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こんにゃく版

こんにゃくばん

平版印刷の一種。ゼラチンとグリセリンをゼリー状に固めたものに原稿を転写して版をつくり、これに湿気を与えた紙を押し当てて印刷する。 寒天版。

概要編集

平版印刷の一種。明治10年代から大正にかけて公文書に多用された。

ゼラチン(もしくは寒天)とグリセリンゼリー状に固めたものに、原稿を転写して版をつくり、これに湿気を与えた用紙を押し当てて印刷する。材料にこんにゃくは使っていないが、ゼラチン版がこんにゃくに見えることからこの名前がある。

複写にはメチルバイオレットなどの塩基染料を用いるが、光に弱く退色しやすいデメリットがある。

明治初期にはメチルバイオレットで文字を書いた原紙をこんにゃくに押し当てて文字を移し、それに用紙を密着させて文字を写し取る方法が用いられた。

大正末頃には改良が加わり、和文タイプによるこんにゃく版も使われていた。その使用は昭和期に入ってからも一部でみられた。

関連タグ編集

印刷 出版 日本史 春日版 明治 文書 社会

寒天

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