概要
アルゼンチンに棲息していた獣脚類で、名前は「噛み付く顎」を意味する。
1901年に命名されて以来、現在までに見つかっている化石は上下の顎の先端部分のみで、それらを基に推測すると全長6メートルほどの中型肉食恐竜と思われる。
産出地・時代の詳細は不明だが、近年の研究ではチュブット州カニャドン・グランデにあるセロ・バルシノ(ゴッロ・フリギオ)層ではないかと考えられている。この地層は白亜紀前期のもので、共存した恐竜にはティラノティタンやパタゴティタン等が挙げられる。
かつてはメガロサウルス科などに分類されていたが、前上顎骨歯が互いに重なった梯形に並んでいること、最も長い上顎骨歯の歯冠が下顎の最も細い部分の丈よりも長いことなど、ケラトサウルス類の中でもケラトサウルスと共通した特徴がみられることから、近年ではケラトサウルス科に分類されている。