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オンデマンド印刷

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おんでまんどいんさつ

小ロット・短納期に対応した印刷方式。現在では「デジタル印刷」とほぼイコールのようになっている。

概要

オンデマンドとは「利用者の注文に応じて」という意味であるが、現在の印刷業界でオンデマンドというと「デジタル印刷」(製本などの付帯サービスを含めることもある)のことである。デジタル印刷とは、DTPなどで作成した版下から直接デジタル印刷機(業務仕様のプリンターと考えれば良い)で印刷する手法である。多くの印刷所では、冊子などの製本まで含めて対応してくれる。

一般的な書籍雑誌新聞などの印刷に用いるオフセット印刷とは刷版(大きなハンコのようなもの。これを印刷機にセットして印刷物を刷る)を作るか否かというのが大きな違いである。オフセット印刷は版下からCTPで刷版を作る(カラーの場合はCMYKの4つの版を作る必要がある)必要があるので、小部数印刷、特にカラー印刷では大変な高コストになるが、デジタル印刷は版のコストがかからない分、少部数でも安い。数百部〜数千部レベルの大部数になると逆にオフセットの方が安くなる(版コストを考慮しない場合20倍くらいの差があると言われている)。

同人誌におけるオンデマンド印刷

解説

1~250前後の少部数を刷るための、初心者・零細サークル向けの印刷である。大部数向きのオフセット印刷と対になるように用いられる事が多い。

少部数(10部程度からが多いが、1部から受け付けてくれる印刷所もある)でも対応できるために在庫を持たなくて済む。一方デメリットはオフセットに比べ印刷の質は劣る(とはいえ現在の技術ではパッと見ではほとんどわからないレベルにまでなっているが)こと、インクのテカりが目立つこと(印刷所によってはマットな所もある)などが挙げられる。

オンデマンド印刷は納期が早いのも特徴だが、現在はオフセットでも2~3日程度の短納期対応の印刷所も多くなっている。また、上述の通り大部数では逆にコスト高になるので、200〜300部以上を頒布する比較的大手のサークルはオフセット印刷の利用が主流である。

歴史

昔の同人誌印刷所は1000部以上のオフセットのみ対応しているところが主流であったため、印刷所を利用できるのは大手サークルに限られ、少部数の零細サークルは手製のコピー本などを頒布していたが、オンデマンド対応の印刷所が増えた現在は、零細サークルであっても印刷所の利用が主流となり、コピー本は下火となった。

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