「我が太陽 我が光よ」
「お前を覆う闇が振り払えるならば」
「いかなる犠牲をも払おう」
解説
14章「デーモンシャイア」で登場するキャラクターで、同名の州知事である伯爵。高位魔族であるアイリスと結婚しておりその間にできた娘、プリシラがいる。既に妻であるアイリスは約3年程前に他界しており、ストーリー中には回想等で登場する。
プロフィール
人物
魔界の女王リリスを小娘扱いするほどの実力者であり、純潔のヴァンパイアとして生まれ持った魔力と、長い人生から得た経験による強さは、魔界でも屈指である。
純血のヴァンパイアであるため、ヴァンパイアの例外ではなく血を好んだ。その摂取方法について、首筋を噛んでいると思っている者も多いが、クロードは血液パックのように精製されたものを好みとしていた。直接吸血する行為よりも貴族らしく洗練されていると信じているからである。
様々な疑惑
魔族とヴァンパイアの融和社会の実現
クロードは今まで不可能だと思われていたデーモンシャイアの魔族社会とヴァンパイア社会の統一を成し遂げた偉大な人物である。
500年前の魔界統一戦争後、突如共に暮らすことになった魔族とヴァンパイアは互いの違いを受け入れられず葛藤するようになった。葛藤はやがて憎しみに変わり、デーモンシャイアを覆いかけたところで、クロードは破局の阻止に奔走したのであった。クロードは2つの種族に向けて調和こそ繋栄と主張し、高位魔族の娘であるアイリスと結婚した。両者の結婚は、デーモンシャイアの統一を象徴するものだと世間には受け止められ、この厚い支持を背景に、クロードは州知事となったのだった。だが二人の結婚については政略結婚だと見る向きもあった。
娘プリシラと妻アイリスとの関係
現在クロード伯爵はあろうことか娘であるプリシラをデーモンシャイア監獄に幽閉しており、その理由は定かではないがプリシラ本人の話によれば「お父様が私を疎ましく思っている」からだと語る。
プリシラが物心ついた時には既にクロード伯爵はデーモンシャイアの統治にしか関心が無く、家族を顧みる事はほとんど無かったと言う。プリシラはそんな彼とは真逆の暖かく優しい母親のアイリスと関係を深めていった。しかし、魔族を嫌うヴァンパイアの貴族達がアイリスを知事夫人の立場から追い落とそうと企てる活動を活発化させ、アイリスはそれに連動するようにしてある日ひっそりと亡くなってしまうのだった…
クロードの計画
クロードが最近ある計画を企てている事が娘のプリシラから明かされ、それはデーモンシャイアを照らす人工太陽を爆発させ州の魔族の抹殺を行うというものだった。妻であるアイリスが亡くなったのもクロードがヴァンパイアの貴族達と結託し、粛正したと噂が広がっているらしい。近々開催される太陽祭で人工太陽を爆破し、多くの魔族を殺害しようとするクロードの陰謀を阻止するべくプリシラはガーディアンやソヒと手を組み、共に行動を開始する。
繰り返される時間
ガーディアン達がクロードの計画の阻止に動いてるうちに彼と対面するものの、阻止する間もなくクロードは人工太陽を爆破してしまう。これでクロードの魔族抹殺計画の阻止は失敗に終わったかと思われたが、ガーディアン達が次目覚めた時には何故か丁度1日前の時間に戻っていた。この状況に理解が追い付かないままガーディアン達は再びプリシラを牢獄から連れ出し彼の計画の阻止の為に行動を繰り返す。
アイリスの行方
何度もループを繰り返すうちにガーディアン達はアイリスの遺体を発見する。亡くなったアイリスは人工太陽研究所の培養槽の中に安置されていた。さらにそれを発見したのとほぼ同時にクロードの目的が魔族の抹殺ではなく、魔族の血に宿った魔神ベリアルを復活させてその力を利用するという新たな事も判明した。よって妻アイリスもその実験の犠牲になったと認識したプリシラは決意を新たにクロードの計画の阻止に乗り出すのだった。
関連動画
キャラクターPV
テーマソング(中国版)
中国版ガデテルではクロードのMVが制作されており、後述のネタバレで記載されている彼の真意を知っているガーディアン向けの動画となっている。(※よってMVはワールド14のネタバレ注意)
楽曲は白鯊JAWSの「Keep in mind」、中国のアニメ「時光代理人」の楽曲をカバーしたものだと思われる。
関連タグ
関連キャラクター
以下 ネタバレ
クロードの真意
何度ものループの末クロードと直接対決し、撃破に成功したプリシラおよびガーディアン一行。
しかし、クロードの口から語られたのはプリシラの身体に魔神ベリアルが宿っている事、そしてガーディアン達はプリシラに宿るベリアルに騙され利用されているという事だった。
ベリアルは乗っ取ったプリシラの身体で人工太陽を爆破させデーモンシャイア全ての生命を糧にする事によって完全復活を遂げるという事を目的にしている。
クロードはそれを阻止するべく今まで行動していたのだ。
今まで時間が何度もループしていたのもクロードの能力によるもので、人工太陽を爆破させたエネルギーを用いた離れ技。太陽を爆破した瞬間に時間を逆行させ、プリシラに宿るベリアルが復活してしまう最後の日を何度も巻き戻して復活を阻止し続けていた。高い能力を持つクロードだからこそ可能にしたものである。
クロードがヴァンパイア達と共謀して殺害したとされていた妻のアイリスもまた生前ベリアルに侵食されており、彼女は「ベリアルに侵食されている者の家族がどのような扱いを受けるか」を危惧しプリシラやクロードの事を想いながらその真実を外部に明かさないまま彼の目の前で投身自殺をして亡くなっていたのだ。
家族に対する想い
クロードとアイリスの結婚については政略結婚だと見る向きもあったが、クロードのアイリスに対する愛は本物だった。このような心情をクロードはまず表に出すことはなかったが、それでもアイリスと作り上げた小さな世界を深く愛しており、一抹の希望があればそれで十分だった。アイリスが残してくれた二人にとっての宝物、愛娘プリシラを守ることさえできれば。
プリシラにとっては、厳しく不愛想な父親としての記憶ばかりかもしれなかったが、クロードのプリシラへの愛情は昔と変わることなく、彼女が幼いころに書いた手紙は、全て大切に保管されており、辛い時の励みにしていた。
そんなクロードは実は「血を楽しむための100の方法」というレシピ本の著者でもある。血を飲みたい衝動に駆られながらも、血を飲むことを好まなかったプリシラのために研究した末、生まれたものだった。伯爵家の洗練された血の料理は、全て伯爵の手によるレシピで作られている確かに味は素晴らしいのだが、調理法へのこだわりの強さもあって、伯爵家で働く料理人の多くは長続きしなかったという。
ベリアルとの決戦
クロードはガーディアン達と改めて結託し、プリシラに宿るベリアルの討伐に挑む。ベリアルは憑依しているプリシラの身体を変化させ戦闘形態化しクロード達の前に立ちはだかる。その戦いを経てベリアルはついに完全復活を果たすべくプリシラの身体から分離した。クロードはそのタイミングを見逃さなかった。
プリシラの身体から分離したベリアルをクロードはすぐさま結界で封じたのだ。そして二度とベリアルが復活しないように自分の身体ごと魔神を封印してしまうのだった…目を覚まし意識を朦朧とさせ状況が理解できていないままの愛娘、プリシラの目の前で…
プリシラが父親の真意を知る事になるのは事件終息後より少し後だった。彼の真意と現在彼が行方不明である事実を知った彼女は父親の無事を信じ、再び再開するその日に恥ずかしくないように知事の娘として父の跡を継ぐ事を決意したのだった。