概要
藤子・F・不二雄原作のアニメ作品『ドラえもん』のエピソードの一つ。2013年1月18日に放送された水田わさび版アニメオリジナルエピソード。
ドラえもんとのび太がタラバガニの姿になってしまい、最初から最後まで怒涛の超展開が繰り広げられる衝撃のエピソードである。
ストーリー
スネ夫からタラバガニについて自慢されたのび太は、いつもの癖で「家には10匹くらいある!」と見栄を張ってしまい、ジャイアンが「それならのび太の家へ食べに行く」と言い出してしまう。
困ったのび太から泣きつかれたドラえもんは、ポケットから「モドキスプレー」を取り出し、この道具を使用してジャイアン達を誤魔化すことを提案する。
台所に向かったドラえもんとのび太は、蟹風味のかまぼこをタラバガニに変化させようとする。しかしモドキスプレーを落としたことで中身が噴出してしまい、それを浴びたドラえもんとのび太はタラバガニの姿に変化してしまった。
慌てるのび太を宥めつつ、ドラえもんは「モドリスプレー」を取り出そうとしたが、ポケットに手が届かない。そこにママがやって来た為、ドラえもん達は彼女にモドリスプレーを取り出して貰おうと考える。しかし、ママはタラバガニの姿になったドラえもん達を見て悲鳴を上げ、そのままドラえもん達を家から追い出してしまう。
すると、野比家の前を通りかかったジャイアンがのび太を拾い上げ、そのまま剛田家へ帰って行ってしまう。一人残されたドラえもんは、途中で幼稚園児達に追いかけられながらも、のび太を助ける為に剛田家へ向かう。
ジャイアンに連れられたのび太はバケツの中に閉じ込められてしまい、ジャイアンや彼の母親はタラバガニ(の姿をしたのび太)を食べようと考え、お湯を沸かし始めてしまう。
その直後、剛田家へ辿り着いたドラえもんがムクをわざと暴走させることでジャイアンの気を引き、何とかのび太の救出に成功する。
無事に剛田家から逃げ出したドラえもん達は、ラジコンを持ったスネ夫を発見する。ドラえもん達は彼に助けて貰おうとしたが、スネ夫はタラバガニ(の姿になったドラえもん達)を見るとラジコンを発進させ、ドラえもん達を追いかけ回してしまう。
だが、ドラえもん達はスネ夫の隙を突いて彼からラジコンを奪い取ることに成功する。そのままラジコンに乗ったドラえもんとのび太は、今度はしずかの元へ向かい、彼女に助けて貰おうと考える。
しかし、ラジコンに乗って迫って来るタラバガニ(の姿になったドラえもん達)を見たしずかは、思わず逃げ出してしまう。しずかが自宅へ駆け込んだかと思えば、彼女の家の庭にはライオンがいた。ライオンは動物園から逃げ出してしまい、偶然にも源家に隠れていたのだ。
絶体絶命のしずかだったが、そこへラジコンに乗ったドラえもんとのび太が現れ、ライオンの髪を切り取ってしまい、自分の変り果てたヘアスタイルを見たライオンは驚いて気絶してしまう。
ライオンは無事に捕獲されたが、しずかはタラバガニがドラえもん達だということに気づいていない。そこでのび太が紙をドラえもんの顔の形になるよう切り取ったところ、しずかはタラバガニの正体がドラえもん達であることに気がつく。
しずかにモドリスプレーを取り出して貰い、彼女にスプレーを吹きかけて貰ったことで、ドラえもんとのび太はようやく元の姿に戻ることが出来た。
その後、ドラえもんとのび太が帰宅すると、台所ではパパとママが蟹を用意していた。それを見たドラえもんとのび太は「もう蟹はこりごりだよ!」と言わんばかりに顔を背けるのだった。
登場人物
ドラえもん
困っているのび太の為に「モドキスプレー」を取り出すも、自分達のうっかりでタラバガニの姿に変化してしまう。
のび太
いつものように見栄を張ってしまいドラえもんに助けを求めるも、自分達のうっかりでタラバガニの姿に変化してしまう。
しずか
タラバガニの姿になったドラえもんとのび太を見て逃げ回っていたが、最終的には二人が助けを求めていることに気づく。
ジャイアン
事情を知らなかった為に、タラバガニの姿になったのび太を自宅へ持ち帰ってしまう。
スネ夫
事情を知らなかった為に、タラバガニの姿になったドラえもんとのび太をラジコンで追いかけ回してしまう。
ママ
のび太の母親。
事情を知らなかった為に、タラバガニの姿になったドラえもんとのび太を見た途端に「なんか嫌!」と言いながら二人を家から追い出してしまう。
パパ
のび太の父親。
蟹を貰って来たのだが、終盤のみの登場である為、出番は少ない。
ひみつ道具
- モドキスプレー (アメリカ版ではMake believe mist)
スプレー型のひみつ道具。
これを吹きかけた物の見た目を別の物に変化させることが出来る。例えばドラ焼きと言いながらスプレーを鉛筆削りに吹き付けると、鉛筆削りがドラ焼きに変化する。
ただし変化するのは上記の通り見た目だけなので、実際に食べることは出来ない。中身は鉛筆削りのままである為、ドラ焼きになった鉛筆削りに鉛筆を入れると通常通り機能し、鉛筆を削ることが出来る。
- モドリスプレー (アメリカ版ではRevealer rinse)
スプレー型のひみつ道具。
「モドキスプレー」を使用して変化させた物に吹きかけると、元の姿に戻すことが出来る。