概要
SODで登場した融合モンスター。
カードテキスト
融合モンスター
星6/闇属性/魔法使い族/攻2100/守1800
「クリッター」+「黒き森のウィッチ」
解説
効果持ちの融合モンスターが数を増して始めてきた頃、ある日突然現れた効果を持たない融合モンスター。
マスター・オブ・OZと同期であり、効果を持たない点でも共通するが、取り立てて高いステータスを持っているわけでもなく、良くも悪くも平凡な融合モンスターである。むしろこのモンスターの場合、融合素材となるモンスターに強い個性がある。クリッターも黒き森のウィッチも「フィールドから墓地に送られるとデッキから条件に合うモンスター1体を手札に加えられる」効果を持っており、遊戯王OCGの黎明期から多くのデッキで活躍してきた実績を持つ。このカードの融合召喚の際にも事前にフィールド上に展開しておけば、融合召喚後にデッキからモンスターを手札に加えることができる(ただし低ステータスの両者をフィールドに並べて融合まで発動させるというのは相当リスクが高い)。ちなみにクリッチーの攻守は、クリッターと黒き森のウィッチの合計値と同じである。
登場した直後からあまり目立たない存在だったが、このカードが登場した約3ヶ月後、思わぬ災難がクリッチーに降りかかった。このカードの融合素材であるクリッターと黒き森のウィッチが両方とも禁止カードに指定されてしまったのである。結果、クリッチーは正規の融合召喚が絶対にできないという融合モンスターとしての沽券に関わる事態となってしまい、使いたくてもまともに使えないモンスターとなってしまった。なお、当時はまだ魔導サイエンティストや突然変異などが禁止カードになっていなかったため、真の意味で絶対に使用できないという事は無かったが、同じ使い方なら他に優先したいカードがまだまだ存在したため、クリッチーに目を向けるデュエリストは多くはなかった。
現在では融合素材の両者が禁止カードから釈放され、普通に融合召喚できるようにもなった。むしろ両者が融合素材として指定されているため、融合準備や融合徴兵で彼(女)らを手札に呼び込めるという利点が生まれ、以前とは違った形で真剣に採用を考えられるケースも増えることになった。かつては融合素材の持つ汎用性に泣かされ、今では逆にその可能性に支えられて活躍の場を与えられているという、数奇な運命を辿ったカードである。