概要
クリスタル・キャッスルズ（Crystal Castles）とは、2006年にカナダ出身の音楽プロデューサーのイーサン・キャス（Ethan Kath）とボーカリストのアリス・グラス（Alice Glass）の二人によって結成された音楽ユニットである。音楽のジャンルは主にエレクトロパンク、エレクトロクラッシュ、シンセポップ、ウィッチハウス、ニンテンドーコア。通称「CC」、「クリキャス」。
2006年～2007年の間に数枚の限定シングルを制作し、2008年にはファーストアルバム「Crystal Castles」を発表した。曲は強烈な電子音とアリスの音割れしたシャウトが響く「Alice Practice」や、不穏な曲調とDeath From Above 1979の「Dead Womb」のイントロをサンプリングした印象的な機械音声の「Untrust Us」など、どの曲もインパクトがあり、多くの人に中毒性を与え、人気を獲得した。
2010年にセカンドアルバム「Crystal Castles(II)」、2012年にサードアルバム「(III)」を発表。しかし、2014年、アリスが脱退（現在はソロで活動中）してしまったが、2015年、以前から交遊のあったエディス・フランシス（Edith Frances）をボーカリストに迎えて新曲「Frail」をリリース。2016年8月にエディスを迎えてのファーストアルバム『Amnesty(I)』を発表した。
メンバー
イーサン・キャス (Ethan Kath) （1977年12月25日生まれ）
クリスタル・キャッスルズの創設者。元キル・チアリーダーとダイ・マネキンのベーシスト。
まだユニットが結成される前の2003年から曲を制作していた。シンセサイザー、作詞作曲担当。
現在消息不明（一部のファンは、TikTokがここ数年でクリスタル・キャッスルを取り上げたこと で得た印税で生活しているのだろうと予想している）。
本名はクラウディオ・パオロ・パルミエリ (Claudio Paolo Palmieri)。
エディス・フランシス (Edith Frances)
脱退したアリスの後任として2015年からボーカルを担当。現在消息不明。
クリストファー・チャートランド (Christopher Chartrand)
ライブの時にだけ出てくる。ドラマー。
旧メンバー
アリス・グラス (Alice Glass) （1987年8月25日生まれ）
2006年から2014年までボーカルを担当していた。現在はソロで活動している。
ごくたまにライブでクリスタル・キャッスルズの曲を歌うことがある。
本名はマーガレット・オズボーン (Margaret Osborn)。
関連動画
Kerosene
Untrust Us
Celestica
Leni
Fleece
性的虐待による活動休止 ※胸糞注意
アリスは2014年10月、個人的および仕事上の理由を理由にバンドからの脱退を発表し、すぐにエディスが後任となった。3年後の2017年10月24日、アリスはクリスタル・キャッスルズ在籍中にイーサンから性的、身体的、精神的虐待を受けた出来事を詳細に記した公式声明を発表した。彼女は、これらの虐待のパターンはイーサンとレコーディングを始めたときに始まり、最終的にクリスタル・キャッスルズを脱退するまでエスカレートし続けたと主張した。イーサンは同日、弁護士を通じてピッチフォークに発表した声明で反論し、告発を「純粋なフィクション」と呼び、法的選択肢について弁護士と相談していると述べた。しかし、バンドはアリスの告発を受け、残りの北米ツアーをキャンセルした。
クリスタル・キャッスルスはそれ以来活動を休止しており、ツアーを早々に終えて以来、新曲のリリースやコンサートの開催、自身の近況報告すら行っていない。アリスの告発の後、バンドの長年のマネージャーであったジェームス・サムダムがもはやグループと仕事をしていないことが明らかになった。イーサンはアリスを名誉毀損で訴えたが、彼の訴えは裁判所によって却下された。2017年12月21日、トロント警察のアリソン・ダグラス＝クック警視は、イーサンが現在未解決の性犯罪課の捜査対象であることを確認した。
デイリー・ビーストのインタビューで、アリスと他の4人の女性が、自分たちが10代で、イーサンが20代半ばから後半だった頃、イーサンに性的な餌食にされたと名乗り出た。イーサンは『クリスタル・キャッスルズ』や『キル・チアリーダー』での名声を利用して、若くして彼女たちと接触し、被害者とされる女性たちは、イーサンが彼女たちの純真さにつけ込み、性行為を強要するためにドラッグやアルコールを提供したと述べている。
アリスは後にガーディアンのインタビューに応じ、イーサンの彼女に対する振る舞いについてさらに詳しく説明し、彼は彼女の携帯電話を走行中の車から投げ捨て、彼女の髪を引き裂き、彼女の肋骨の怪我の性質について嘘をついたとコメントした。イーサンは、彼女が脳震盪で苦しんでいるときに、医師の指示に逆らって出演させたことが何度かあった。イーサンはまた、アリスのパスポートを預かり、金銭面も管理し、退団する数年前まで彼女が自分の携帯電話やクレジットカードを持てないようにしていた。アリスはまた、もしクリスタル・キャッスルズを脱退しようと考えることがあれば、イーサンは「もっと歌が上手くて、（自分より）もっとひどいことを我慢するような人」と入れ替えると脅すだろうと話していた。イーサンが他の女性に対しても同様の行為をしていたことを知ったアリスは、名乗り出ることが自分の責任だと感じた。アリスはクリスタル・キャッスルズでの活動を否定し、ファンにバンドへの支援をやめるよう求めた。
