕縛され、もう1人の自分と出会うことに。
自分と瓜二つの存在に困惑するも、紗栄子から投げかけられたわずかなピースを当てはめ彼が「壇正宗から生まれた原初バグスター」であることを看破する。
バグスターは人間様の奴隷として抵抗出来ない状態で暴力に曝された上に、育成ゲームの仕上げとしてブラックパラドと戦うことを強要される。永夢がブラックパラドの手で傷つけられたことを知るや怒り心頭に発し、もう一人の自分と相対した。
ブラックパラドが変身したアナザーパラドクスを前に、人間の遺伝子を持たない彼がゲーマドライバーを使用したことに疑問を抱くもそのままパラドクスに変身すると、「仮面ライダーパラドクスは、この俺だ!」「久しぶりのゲームだ 心が躍るな!」と挑みかける。
同じレベル99でありながら、命を奪うことに無意識に力をセーブしていたパラドと心を持たず「自分自身の勝利のために非情になれる心無き悪意」を持つブラックパラドの間で優劣が生じ、敗北を喫してしまうパラド。
「お前は育成の仕方をミスった失敗作だな」と無情に見下され、再びレベル0のロープで拘束される。
ブラックパラドの言葉に自分のアイデンティティに揺らぐもその波紋を感じ取った永夢と心の中で再会する。「俺はお前、お前は俺」。自らの原点と永夢に教えられた「自分のためじゃなく、誰かの笑顔を取り戻すために戦う」信念を思い出し、パラドは立ち上がった。
自らのウイルスを抑えることで体内に持つ永夢の遺伝子を活性化し、レベル0で作られたケーブルを断ち切るとともにポッピーを救い出した。そうして紗栄子を説得しようとするも拒絶され、ブラックパラドクスとかつて永夢が倒した財前美智彦が変身した怪人のデータ体が現れる。ポッピーと共に立ち向かうも劣勢に追い込まれる。
かつて人類の脅威をなりえるバグスターは消えるべきだと自分に課していたポッピーは「私たちにも、心があるから!」と生存と権利を叫び、パラドは永夢やCRの面々と戦い、共に過ごしたことで誰かの笑顔のために、運命を変えるために戦うことを誓い叫ぶ。
「だから俺は、俺の心で、俺の運命を変える!」
患者の運命は俺が変える――――エグゼイドの決め台詞とポーズを示したパラドは決意を新たに渾身のライダーキックでアナザーパラドクスを打ち倒した。その成長は心を通じて永夢にも伝わっていた。
そして変身解除したアナザーパラドに対し、「バグスターが人と争う時代は終わったんだ」「だからお前は……消えろ」と自らの影に引導を渡したその瞬間、黎斗がバグヴァイザーツヴァイでブラックパラドを吸収、自らに取り込む様を目撃する。
ゲンム&レーザー編では、ゾンビクロニクルによって溢れ出したデンジャラスゾンビとゾンビウイルスに感染した人達のパンデミックでパニックになってる街の人達をポッピーと貴利矢と共に避難させている。
終盤では白衣を渡して去っていった貴利矢を探す永夢に付き添い、ゾンビに襲撃された際には、ゾンビの相手を引き受け永夢を貴利矢の元に向かわせた。
主な人間関係
第7話で黎斗の正体バレを防ぐためにゲンムの振りをしたのが最初の出会い。
その後は第13話で本格的な対面を果たし、データ収集用のガシャットを彼に渡し「ゲンムを倒せ」と仕向け永夢を試した。
その後、彼が本来普通の人間が使用すれば即死するはずのガシャットの影響に耐えきったばかりか新たな力を獲得して以降は、パラドは彼を「自分を楽しませてくれるライバルプレイヤー」と期待を向け、黎斗の指示に背いて彼のガシャットを奪わなかったりと、自分の欲求を優先する行動が増えて来ている。
ちなみに、パラドはOP映像や第9話の描写から永夢とは何らかの関わりがあるのではないかと推測されており、同話テレビ字幕(と第19話ラスト)にて彼を「永夢」と呼んだ事が判明。実は、パラドが誰かの名前を呼んだのは同じバグスターであるグラファイトだけであり、他は基本的にライダーとしての名前で読んでいる(レーザー、ゲンムなど)。更にフォーム変更の際は「大変身!」と永夢と同じ言葉を使う。
第28話ラストや第29話で、永夢の肉体を乗っ取れることや彼に執着する理由が判明。永夢の肉体の自由や生殺与奪権を握った。
第30話での決戦では永夢との一大決戦を心から楽しんだが、永夢が敗北すると彼をあっさり切り捨て、「敗者」となった彼に相応しいエンディング=死を迎えさせるべく自ら引導を渡そうとした。しかし、同話ラストではゲンムレベル0の力により永夢の身体を乗っ取ることができず、永夢の肉体を乗っ取ろうとする行動を辞めた模様。
それ以降も「自分に負けたんだから敗者に相応しいエンディングを迎えろ」と相変わらず永夢に戦いを挑み続けていた……まさか後に自分が全く同じ台詞を返される羽目になるとは思ってもみなかったことだろう。
そして第40話にて、コンティニューできない人の命の重みを知った事で永夢にこれまでの行いを懺悔し、以降は彼と共に協力プレイで遊ぶ(戦う)事を決意した。
実際に第41話でのクロノスとの再戦ではリセットの影響によりムテキの力を失った永夢と共にピンチに陥る中クロノスが必殺技発動準備(絶版宣言)に入ると「永夢の命は俺が守る!」と自ら永夢(エグゼイド)の前に出て盾になろうとするなど「命」に対する価値観の変化がうかがえる(永夢はこれに対して「自分の命も大切にしなきゃ」とバグスターであるパラドの「命」を尊重する発言で返している)。
一方的に永夢に影響を与えたかのような言動を繰り広げているパラドだが、彼自身も『バグスターもこの世界に生まれた命』という認識、そして『バグスターの運命は俺が変える』という使命感など、パラドもまた永夢の影響を受けている部分がある。
第40話以降の共闘で見せた抜群のコンビネーションもお互いに影響を受け合い、お互いを受け入れた(ポッピー曰く「二人の心が一つになった」)からこそできたことだと言えるだろう。 アナザー・エンディングでは、もう1人のパラドから襲撃を受け寝たきりになった永夢と精神世界にて彼とお前は俺で俺はお前という2人の絆を再確認した。
仮野明日那 / ポッピーピポパポ / 仮面ライダーポッピー
人間に協力しているドレミファビートのバグスター。
当初は敵対関係にあったが、第24話で彼女を罠に嵌めて洗脳、味方に付けることに成功する。その後は仲間として友好的に接していたが、第28話で彼女がエグゼイドのリプログラミングを受け洗脳を解除されて以降は亀裂が生じた。それでも「バグスターは人間に恨まれる存在だから人間と戦うしかない」と半ば脅迫染みた説得を行っていたが、最終的に彼女は自分の意志で人間側への協力を選んだ。
それ以降は彼女を敵対者と見做しており、第30話では彼女を攻撃することで永夢の本気を引き出した。そして同話ラスト及び第31話で彼女がパラドにとってある意味最大の脅威である黎斗を蘇らせたり気に掛けたりしたことで完全に彼女を見限り、「もはやバグスターじゃない」として完全に抹殺しようとした。
しかし結果的には彼女は永夢とパラドの間に入り、お互いの考えを伝えるパイプ役となる。第43話でも罪悪感に苦しむパラドの話相手になっていた。
人間の協力者。おそらくはゼロデイ前後から協力関係を結んでいると思われる。
彼が作ろうとしている究極のゲーム「仮面ライダークロニクル」をプレイすることを楽しみにしており、彼の計画に積極的に協力している。
第7話で彼の窮地を救う等、基本的には良好な協力関係を築いているが、第13話にて初めて彼の指示を無視して独断専行を取った。その後も第15話では回収するはずだった永夢のガシャットを回収せず、第16話では味方のリボルバグスターを始末するなど、独断専行が増えてきている。
第17話では黎斗がバグスターを道具同然に使い捨てることに対して怒りを覚え、遂に第18話では彼を攻撃し撃退した。
第20話では平然と彼のアジトに戻り、「お前は黙って仮面ライダークロニクルを完成させれば良い」と言い放っている。
第23話では自身の手で、敗者となった彼に引導を渡した。
言うまでも無く、一度殺された事及び仮面ライダークロニクルを奪われた事に対し黎斗は激しい恨みを抱いており、第30話で再会した時にはポッピーの制止も聞かずにパラドに襲い掛かっている。
黎斗の復活はパラドにとっても計算外だったようで、劇中で彼が初めて心から驚いた瞬間でもあった。
復活した黎斗は永夢との戦いを邪魔する存在であることからかなり疎ましく思っている様子で、実際に第31話で復活した彼と再び対峙した時には「またお前かよ」と心底嫌そうな顔でこぼしている。しかもゲンムレベル0のアンチバグスターエリアによるウイルスの抑制に加えて触れられるとレベルが下がるので二重の意味で「天敵」と化している。
第32話でのライダー側とバグスター側の決戦前のやりとりでは黎斗の「君を削除する」という言葉を完全にスルーして永夢に話しかける(この時、ラヴリカは飛彩、グラファイトは大我と対峙していたのに対して)など最早いないもの扱いしたいレベルで嫌っている模様。
バグスターの幹部戦士であり仲間。
最初は互いに協力的だったがグラファイトが仮面ライダーとの戦闘を終えてから独断行動が目立つようになり、最後は計画達成の手駒として彼を見捨てた。
…と思われたが、第24話で「仮面ライダークロニクル」を完成させるために自らの手で復元させた彼と再会。グラファイトへのかつての冷淡な態度は「いつでも復活させられる」という考えに基づくものだと判明。
なお、「仮面ライダークロニクル」の完成はグラファイトの望み(「バグスターの軍勢を作り上げる」「バグスターを世界の覇者にすべく人間と戦う」)を叶えた形になった。そのため、グラファイトは一人でCRやゲンムと駆け引きし、仮面ライダークロニクルを完成させたパラドに恩義を感じている。
また第39話ではクロノスに吹き飛ばされたグラファイトの姿を見て、パラドはクロノスに向けて「心が滾る」と告げている。
41話ではリセットによってハイパームテキガシャットが消失し、唯一クロノスのポーズに対抗できるグラファイトの元へポッピーと共に赴き一緒に戦うよう説得したが、ゲームの遊び相手として生まれ命の大切さを理解したパラドやプレイヤーと一緒に遊んで笑顔になるキャラクターであるポッピーと、敵キャラとして生まれそのあり方に誇りを持っているグラファイトでは価値観が決定的に異なっていたため、説得は失敗に終わった(一方でグラファイトも、パラドとポッピーの人と共に生きようとする道を選んだことについては責めておらず、むしろ理解を示している。二人もブレイブ、スナイプと全力で激闘を繰り広げるグラファイトを見て、嬉しそうな顔で「楽しそう」と評するなど、お互いの価値観を尊重し合っていた)。
余談
名前の由来は矛盾を意味するパラドクス。
過去にも名前の由来が同じ怪人が登場しており、こちらも仮面ライダーに変身する。
足並みの揃わない仮面ライダー達と比べると黎斗とは協力的なシーンが多いため、視聴者からは「敵の方が仲がいい」とも言われていた。しかし、第13話にてパラドが勝手な行動を取った後は雲行きが怪しくなってきており、第18話では黎斗の行動に激怒し彼を撃退。
そして第23話にて、遂に自らの手で黎斗に引導を渡してしまった(その前、永夢を促す際も黎斗を「ムカつく野郎」と評している)。
なお、第25話での言動から、始めから仮面ライダークロニクルを奪取するつもりで黎斗に接近していた節がある。
第15話で彼も晴れて仮面ライダーとなったが、「東映ヒーローMAX」Vol.55のインタビューにてパラドを演じる甲斐氏は「悪役のまま終わりたい」と述べていたが、最終的には物語終盤で主人公勢と協力することとなった。
永夢とパラドが一大決戦を行った第30話について、甲斐氏は後に「とあるアフレコシーンがお気に入りだったがカットされた」と言う趣旨のツイートを投稿している。
最終回後日談の終了後には、次回作「仮面ライダービルド」の番宣ムービーに登場。
仮面ライダービルドガシャットを手にし、永夢達と和気藹々としながら、「心が躍るな!一緒に遊ぼうぜ!」とお決まりの台詞を口にしていた。
もっとも台詞に込められた意図は、初期とは全く異なる平和なものになっており、ある意味ではこの番宣も込みで、パラドの物語が完結したとも取れるだろう。
『超スーパーヒーロー大戦』にも参戦。春の映画にテレビ放送中の敵幹部が出るのはこれで3人目である。
ちなみにどうでもいい余談ではあるが、相棒のグラファイトバグスターを演じた町井祥真氏とパラドを演じた甲斐翔真氏の名前の読みは偶然か否か『しょうま』である。
関連タグ
ダークライダー ダークヒーロー 美形悪役 ウイルス ゲーム パズル 戦闘狂
バイス:主人公の中から誕生した異形の生物であり、主人公にとっては「もう一人の自分」とも言える存在である。こちらもライダーに変身する。経緯は異なるが、物語終盤で消滅した点も共通。
ユルセン → ポッピーピポパポ・パラド → ???(※リンク先ネタバレ)