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グラン・ギニョール

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ぐらんぎにょーる

グラン・ギニョール劇場(Theatre du Grand-Guigno)とは、19世紀末~20世紀中頃にかけて存在したフランスの大衆芝居・見世物小屋。※画像はイメージです。

概要

元々の建物はパリのモンマルトルにあった礼拝堂兼小劇場であり、1897年に劇作家のオスカル・ムトニエ(Oscar Metenier)がそれを買収・改装したのが始まりである。劇場の名前はギニョールという人形劇の主人公(及び彼が登場する芝居群)の名前にちなむが、グラン・ギニョール自体は人間が演じる芝居、主に短編戯曲を上演していた。

演劇の特徴は一言で表すなら「グロテスク」。妖怪譚、嫉妬による殺人、嬰児殺し、バラバラ殺人、火あぶり、切断後も喋る頭部、異人の恐怖、伝染病など極めて猟奇的かつホラーな芝居が、連日上演された。劇中には社会的に好ましくないとされた人々が多く登場し、浮浪者、街頭の孤児、娼婦、殺人嗜好者、詐欺師などが舞台を彩った。血糊などの特殊効果が多用され、あまりのショッキングさに気絶する観客も出るほどで、動員数のみならず失神者数もこの劇場では評価の対象だった。

ちなみに、意外かもしれないがホラー以外にコメディーやメロドラマも数多く上演していた。

「テラーの大公」と呼ばれた劇作家・アンドレ・ド・ロード(Andre de Lorde)が活躍した1901~1926年に最盛期を迎え、光や音を用いた特殊演出も加わり、観光客で賑わった。30年代に入ると、血糊などによる視覚的な派手さから、より心理描写を重視した内容に変化していった。しかし、第二次世界大戦後は演劇のマンネリ化や映画の発展などで苦戦を強いられるようになり、特に60年代に入る頃には観客数も激減してかつての輝きを失ってしまう。そして、1962年にその65年にわたる歴史に幕をおろした。グラン・ギニョール劇場最後の代表であったシャール・ヌヌン(Charles Nonon)は、閉館直後のインタビューで「我々はブーヘンヴァルト(ナチスの強制収容所があった場所。5万人以上の犠牲者が出た)には敵わなかった。戦前は誰もがただの空想だと信じきっていた芝居の内容が、今では現実に、より酷い形で起こり得ると我々は知ってしまったのだ」と答えている。

しかし、グラン・ギニョールが与えた影響は大きく、度を越したメロドラマや恐怖物の芝居を演劇の一ジャンルとして確立した。また、"grand-guignolesque"(グラン・ギニョール的な)は上述のジャンルの芝居や「荒唐無稽な」、「血なまぐさい」などを指す語として今日でも用いられている。

関連項目

東京グランギニョル

日本の劇団。名前はグラン・ギニョールに因む。退廃的かつ耽美的な作風が特徴で、1984~1986年の短期間活動した。古屋兎丸によって漫画化されたライチ☆光クラブで知られる。座長は飴屋法水。

月蝕グランギニョル

ALIPROJECTの楽曲。アニメ「AVENGER」のOP。名前は同じだが、これはどちらかというと劇場にちなむよりも言葉本来の「大きな(grand)操り人形(guigno)」を意味する。

「グランギニョル座の怪人」

STG東方projectのキャラクターアリス・マーガトロイドスペルカード。名前はグラン・ギニョールとオペラ座の怪人から。

グランギニョル

2017年に上演された舞台。「ヴァンプ」と呼ばれる吸血種(吸血鬼)を題材とし、不老不死の真なる吸血種「TRUMP」(TRUe of vaMP)にまつわる悲喜劇を描く「TRUMP」シリーズの4作目。

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    グラン・ギニョール 第1話 ~嚆矢・T市の双子事件の場合~

    藍沙さま主催の企画『マスカレイドパレイド』(開催時期未定)の世界観及び一部キャラクターを流用した話です。藍沙さまに許可を得た上で掲載しています。舞台となる街やネットゲームの世界観、「雨業誓」「散里花臣」「ジェミニ」のキャラクターの著作権は藍沙さまに帰属します。 都市伝説のように流布する謎のネットゲームの噂、そして一つの猟奇殺人事件をめぐる物語。 全5話予定の話の第1話です。
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