オンタリオ州とはカナダの州の一つである。各州のうち最大の人口を擁し、首都オタワがある他、州都トロントはカナダ最大の人口が住む都市でもある。
南部の五大湖沿岸からセントローレンス川河畔にかけては、カナダではもっとも気候が温和な地域の一つであり、トロントやオタワなどの主要都市が集中する。トロントの南方、ニューヨーク州との国境地帯にナイアガラの滝がある。北部はハドソン湾から北極海に繋がる海岸の森と湿地帯で、冬の気温は氷点下10度を大きく下回る地域である。
オンタリオ南部は元はアメリカインディアンの居住地であったが、アメリカ独立戦争に敗れた王党派(英本国に忠誠を誓う人々)が流入して彼らの街を作った。その後も各国からの移民流入が続き、アメリカ合衆国との関係も改善している。
オンタリオ州はカナダ最大の工業地帯であり、自動車、機械、食品加工などが栄える。NAFTA(北米自由貿易協定)の取り決めにより、ニューヨークやシカゴなどと国境を越えた自由貿易市場を形成している。北部はニッケルや金などの鉱産資源に富む。