概要
「ベトナム編」に登場する主要キャラで、本編のヴィラン。「闇バイト編」にも僅かに登場する。
半グレ集団、通称「サソリ」の幹部の1人で、背中には黒サソリの刺青がある。同じく幹部の1人・黒川が取り仕切る「シャキスト金融」の回し者で、雲野キョウコの監視役。いわゆる「付け馬(債務者から借金を回収する役割の人)」。短髪とギザ歯が特徴。
取り立てには容赦がなく、支払いが不可能な者には「奴隷」として働かせ、借金完済しても利用価値のある人間を何かにつけて約束を反故にしたり、「奴隷」として利用し用が済んだら殺人(未遂を含む)も厭わないなど、外道そのもの。
一方で、自分を出し抜いた者は気に入り、なおかつその人物に勝利するまで執拗に追うなど、向上心も高い。また、「闇バイト編」では仕事を請け負ったカタギ(と認識した人物)に対して「仕事以外のことは詮索するな」と促すなど、ある種の優しさも併せ持つ。
人物
ベトナムにルートを持っており、金持ちの日本人観光客からカモるためにキャバクラを出店しており、キャバ嬢を通じて闇カジノに客を誘導させ、カジノ側もグルになってイカサマで客から金を巻き上げる阿漕な手法を用いる。奴隷の1人であるサオリ曰く「合法的に短時間でお金を回収できる」とのことで、また、「闇の資金をチップとして隠す『隠し場所』にもしている上に、言葉も通じない異国の地で、日本人向けのキャバクラは絶好の狩場」としている。
当初はキョウコに正体を隠して「気さくな好青年」として近づき、何を食べようか迷っていたキョウコに名物のバインセオ(ベトナム風お好み焼き)を薦めたり、パチスロ4号機の賭場に連れてきたりしている。だが、それはキョウコに借金を重ねさせて奴隷にするための算段であり、次第に本性を露にしていき、キョウコの勝ち金を盗んだ強盗二人組を非人道的なやり方で拷問したり(盗まれた金はギバが回収した可能性もある)、キョウコを唆して更なる高レートのパチスロを打たせたり、果てには強盗二人組からキョウコにペンチで歯を抜くように強要する(ボカされているが、後にキョウコは実行したことが判明するも、キョウコの奇策によりギバの仕業にされた)。
キョウコにカジノに誘導するキャバ嬢の仕事をさせるが、「カモにした客の逆張りで稼いだ」キョウコに金を渡され、出し抜かれてしまった。その後は、ギャンブラーとしても執拗にキョウコを突け狙うようになり、二度目の勝負ではポーカーでイカサマを見抜かれてキョウコに懸賞金をかける。その末にチャイと結託してキョウコを連れ戻し、最後の勝負としてソックディア(丁半のベトナム版)の賭場で日本の丁半で勝負する。
その結果、またしてもサマを見抜かれた上に出し抜かれ、往生際が悪く殺そうとするも、キョウコに発破をかけられたチャイを筆頭としたベトナム人の奴隷たちに袋叩きにされる。
回想では、裕福な家庭に生まれるも、生まれつきの眼つきの悪さやギザ歯の見た目からいじめられ続けた過去があり、中高生になるころにはいじめに耐えかねて不良を刺殺し、少年院に送られ、両親も離婚し、出所後には父から虐待を受け、今度は父親をも刺殺してしまい、やがて裏社会に君臨することになる。
その過去を振り返り、今の自分を「因果応報」として受け入れ、潔く散っていった。
闇バイト編
ユキノの依頼を受けたマリカと名簿の取引をする場面で登場(この時はキョウコとはまだ接触していない)。その際、カタギと認識したマリカに対して「(マリカの雇い主であるユキノを支配下に置いている)クズリのところも人手不足か?」と零していたが、マリカにクズリのことを聞かれた際には「知らなくていい」と諭していた。キョウコに敗北した後の「噂で」ユキノに知られることになる。
なお、クズリに対する「人手不足」発言は強ち間違っていない。また、マリカに対する「(クズリのことは)知らなくていい」発言に関しては、サメジマ同様にクズリのことを警戒していた可能性もある。サメジマとは仲が良かったらしく、自身の死後、キョウコの借金のキリトリはサメジマが受け持つこととなった。
余談
「ベトナム編」の一連から人間のクズであったが、同時に哀しき悪役でもあった。そのためか、視聴者からの人気もそこそこあるようで、グッズ化も果たしている。