ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

概要

サモンナイトシリーズの一つである小説作品。全6巻で完結。

著者は同シリーズのメインシナリオライターでもある都月景(狩)。イラストは飯塚武史(表紙・ピンナップ)および和狸ナオ(挿絵)。

本作とほぼ同時期にリリースされた「サモンナイト5」は「サモンナイト4」から約300年が経過しているが、その間にリィンバウムとそれを囲む世界のありよう、及び召喚術の理や召喚獣の扱いが大きく様変わりしている。

この作品ではその大きな変革の契機となり、『5』では断片的な事項と大まかな経緯が語られるのみにとどまった、上記の6つの世界を壊滅寸前にまで追い込んだ「狂界戦争」の真相を描く。

この性質上、外伝含む歴代シリーズキャラクターが多数登場し、時系列としては『4』本編終了後の約2年後。

シリーズ一覧

  • 第1巻 界境の異邦人
  • 第2巻 黄昏時の来訪者
  • 第3巻 叛檄の救世主
  • 第4巻 理想郷の殉難者たち
  • 第5巻 狂界戦争
  • 第6巻 響界戦争

ストーリー

名もなき世界の那岐宮市に住む高校二年生の望月命(ミコト)は、両親を早くに亡くし、叔父望月戒(カイ)と二人暮らし。

ある日、高台の公園で偶然見つけた「門(ゲート)」から異世界リィンバウムに足を踏み入れ、以後週末は毎週のようにリィンバウムを訪れていた。

しかしある時、成り行きから帝国軍と戦う事になり、本格的にリィンバウムに居つくようになってしまう。その中でミコトは自身がリィンバウムで生まれた者であり、制錬石を収納する器として造られた人造生命体『制錬者(ストレイジャー)』である事、亡魂を操り、憑依させて彼らが生前備えていた特性や知識を行使できる『追想』の力を持っている事を知る。

時を同じくして、亡魂に新たな肉体を与え蘇らせる『再誕』の力を持つ、もう一人の制錬者レイによって、かつて誓約者(リンカー)や超律者(ロウラー)に倒されたはずの仇敵が次々に甦っていた。再誕した彼らを従え、政変により皇帝を幽閉し摂政を処刑して帝国を掌握したレイは救世皇帝を名乗り、世界の覇権を手に入れるべくリィンバウム全土に宣戦を布告、後の世において『狂界戦争』と呼ばれる戦いが幕を開ける。

本作オリジナルキャラクター

  • 望月命(ミコト)

本作の主人公。両親を早くに亡くし叔父と二人で暮らす平凡な高校生。ハヤトと同じ学校の一年後輩。ケルト音楽を好んでいつもヘッドホンを付けて聴いている。なぜか過去の記憶が一切なく、いつも不安と違和感を抱いている。交流もほとんどなく、無愛想な性格。

偶然からリィンバウムに足を踏み入れ、その中で自身が『追想』の力を持つ制錬者だと知り、壮大な戦いに関わっていき、戦力的にも人間的にも大きく成長していく。右手に制錬石が埋め込まれており、制御籠手もそちらに着ける。

  • 望月戒(カイ)/カイロス・ウォルバング

ミコトの叔父で、翻訳家。どこか他人行儀。

その正体はリィンバウムから名も無き世界に渡った機属性召喚師で、二人の制錬者(ミコトとレイ)の父親側の遺伝子提供者。かつて恋仲であったシャマードと共に制錬者達を造り出したが、彼女の歪んだ思想に付いていけなくなり、研究施設の事故に乗じて幼いミコトを連れ去り名も無き世界に逃亡していた。以降は贖罪の為平穏にミコトを育てていたが、ミコトが能力を暴走させ、名も無き世界でワイヴァーンを召喚させてしまったのを見て、公園に埋めて置いた制御籠手を託す。

  • シャリマ/シャマード・リッツァー

知的好奇心旺盛な女性。リィンバウムに迷い込んで来たミコトの事情を知り、彼の為に色々と手助けしてくれた恩師にして診療所の院長。

しかしそれは表の顔で、裏の顔は制錬者達を造り出した霊属性召喚師にして母親側の遺伝子提供者。忌まわしいものとして破棄されたはずの召喚兵器(ゲイル)に改造を加えるなど常軌を逸した天才。倫理観や良心が欠如しており(いわゆるサイコパス)、己の理想や知的好奇心のためなら他者だけでなく自分自身も道具にすることも躊躇わないマッドサイエンティスト。

  • デュウ

制錬者達よりも先に、シャリマによって生体兵器として造られた幼い少女。ミコトの命の恩人であり、友達でもある。右目に眼帯がされているが、その下には移植式魔眼兵器が埋め込まれており、光線を放ったりする事ができる。

シャリマに使役されて後継作(弟)のミコトと敵対するが、二人の間で板挟みになり、最終的にミコトを庇って落命。死した後はミコトの願いにより『追想』の力によって彼の守護霊として行動を共にしている。

  • レイ

政変によって帝国を掌握し、救世皇帝を名乗る青年。ミコトと対になる器として造られたもう一人の制錬者であり、亡魂に新たな肉体を与える『再誕』の力を持つ。ミコトとは対照的に左手に制錬石と制御籠手がある。

シャリマや蘇らせた歴代主人公の仇敵を使い、何かを目論んでいるようだ。

重要用語

  • 狂界戦争(きょうかいせんそう)

リィンバウム・ロレイラル・シルターン・サプレス・メイトルパ・名も無き世界の6つの異世界を壊滅寸前にまで追い込んだ大戦争。レイが「救世皇帝」となった際、旧王国・聖王国に宣戦布告を宣言した事で勃発した。『5』の時代ではおとぎ話のような形で語られている。

『4』までの各世界が抱えていた問題が一斉に爆発した結果とも言え、伝聞によればこの戦争により全ての種族はあわや滅亡が避けられない程の大打撃を受け、エルゴの庇護とも袂を分かつ事になった模様。

以降リィンバウムの結界は取り払われ、四界とは一部で繋がり、自由かつ対等な立場で往来が可能になった。後世ではこれを「響融化」(アストレイズ)と呼ぶ。これにより結界を超えて発動するそれまでの召喚術(後世では「服従召喚」と呼ばれる)は使用できなくなり、召喚する者とされる者が対等の立場で「響友(クロス)」あるいは「召喚盟友(サモンクラスタ)」となる誓約を結び発動する「響命召喚」が召喚術のスタンダードとなった。

  • 制錬者(ストレイジャー)

制錬石を宿した者の呼称。「制錬石の器」とも言われる。亡魂を操る力を得る。カイとシャリマによって創造された人造生命体。ミコトは「追想の制錬者」、レイは「再誕の制錬者」と呼ばれる。

  • 亡魂

リィンバウムとそれを囲む四界において、転生の輪(魂の輪廻)から外れ、ただ世界を彷徨うだけの存在。制錬者は手に埋め込まれた制錬石を用いる事でこれらを操れる。

  • 制錬石(せいれんせき)

制錬者の手に埋め込まれている宝石。『1』での魔王召喚の儀式で砕け散ってしまったサプレスの「エルゴの欠片」を、シャリマが儀式跡にて執念深く拾い集め、様々な方法で加工して生み出した。死者・亡魂にまつわる事柄を改変・操作する能力がある。ミコトの石は紺瑠璃色、レイの石は赤紫色。

  • 制御籠手

制錬石が埋め込まれている手に装着する事によってその力を制御し、より強力な力を発揮する事が出来る道具。ミコトの場合は籠手そのものが変化する事もある。

  • 影法師(ズィルウ)

「再誕の制錬者」レイの「再誕」の力で、力の低い亡魂が仮初の肉体を与えられ、半分実体化した状態。

サモンナイト6」にも同名の用語が登場しているが、こちらとは無関係。

外部リンク

幕間 -Dies Irae- - (Web限定公開の短編)

コメント

コメントが未記入です

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る
  • 【U:X4巻ネタバレ有】抱擁する檻【ネストリ】

     U:X4巻を読んでなんとなーく閃いたお話。スキンシップは多いけどラブくはない。殺伐とした小説版のオフレコ現場ピックアップなネストリです。あとがきはブログにて。リンク→ http://asahi3745.blog.fc2.com/blog-entry-42.html
  • サモンナイトU:X4感想

    サモンナイトU:X4巻を読了したので、 感想をあげて見ます。 激動の4巻です。今から次が楽しみ。もっと太くてもよかったのよ。 表紙お借りしました。marina様http://www.pixiv.net/member.php?id=3090998【素材】Texture18-冬http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=47632547
  • 【サモンナイトU:X】狭間の捨て子

    ネストリでお題『あーあ、なんて可哀相な君』を書いてみた結果。 ツイッターでUPしたものに、少しだけ加筆修正。
  • 毒蛇とひな鳥

    サモンナイトU:X3巻のスカーレルのその後の話、マジ泣きました。 スカ姐さん、まじ漢前っ!ローカスの横切りもそこから来てたんですね。 で、その辺のちびローカス+スカーレルの話にスカアティ要素もぶっこんでみた。 要注意:U:X3巻のネタばれを含みます。 U:Xの3主はレックスだから、厳密に言えば小説版とは異なるんだけど……置換可能だって言ってたし、スカアティは外せないのよっ。 年齢設定としては3が1の20年前だから(←うろ)、3でスカ姐30、1でローカス20代前半として……1の10年くらい前、ローカス12、3歳、スカ姐40歳くらい、でしょうか。
  • 巡るその日、いつか君と

    サモンナイトU:X時系列とおぼしきレクカイ。即興二次創作で書いた分にいろいろ付け足した結果がこちら。 5の大校長もちょっとだけいるよ。
  • 祝・トリス、サモンナイトU:X感想

    単なる感想文です。本当はなんかいたずら書きを一緒に付けようと思ったんですが。 スキャナが上手くいかなくて断念。 暇な方はゆっくりしていってね 以下愚痴 その日のうちにゲットしようとしたんですけどいつも入れてくれてる本屋さんが、ミスったらしく。24に発注をかけたそうで発売日に手に入りませんでした。 ドキドキしつつ発売日から3日立って手に入れました。そんで喜びのあまり落書きして見たんですが、このパソコン前落書きをUPしたパソコンと違うんですよ。スキャナ使えるので使ってたんですが(一番最初の頃からこの子)7OSの64bit版用のソフト公開してないの8.1に対応してんだから7の64bit版もだせや、エプソンスクリーン!!というわけでUPできませんでした。感想だけってつまんないよね~新しいの買うしかないかな。はー。 と、中の感想に、都月氏の脳内設定を元に考察した部分があります気になった方は、これは都月氏のサイトでご確認くださいどうやら、都月氏はその中身を外で話されるのがお嫌いのようなので(一応ぼかしてあります・小説描写だけでも一応、納得できる物です) 多分脳内設定だから、他の人がシナリオ書く時邪魔にならないようにって事だと思うんですけどね。個人的に読んだ限りでは まあ、こんなとこに来る人は知っていると思いますが。ではではどうぞー
  • 【サモンナイトU:X】 両手に花束、あなたは星

    前に書いた『星さえいない夜』が暗いので、最後はこんな結末があるかもしれないっていうハッピーED妄想です。キール×ハヤト×クラレットの道筋の1つかもしれない。
  • 【サモンナイト】時のつぎはし

    ハヤトとキール。サモンナイトの初プレイがこの2人でした。感慨深い。U:X2巻で触れられていた、ハヤトとキールのとある場面を勝手に想像。ちょいネタバレ?
  • 嵐の前に

    シルターンでの狂界戦争前日譚。U:X5巻を読んで悶々として書いたもの。これだけでも読めますが、http://touch.pixiv.net/novel/show.php?id=6573628&mode=text#1とhttp://touch.pixiv.net/novel/show.php?id=6573830&mode=text#1を踏まえての話。
  • Imprinting love【U:X3巻ネタバレ有】

    U:Xトリスに魂を入れる所を妄想で補完しちゃいました。レイムさんとトリスがメインなので、小説を読んでいてその二人の絡みがきつかった人はご注意です。久しぶりに真っ黒なお話です。 あとがきをブログに書きました。リンクhttp://asahi3745.blog.fc2.com/blog-entry-8.html
  • 【サモンナイトU:X】星さえいない夜

    U:X版ハヤトとクラレットで短文。セルボルト直系弟×ハヤト×姉の夢が広がってしまったので。ただの妄想ですが、一応ネタバレ注意。自分なりのU:X版ハヤクラの起点の1つとして。  暗いです。次は可愛い話を書きたいね……。
  • 【サモンナイト】日かげに吹く風

    サモナイU:Xでも描かれてたけど描かれていなかった場面を想像してみた小話。「結婚おめでとう」な二人の祝いの席にて・・・。
  • 召喚主とメルギトスのハピエンif

    小説もどきです。ハピエンif。サモンナイトU:X最終巻の内容を含みます。
  • 【サモンナイトU:X】望んだ場所へ

    サモンナイトU:X4巻、発売おめでとうございます!! 懸命に駆けるキャラクター達に、ひたすらエールを贈りたい。 サモンナイトを好きで良かった。サモンナイトにありがとう。 これは発行したキハヤクラ本に収録した小話の1つです。 ★このお話はクラレットも一緒に住んじゃえばいいのに、という願望に基づいて書いたものです。 ハヤトの相棒はキール
  • 君にふさわしい花

    サモンナイトシリーズオンリーWebイベント さもんのわ! 開催おめでとうございます! U:X3巻でウィルがアズリアの養子になったと知り、イスラとウィルが義叔父と甥っ子で仲良しなハートフルレクイスな話が読みたいよぅ!!と転がっていたんですが、何だか心の内を探りあうようなものが出来上がってしまいました。 ハートフルボッコボコ(物理)。(※U:X準拠のハッピーエンドです)
    155,055文字pixiv小説作品

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

サモンナイトU:X
2
編集履歴
サモンナイトU:X
2
編集履歴