種族・性格
ロクソドン/Loxodonと呼ばれる象のようなヒューマノイドの男性で、両方の牙が折れているのが特徴。通称はクイント。ストリクスヘイヴン魔法学院に通う魔道生徒で、考古学を専攻するロアホールド大学に所属する。
色はクリーチャー時代・プレインズウォーカー覚醒後共に赤白。
性格は温和で粘り強く相手の話を聞くタイプ。一方で考古学に対する情熱も自身のルーツの探求よくも相まって旺盛。
魔法は書物の知識を自己流にアレンジしたもので、巻物や秘本に由来する刃のように鋭い紙の黄金色のエネルギーを爆発させたり、遺物を復元してそれに宿る魂から情報を聞き出す魔法を得意とする。
同次元の羊飼いの家系に生まれた彼は持って生まれた軍学校を退学させられたのちにロアホールドに入学し考古学への真の情熱を見出した。
((ファイレクシア戦役で灯が変質して以降は貴重な))プレインズウォーカーとなって以降はロクソドンそのものだけでなく様々な次元で痕跡のある『コインの帝国』という存在の究明に熱を入れている。
来歴
ストリクスヘイヴン:魔法学院
メインではウィル・ケンリスの友人として学園案内をする。
サイドストーリーでは軍学校をいじめを受けて魔法で逆襲したところそれが上官の逆鱗に触れて退学させられたあとロアホールド大学に入学したことが語られる。
そしてとある霊魂の指導教官の講義を聞いているうちに彼がロクソドンに伝わる祈りの詩『ジェドの聖歌』を口ずさんだことから、クイントは生前の人間だったころのアステリオンといわれたこの男がロクソドン文明の研究に携わっていたことを知る。
その後た一緒に旅をしながら、目的の洞窟でアステリオンが恩師のロクソドンを無実の罪から救えなかったこと、そしてその贖罪のためにロクソドンの失われし都、ザンタファーの探索をするもあと一歩のところで非業の死を遂げたことを知る。
そして気づいた。ロクソドンの都が封印されたのだとしたら、相応しい者だけが辿り着けるようになっているはずだ。すなわち、ロクソドンに伝わる言葉を知る者だけが。クイントは石柱の前でジェドの聖歌を大声で唱え――洞窟が揺れ、石柱が沈み、穴が開いた。
道具一式を準備し、穴を降りようとするクイントをアステリオンは制止した。私はここで死んだはずだ、そして君には私のように死んでほしくないと。だがクイントは答えた、今回は独りではないと。そして穴を降下したクイントが見たのは、巨大なロクソドンの黄金の像、六百年前にここで転落死したアステリオンの死体、そして彼方に広がる無人の都、ザンタファーの姿であった。それはアルケヴィオスのすべてのロクソドンにとっての悲願たる、世紀の大発見だった。
機械兵団の進軍
各次元の対ファイレクシア防衛線の模様が描かれたサイドストーリーのストリクスヘイヴン編にて主人公として登場。
学院の各教授が油に汚染され生徒たちに牙をむく中、防衛の中心を担い残されていたものを護るために奮闘していたリリアナ・ヴェス教授は、クイント・ジモーン(人間・クアンドリクス)・ダイナ(ドライアド・ウィザーブルーム)・キリアン(人間・シルバークイル)・ルーサ(オーク・プリズマリ)の五名に次元からファイレクシアンを追い出す秘儀『始祖ドラゴンの召致』の探索を指示。
怪物たちをどうにかやり過ごしながら図書館で見つけた方法は”始祖ドラゴンが次元を創生するときにやったように、ストリクスヘイヴン中を見渡せる大図書館の高所で5つの異なるマナを持つ存在が花びらを持ちながらこの呪文は5人の術者が同時にそれぞれのパートを唱えることによって完成する”というもの。(呪文の文面はストリクスヘイヴンがどのようなものであるかを説明しており、赤白は地面を、緑青は大気の動きを、青赤は太陽光や流水を、黒緑は植生やそれが育む生命を定義する。そして白黒はそれらを調整し一つに纏める働きを持つ。)
おあつらえむきに5名の編成が条件を満たしていたため、一行は目的の場所に急行し呪文の詠唱を始める。だが、あと少しというところで完成した教授の一人ナサーリが襲来しルーサを傷つけ失敗しかける。
が、ストリクスヘイヴンの生い立ちに触れ高揚していたクイントが咄嗟にルーサが手放した花びらをつかみ自身のパートを詠唱しつつルーサのパートを魔力で補ったため、どうにか儀式は完遂される。自らの命すら召致に注ぎ込まれつつあるそのとき、何かが彼を揺るがした。その光は召致のものではなく、クイントの内側から燃え上がっているようだった。そして学友たちの目の前で彼はまばゆい光の奔流に飲み込まれ、周辺はマナがあふれ解き放たれた召致の力が大図書棟を、ナサーリを、ストリクスヘイヴンのすべてを吹き飛ばした。
なんとか防衛がひと段落した後生徒を連れて大図書館のがれきの山に向かったリリアナ教授は探索を指示した5名のうちダイナ・キリアン・ジモーン・ルーサの四名を発見。そして大けがをしているものの比較的心身の消耗が浅かったダイナから「招致の完了直前にクイントが謎の光の奔流に包まれ消えてしまったという報告を受けた」。自身も思い当たる節があった彼女は「クイントリウスは死亡したのではなくプレインズウォーカーに覚醒して転移し難を逃れた」という推測を立てるのであった。
イクサラン:失われし洞窟
機械戦争終了後どういう経緯をたどったかは不明だが、無事にロアホールド大学に戻り転移しながら次元各地の考古学の研究にいそしんでいるクイントのもとに、灯を喪ったため領界路経由でストリクスヘイヴンを訪れたサヒーリ・ライから「自分と懇意にあるファートリの住まうイクサランにて古代文明の痕跡が発見されたので調査に協力してほしい」という依頼が舞い込む。次元各地に自分と同じようなロクソドンの痕跡や『コインの帝国』と仮定する古代文明があることについて研究しているクイントは、二つ返事で依頼を承諾。PW後すぐに太陽帝国の面々ともすぐに親しくなりながら調査を進めてゆく。