概要
CV:木村佳乃
レイトンシリーズ3部作より10年程前に、グレッセンヘラーカレッジの在籍時のレイトンの恋人だった女性。しっかり者な性格だが、レイトンに対して照れながらラブレターを渡したり、彼がその意味に気が付かなかった際は頬にキスをするといった女性らしい面もある。レイトンが考古学を専攻していた反面、クレアは科学関連の学科を専攻していた模様でその頃からアラン・ディミトリーやビル・ホークとは顔見知り且つ研究チームを組んでいた。
嘗てグレッセンヘラーカレッジ史上最年少の27歳で教授となったエルシャールに、現在の彼を象徴するあのシルクハットを贈った張本人。それまで赤いハンチング帽を愛用していた彼にシルクハットを着せてから、「私が『いい』って言うまで脱いじゃダメ」と言い張った。この言葉をエルシャールは、「最後の時間旅行」のEDまで頑なに守り続けていた。また彼女もエルシャールからプレゼントとして懐中時計を貰っており、それを非常に喜んでいた。
このように順調に愛を育んでいた二人だったが、悲劇が訪れる。
エルシャールにシルクハットを贈ったすぐ後、「大切な実験がある」と言って彼女は自身の勤める研究所へと向かっていった。そしてその実験によって起こった研究所の爆発事故により、彼女は帰らぬ人となったのである…。
出かける間際に「教授就任のお祝いにディナーをしよう」と約束を持ちかけた彼女の最後の言葉は、現在のエルシャールの最も代表的な口癖となった。
「こういう日は、ちゃんと帽子を被っておくものだよ…英国紳士としてはね」
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以下、「最後の時間旅行」のネタバレ注意
劇中、未来のロンドンで幾度となくクレアと似た面差しの女性がレイトン一行の前に姿を見せ、彼を動揺させている。そして邂逅した際、彼女は自身をクレアの妹・サリアスと名乗り、姉の死の真相を追ってやってきたと一行に説明する。また、姉の形見だというあの「懐中時計」を所持している。
…が、実際はもっととんでもない真実が彼女には隠されていた。
未来のロンドン及びギミック・タワーの事件・騒動直後、レイトンに依頼されてサリアスの素性を調べたチェルミー警部は言った。
「クレア・フォーリーに妹など存在しなかった」
そう、つまり妹を名乗った女性の正体…即ち、彼女はクレア・フォーリー本人だったのである。
10年前までクレアが所属していた研究チームのテーマは「タイムマシンによる時間移動」であり、レイトンに帽子を贈ったその日が、クレアを実験体としてビルがタイムマシンの試作機を起動する決行日だった。
実験の現段階での危険性(そしてクレアを実験体として使う事)に異議を説き続けたアランを無視してビルは実験を決行、あの爆発事故を引き起こし、確かにクレアはアランが目撃した通り、帰らぬ人となったはずだった。
しかし、実際は少し違っていた。失敗かと思われたあのタイムマシンは一応「成功」していて、クレアはその時点から10年後…つまり現代のロンドンに転送されたのである。
この際転送された彼女に居合わせたのが、ビルに復讐を誓いつつタイムマシン製作を続けていたアランだったが、クレアの身体はタイムマシンの「不完全な成功による副作用」で再び10年前に戻ろうとする力(抑止力のようなもの)が働いていた。これを阻止せんとアランは「未来のロンドン計画」の片棒を担ぐ事になるのだが、事実を受け入れたクレアはこれ以上の時間や歴史に干渉する事は誤りだと考え、計画を止める為に嘗ての恋人であるエルシャール・レイトンを頼る事にした。
そして別れ際に最後の抱擁と口づけ、そしてレイトンの10年間分の想いの叫びに涙ながらに笑顔を浮かべながら彼女は言った。
「わかってる…貴方の事、みんなわかってる」
「私の頼もしい英国紳士………さようなら。エルシャール・レイトン…」
「ありがとう…」
彼女は消えた…否、束の間の時間旅行から帰っていった。爆発事故のあった「10年前のあの日」へと。
(そしてこの「10年後の未来から戻ってきたクレア」が、10年前のアランが事故直後に見つけた彼女の遺体である)