曖昧さ回避
この項目では、『ブルーアーカイブ』のキャラクターのカップリング名について説明しているため、それ以外の項目については、下記のリンクを参照のこと。
- ライトノベル『この素晴らしい世界に祝福を!』におけるカズマとアイリスのコンビ・カップリング名は「カズアイ(このすば)」の項目を参照。
概要
「カズアイ」とは『ブルーアーカイブ』における杏山カズサと栗村アイリのコンビ・カップリングタグである。
ふたりはトリニティ総合学園の生徒であり同じ放課後スイーツ部に所属している。
カズサがプレイアブル実装された放課後スイーツ部がメインのイベント「放課後スイーツ物語 甘い秘密と銃撃戦」の終盤にて、中学生時代に有名なスケバンだったカズサが不良をやめた理由について語る場面がある。
曰く、喧嘩帰りに偶然カフェでチョコミントを食べながら笑っている女の子の姿を見て、不思議と足が止まり、今の自分ではどうしたって真似できない雰囲気に、急に自分もあの子のようになりたいと思ったからとのこと。
その契機となった女の子のことをカズサは「可愛くて、やわらかくて……暖かい笑顔だった」「あんな素敵な女の子になりたかった」と述べている。
その女の子について、カズサの口から名前は出されていないものの、回想シーンではアイリの立ち絵のシルエットが映されており、カズサがスケバンをやめた理由がアイリとの出会いが要因となっていることがシナリオ中に示されている。
ゲーム内外で確認される描写
上述のイベント以前からカズサがアイリに向ける感情の大きさは所々でさり気なく示されている。
以下にいくつか例を挙げる。
放課後スイーツ部グループストーリー「女子高生の日常」
遅刻した柚鳥ナツに苛立つ伊原木ヨシミを宥めるため、アイリが自分のアイスをヨシミの口に入れて落ち着かせる。それを見たカズサは
「……ふう……ほんと単純」
と呆れたように呟くが、ヨシミはそこに別の何かを感じ取ったのか
「何、あんたも(アイリのアイス)食べたいの?素直にそう言えばいいのに、カズサちゃんは構ってちゃんでちゅね〜?」
と煽ってカズサを半ギレさせる。
当時はカズサの秘めた想いが判明していなかったため、ヨシミが意味不明な喧嘩を売ってカズサがそれを買ったように見えていたが、上述のイベントを経てこのシーンを改めて見直すとカズサの呆れたような呟きは羨望の表れであったと解釈することができ、ヨシミの売り言葉はそれを察知して文字通り「自分の気持ちに素直になれ」と言っていると解釈できる。
当然それで素直になるカズサではなく
「そういうのやめてくれる?」
と青筋を立てて喧嘩体勢になるが、もし的外れであれば「何言ってんの?」という反応が自然な場面であるため、ヨシミの言葉の真意を理解していて、なおかつ図星だからこその反応と言える。
そんな感情の機微を裏付ける展開として、この直後にアイリは
「も、もう、ほら喧嘩しないの。カズサちゃんにもあげるから……ほらっ、あーん……。」
と男子を勘違いさせる系女子ムーブをかます。対するカズサはもちろん女の子だが
「……。……あ……あー……」
と一拍置いてから素直に応じる、が、3点リーダでしっかりと照れが表現されている。当初は「喧嘩中でも甘い物の誘惑には抗えないんだな」と受け取られていたこのシーンも先述のイベント後だと見方が変わるだろう。
ちなみに2023年1月末から秋葉原で行われたスタンプラリー企画『ブルーアーカイブ暗号仕掛けの挑戦状』ではこの場面を強調するような特別新規エピソードが提供され、アイリがカズサとヨシミの二人に「はい、あーん」をする場面が描かれている。
急に「あーん♪」とされて躊躇うカズサにナツが
「躊躇う方が後々恥ずかしくなる」
と助言していることを考えるとこの時のカズサの顔の色は真っ赤だったのではないかと想像し得る。同様に「あーん」されたヨシミが
「……アイリって時々こういうところあるわよね」
とぼやいたのに対してカズサは
(ほんとにそう……)
と同意する。ここで口に出さず心の中で呟くあたりもポイントだろう。
イベントストーリー「放課後スイーツ物語 甘い秘密と銃撃戦」
ブルーアーカイブ配信開始初期から色々な場面でカズサがアイリに向ける矢印は示唆されてきたが、それをプレイヤーに確信させたのがこのイベントの終盤である。詳細は概要欄を参照。
好きな人の前で黒歴史を掘り起こされて、しかも好きな人から(思いやりで)真似されてしまったカズサの心情を想像すると同情の念を禁じ得ない。
余談だがあの構図がエデン条約編第3章にて「ヒフミがアズサのために紙袋をかぶって手を差し伸べたヒフアズの名シーンと似ている」とする指摘もある。
が、カズサの場合はただ羞恥心をつつかれただけなので逆効果だった。
イベントストーリー「-ive aLIVE!」
上述のイベントがカズサを主役としたイベントであったのに対し、こちらはアイリが主役となっている。
この場では語り尽くせないほど充実した内容であったため、ここでは目立ったカズアイ要素を列挙する。
①アイリの突拍子もない提案に動揺してツッコむカズサに対してナツとヨシミは「カズサがアイリにツッコむとか……」「珍しい光景だねぇ」と驚く。
このやりとりから、普段いかにカズサがアイリを聖域化しているかが察せられる。
②乗り気でないカズサを見て「カズサちゃんまで……」とショックを受けるアイリ。
このことからアイリ自身もまた、カズサが自分には優しいことを自覚している可能性がある。
ちなみにカズサも当イベント内で「二人はともかくアイリまで……!?」などのセリフがあり、ヨシミからツッコまれている。
③話の流れでボーカルをさせられそうになったカズサは抵抗を試みるが、アイリの
「良いと思う!カズサちゃんの歌声、聞いてみたいな!それに私、カズサちゃんの声すっごく好きだし……!」
という無自覚の殺し文句でぐらつき、それでも
「あ、アイリに言われたからって、その……!」
と食い下がろうとしたところに無垢な笑顔を向けられたことで顔真っ赤にさせて陥落。
ナツからは「ふふっ、これぞ青春……ああ、美しい春よ」と評される。
ここに限らずナツはカズサの気持ちを全て察しているかのような言動が多く見られる。
④先生が練習風景を見にいくとカズサは「い、いつから居たの?もしかして、さっきの歌聴いてた……?まだ音程取れてないのに……」と青ざめるが、アイリから「とっても上手なんですよ、カズサちゃんの歌!」とベタ褒めされ、照れてそれ以上何も言わなくなる。
⑤アイリが失踪する直前からカズサはアイリの微妙な笑顔の曇りに気付いていた。これは普段からアイリをよく観察しているということの表れと思われる。
ナツも気が付いていたのは、上述の通りナツの持ち前の洞察力に由来するものであると思われる。
⑥ナツがアイリのために学園祭運営委員襲撃を提案した際、例え成功したとしても懲罰でスイーツ部が取り潰しになってしまうと懸念事項を指摘するカズサ。しかしそれに対してナツは
「……それでも?その先に連なる言葉は?その言葉は、本当の気持ち?」
「他でもない杏山カズサ、その魂は何を叫んでいる?」
とさり気なくカズサの本音と行動原理にアイリがいることを暴露する。
その後のヨシミの台詞も含めてとても良いシーンなので、三者三様の想いをぜひ確認していただきたい。
⑦自分を卑下し、部長就任を固辞しようとするアイリに対して思わず
「私がここにいるのは––––」
と放課後スイーツ部に入った本当の理由をぽろりしそうになるカズサ。
それに対して
「……真実を打ち明ける時が来たか」
と、ニヤリと笑うナツ。
これは完全にバレている。しかしそれでも
「……す、スイーツが美味しい、から、だし……?」
と、ごまかすカズサを(ヘタレめ…)とばかりに鼻で笑うナツ、それを感じ取って青筋を立てるカズサ。おそらくこれが日常風景なのだろう。
続いて、以下は当イベント内のミニゲームのストーリー(メインの幕間)におけるカズアイ要素である。
❶はりきるヨシミや相変わらずマイペースで不思議発言をするナツに呆れるカズサだったが、続いて同じくはりきるアイリを見て
「そうだね……せっかくやるんだし、頑張ろう」
と、キリッ!という擬態語が聞こえそうな変わり身っぷりを見せ、ヨシミからジト目で
「……なんか急に態度が違くない?」
とツッコまれて動揺しごまかそうとする。
❷フォームをチェックをする時、カズサとアイリはペアになるがこの時の会話がそこはかとなく甘い。
この他もストレッチで長座体前屈するアイリの背中を後ろからサポートして起き上がったところで顔を見合わせてニッコリ笑い合ったり、背合わせのペアストレッチでは笑顔のアイリを背負って嬉しそうに微笑むカズサがいたり、とにかく終始イチャついている。
❸理論の勉強をしている最中、ナツとヨシミはもちろんカズサもアイリの隣の席で寝落ちしてしまう。
ここで注目すべきは机につっぷしたカズサの肩にアイリの上着がかけられている点である。
かけた時のアイリの様子はもちろん、目が覚めた時のカズサの反応を想像してみるのも良いだろう。
❹組体操では空気イスをしているカズサを中心として、右膝にヨシミ、左膝にアイリ、肩にナツが乗っかる形となっている。
力の強いカズサが中心にいるのはさておき、ヨシミ(146cm)とアイリ(160cm)が両サイドにいてナツ(152cm)が肩車にいるのはどうもバランスが悪い。
むしろ一番高身長のアイリが肩に乗ったほうが重心が安定するのではないか、ではなぜそうしなかったのか……といった観点から、当タグ的になんらかのドラマを見出すことができるかもしれない。
(バンドの楽器の立ち位置を模倣しているだけという正論は聞かなかったことにする)
❺イベント内で結成されたスイーツ部のバンド SUGAR RUSH のグループTシャツはヨシミが作成したもので、黒猫がスイーツに囲まれるようなデザインになっている。それを意外にもカズサが嫌がらず着ていることに驚くヨシミだったが
「それはアイリが『この猫、カズサちゃんみたいで可愛いね』って言ってたからだよ」
とナツが証言し、それに対してカズサが素直じゃない照れ隠しの反応を示したことで、逆にヨシミ本人が白けてシャツを脱ぎたくなるというオチになっている。
❻ノーマルエンディングのスチルではヨシミとナツがスマホ画面に注目しているのに対し、カズサはアイリと顔を合わせて喜んでいる。
視線の熱さや紅潮した頬も相まって当タグ的には美味なスイーツと言える。
❼隠しエンディングのスチルでは名刺を差し出す報道陣に取り囲まれる四人が描かれている。
ナツが得意げな笑みを浮かべ、ヨシミが顔を青くしながらも一枚の名刺に手を伸ばし(?)、アイリは目をパチクリさせて驚いている、そんな中カズサだけは報道陣に青筋を立ててブチギレながらアイリを庇うように抱きつく構図となっている。
ここまで目立つものを列挙してきたが、イベスト内にはこれらの他にも様々なところにカズアイを匂わせる要素がある。
このイベントのアイリは「かつての嫌な自分を変えたかった」という点でカズサのイベントとオーバーラップさせているが、カズサが変わりたくて憧れたのがアイリのような普通の可愛い女の子だったのに対し、アイリはカズサのような特別な何かに変わりたくて悩んでいるという点で双方向になっている点も重要だろう。
公式イラスト
2人で一緒に登校する姿(階段を登ってくるアイリに振り返りながら微笑む)や、ナツと三人で記念撮影する姿(ベンチでアイリの隣に腰掛け背もたれに手を回す)などが描かれており、いずれもカズサの表情やポーズにどことなく側方彼氏(彼女)めいた雰囲気が漂っている。
一方で2023年1月30日に公開された2nd Anniversary記念イラスト(絵:にじはしそら先生)では、アイリの腕にからみつき1人だけ熟睡するカズサの姿もあり、どのような背景があるのか想像しがいのある一枚となっている。
ロードイラスト、4コマなど
ヨシミと三人で歩いていてさり気なくアイリの顔を盗み見るカズサや、グローバル版4コマの肝試し回(Episode 35: The Haunted Former Institute)で怯えながらカズサに引っ付いて歩くアイリ、幽霊の出現にびっくりして散り散りになるヨシミやナツと対照的にアイリの手を握って逃げるカズサなど。
メインストーリー
最終編にて、抗議デモ参加者に巻き込まれて突き飛ばされたアイリをカズサはとっさに抱きとめる。ナツとヨシミは「……君、うちのアイリを突き飛ばしたりした?」「うちのアイリに何すんのよ!!」と激怒するのに対し、カズサは無言。
しかし顔の上半分にはうっすら影が落ちて瞳からはハイライトが消えており、伝説のスケバン時代が垣間見れるほどの殺気漂うガチギレ状態であった。
その後、相手が放課後スイーツ部からキツイ報復を受けたのは言うまでもない。
映像媒体
YouTubeのブルーアーカイブ公式チャンネルで配信中の3Dカズサのショート動画「先生、今週もお疲れさま、です#5」にて。
通常は金曜日に配信される動画シリーズだがこの時は月曜日の夜という異例の配信。理由は「翌日がアイリの誕生日だから」というもので、曰く
「アイリの誕生日忘れてたらどうしようって……あの子の悲しそうな顔見たくないし」
そのためにわざわざ日にちをずらしてシャーレにやってきたの!?と先生達を騒つかせた。
このあとは先生の用意していたアイリへのプレゼントにダメ出しをして、誕生日プレゼントとして相応しいものを選ぶため買い出しに誘うという流れである。
なおネット上では「先生とデートするためにアイリをダシにした卑しか女ばい」と言う意見も見られたが、記事内で説明されているとおりカズサのアイリへの想いの大きさは本物であり、先生はダシや壁になることはあっても逆はないというのが当タグ的解釈だろう。
音声媒体
①ブルアカふぇす2024においてフードコート内で提供されるメニューが公開された時、その中の一つ「アイリの大好きな爽やかチョコミント」の欄には商品写真にメニューのテーマであるアイリの立ち絵が添えられていた。が、その横にはなぜか当然のようにカズサの立ち絵。グループや複数人をテーマにしたメニューと違い、個人をテーマにしたメニューの広告に当人以外が混ざっている様は異質であったため情報解禁の段階で話題になる。
当日、フードコートでは商品用のボイスドラマが流れていた。内容はカズサがフェスに訪れた先生に語りかける形で進行するものだが、その中からカズアイ要素と思われるものを抜粋する。
・(離れたところではしゃぐアイリを見ながら)
「ふふっ……見て?あの表情。両手にアイス持っちゃってさ……ふふっ………かわいいよねぇ……………」
としばし無言。そのあとアイリが向かってくるのに気付いて慌ててまた喋り出すが、うっとりと見つめる様子が伝わってくる無言である。
・(アイリの前でチョコミントdisしないよう先生に忠告しながら)
「……ぅぅん……なんだか話の合いそうなツインテの風紀委員とは仲良くしてたけド………」
文字で表現するのが難しいが「……ぅぅん……」「けド……」の所にどことなく嫉妬に似た感情を思わせるという意見もある。言われてみればたしかに。
・食べかけのチョコミントを差し出すアイリに思わず「え"ぇ"っ!」と慌てるカズサ。
この反応の理由については別の項目で述べたとおり、アイリの「はい、あーん」にドギマギしている様子が複数回描かれていることを踏まえて当タグ的視点で解釈すると良い出汁が取れる。
・その後先生を買い食いに誘い、続けて「ほら、カズサちゃんも!」と誘うアイリに
「う!……うん……っ」
とこれまた良い出汁の取れる反応をしたあと心拍を整えるように長く息を吐き出す。そのあとすぐにサバサバしたいつものカズサに戻って先生に声をかけるが、そのコントラストが逆に「アイリの前ではバグるカズサ」という定評を強化することになっている。
②ブルーアーカイブ青春あんさんぶるVol.6「放課後スイーツ部」のボイスドラマ「真夏の海と幻のスイーツ!」にて
・昼以降の参加になると言っていたカズサをすぐに駆けつけさせるためにナツが「アイリが攫われた」と誤解を招くモモトークを送信。(実際には「アイリが(幻のスイーツに心を)攫われた」)
曰く「そう書いておけばカズサは用事を放り出して飛んでくると思ったから」
思惑通りカズサは午前中の用事を放り出して血相を変えて飛んできた。(そしていつも通りナツは鉄拳制裁を受けた)
・バイトでスイーツ作りを担当しているのはカズサだが、隙あらばアイリを手伝おうとしたりアイリに手伝ってもらおうとしたり共同作業のチャンスを逃さない(ようにも見える)
身長差について
そんなこんなでアイリの騎士や彼氏面と言われることの多いカズサだが、身長差については意外にもアイリの方がわずかに背が高い。このイメージとのギャップも含めてカップリングの萌え要素とする人が多いため、描く時には少し意識すると良いかもしれない。
その他
先述のイベントストーリーの過去回想シーンにおいて、カズサはアイリの大好物のチョコミントを
「なんで食べてるのかわからないチョコミント」
と軽くdisっている。が、カフェモーションやEXスキルモーションでカズサが食べているお菓子はチョコミント色をしており、さらに言えば靴の色までチョコミント色になっている。
かつてdisっていたスイーツで身の周りの要素を固めているという、一見矛盾したその部分に大きな感情が込められている可能性は高い。
(好きな子の好物を好きになる心理、好きな子との共通点を作りたい心理……など)
ちなみにカラオケPASELA秋葉原電気街店のコラボメニューではカズサをイメージしたメニュー「スイート・コーヒー・ファイア」の上に乗っているマカロンがチョコミント味になっている。これはもう確定か。