格闘ゲームにおいてコマンドを入力することによって発生する投げ技。
解説
ある程度接近した投げ間合いで発生し、レバーを傾けるだけで成立する「通常投げ」に対してコマンド入力によるものであるため、「必殺技」に分類される。
所謂「投げキャラ」の必殺技はこの技で構成される。
ちなみに「関節技」も格ゲーでは広義に「投げ技」扱いされている。
通常投げとの違い
判定が広い
通常の「→+攻撃ボタン…etc」で発生する投げは、キャラクター同士が接触するほどの距離でないと成立しないが、コマンド投げはそれよりもやや広い、場合によってはキャラクター一体分ほど間合いが開いていても余裕で掴んでしまう。
昨今では「対空投げ」「空中投げ」「打撃投げ」というジャンルも確立され、投げ技の幅と射程も多様化している。
無敵判定が付く
技が発生した瞬間に、当たり判定が消える「無敵」が付与される場合がある。
発生して数F(フレーム/1F=60分の1秒)で消えてしまうことが多いが、この数Fがあることで相手の攻撃を躱しつつブン投げるという、投げキャラ特有の動きが出来る。
特にプレイヤー対戦では、無敵を利用した差し込み合いが投げキャラの生命線ともなる。
火力がある
必殺技扱いのため、通常の投げ技よりも高い威力を有する。
特に超必殺技に昇格されたものは、その一発で試合の形勢をひっくり返すほどのパワーを秘めたものが多い。
この一発の火力の高さこそ、連打や技の連携でダメージを稼ぐキャラにはない、一種のロマンとして投げキャラを愛するゲーマーが多い理由でもある。
一方、「威力は大したことはないが追撃が出来る」と言うタイプの投げ技も存在する。
このタイプは投げキャラよりも、コンボでダメージを奪っていくキャラが補助的に持っている事が多い(結果「投げでも打撃でもダメージが取れる強キャラ」に成り果てることも…)。
コマンドが複雑
火力の代償として、そのコマンド入力が長く複雑なことが多い。
投げキャラの大家である『ストリートファイターⅡ』のキャラ・ザンギエフの「スクリュー・パイルドライバー」も、【十字キー1回転+パンチ】という、当時としては破格の難易度を誇った。
現在でも【十字キー2回転+攻撃】ぐらいはザラであり、『アルカナハート』シリーズの大道寺きらの「ラストアルマゲドンドロップ」に至っては【十字キー3回転+AB同時】という異常な難易度を誇る。その分、一発7-8割ダメージというロマン火力で、現在は実用性を模索中。