概要
本作はサモンナイトシリーズの2作目として2001年8月2日に発売されたプレイステーション用のシミュレーションRPGで、作品のバックストーリーを描いた小説、ドラマCDも発売されている。
後に2008年8月7日ニンテンドーDSでリメイク版も発売された。
前作と同じく、都月狩(都月景)氏によるシナリオ、飯塚武史(黒星紅白)氏によるキャラクターデザインで前作の空気を継承し、
また前作とは違う「リィンバウム」の住人から見た視点を描くことにより、「サモンナイト」の世界をより深くまで描いている。
システム面でも「誓約の儀式」周りのシステムの整備、クリアデータを保存し周回プレイが出来る、やり込み用ダンジョン「無限回廊」の追加など格段に進歩している。
「番外編」
また、その性質上前作にはなかった要素として、「番外編」があげられる。
「番外編」とは、本編中で特定条件を満たしてクリアするとプレイできる隠しシナリオで、
本作のキャラクターと前作のキャラクターが出会い、共に戦うというファンサービス的なシナリオであり、2に始まり3、4と定番の要素となる。
「サモンナイト2」のあらすじ
主人公は真理を追い求める召喚師達の集まりである「蒼の派閥」に所属する見習い召喚師。
その日は主人公が見習いから一人前の召喚師として認められるための試験の日であり、その試験の一環として誓約を結ぶことになった「護衛獣」とともになんとか試験を合格するものの、
派閥から下されたのは「諸国視察」という事実上の追放処分であった。
こうして、主人公は監視役として同行することとなった兄弟子のネスティ、護衛獣とともに、自分の隠された過去にまつわる大きな戦いへ続く道へと足を踏み入れることになる。
キャラクター
主人公
「名もなき世界」から召喚された前作主人公とは違い、今作の主人公は「リィンバウム」の人間である。
また選択できるキャラクターも男女各1人ずつとなり、戦闘型か召喚型かは冒頭の選択肢より決定される。これは以降の作品にも引き継がれている。
幼少時、偶然サモナイト石に触れたことで暴発を引き起こし、蒼の派閥によって保護された。
以降は「蒼の派閥」師範ラウル・バスクに師事して、見習い召喚師となったが、その出自ゆえ召喚師としての「家名」を持たない。
家系を重んじる召喚師社会では「家名」を持たない召喚師は「なりあがり」と呼ばれ、蔑まされることも多く、主人公も例外ではない。
◆マグナ
男性主人公。楽天家でのんき者であるが、やるときはちゃんとやるタイプ。
◆トリス
女性主人公。活発なお調子者だが、明るい性格で皆を引っ張っていく芯の強い少女。
護衛獣
主人公が試験の課題として誓約を結んだ護衛獣。
試験の中で4つのサモナイト石から一つを選び、選んだものに対応した世界から召喚されることになる。
また、この時選んだ属性が主人公の「得意属性」となる。
◆レオルド
型は古いものの有能で、忠実。太陽光で充電も可能。
◆ハサハ
無口な性質だが純粋で、好奇心旺盛な一面もある。まだ力をうまく扱えないため、胸に抱えた水晶で変化するための妖力を制御している。
◆バルレル
人間嫌いで、口が悪い。サプレスでは名のある悪魔だったらしい。
◆レシィ
幼いころに理由あって雄々しさの象徴である角を切られてしまったためか、気弱で泣き虫。また、肉体労働より家事が得意。
パートナー
主人公と共にストーリーに深くかかわるキャラクター。
◆ネスティ
師範、ラウル・バスクの養子で主人公の兄弟子。
性格は極めて冷静かつ理知的で、毒舌家。機属性召喚術が得意。監視役として主人公とともに旅をすることになる。
◆アメル
癒しの力を持つと巷で噂となっているレルム村の「聖女」。
「聖女」と呼ばれる半面、本人は気さくでおてんば、ややおっちょこちょいな性格。
旅の仲間
旅の途中で出会い、それぞれの目的のために道を共にする仲間。
◆フォルテ
相棒のケイナと共に旅をする大柄な冒険者の剣士。
陽気で面倒見がいい性格だが、調子に乗ってはケイナの鉄拳をくらっている。
◆ケイナ
冒険者で、シルターン出身らしい記憶喪失の女性。
普段は優しく気配りが出来る大人の女性だが、フォルテへのツッコミ(裏拳)は鋭く容赦がない。
◆ロッカ
レルム村の自警団リーダー。
リューグとは双子で、兄にあたる。基本的に真面目で、よく問題を起こすリューグのブレーキ役になっている。
◆リューグ
ロッカの双子の弟で、レルム村自警団員。
ロッカとは対照的に気性が荒く、口下手で愛想が悪いと思われがちだが、芯が通った性格。
◆ミニス
「金の派閥」の議長、ファミィ・マーンの一人娘で、見習い召喚師。
非常に負けず嫌いな性格で、獣属性の召喚術が得意。友達である召喚獣「シルヴァーナ」と共に初出は前作「サモンナイト」の外伝小説。
◆モーリン
港街ファナンで下町の用心棒をしている女格闘家で、ストラ(気功)の使い手。
きっぷのいい性格だが、女性として自分の身長や力の強さにコンプレックスを持っている。身にまとうコートは叔父からもらったもの。
◆カザミネ
前作に続いて登場。シルターン出身の流浪のサムライ。
剣の道を究める事に生涯を捧げるが、その道は険しいようである。
◆レナード
前作主人公と同じ「名も無き世界」の出身だが、「ステイツ」という国の「ロス」という街から召喚された中年刑事。
妻子持ちであり、なんとか元の世界に帰る術を探している。まだ若い主人公に年長者の貫禄と視点から、いろいろとアドバイスをしてくれる。ヘビースモーカーで、好きなものはホットドッグとコーラ。
◆カイナ
前作に続いて登場。シルターンのエルゴの守護者を務める鬼道の巫女。
鬼属性召喚術を得意としている。過去のケイナを知る数少ない人物。また、カザミネとは浅からぬ仲のよう。
◆ルウ
派閥に属さなかった召喚師の一族・アフラーン家の末裔で、霊属性の使い手。
深い森の奥で暮らしていたため、見かけによらずかなりそそっかしくて子供っぽい。世相に疎く、特に甘いお菓子に興味津々。
「蒼の派閥」の本部がある「聖王都」の「ローウェン砦」守備隊長。
フォルテとは旧知の間柄で、正義感が強く生真面目な性格。
蒼の派閥
主人公の所属する組織。
◆ギブソン
前作に続いて登場。主人公とネスティの先輩にあたる蒼の派閥召喚師。
普段はミモザと共に行動し、ギブソンはデスクワークタイプで、根っからの甘党。霊属性の使い手。家名は「ジラール」。
◆ミモザ
前作に続いて登場。ギブソンの相棒である蒼の派閥召喚師。
ギブソンとは対照的にフィールドワークタイプで、辛いもの好き。獣属性の使い手。家名は「ロランジュ」。
黒の旅団
主人公の行く手で対立することになる謎の組織。
「黒の旅団」総指揮官。
黒い仮面と甲冑を身にまとっていることから「黒騎士」と呼ばれている。
◆イオス
ルヴァイドの腹心の部下で特務隊隊長。
旅団きっての槍術の使い手。過去の出来事からルヴァイドに執着している。
ルヴァイドの部下で「ロレイラル」の機械兵士。
後方支援型で、銃撃や索敵などに優れている。
旅の途中で出会う人々
アメルの祖父であり、両親を亡くしたロッカとリューグの双子を引き取って育ててきたきこりの老人。
神出鬼没の鉄腕アルバイター。陽気でつかみどころのない女性。
◆ユエル
幻獣界メイトルパ出身のオルフル族の少女。
◆シオン
前作に続いて登場。聖王都を中心に開いている屋台「蕎麦処あかなべ」の大将。
◆メイメイ
主人公の行く先々で店を開いている占い師の女性。
無類の酒好きで常に酒に酔っている。店を利用する際の料金も現金ではなく酒でやり取りするほど。何かと謎が多い。
◆エルジン
前作に続いて登場。機属性召喚術を研究する召喚師一族の末裔。
エスガルドと行動を共にしている。家名は「ノイラーム」。
前作に続いて登場。過去「ロレイラル」で勃発した「機界大戦」の決戦兵器として開発された機械兵士。
ロレイラルのエルゴの守護者であるが、彼と行動を共にするエルジンが守護者として扱われることが多い。
◆レイム
真実の歌を求めて大陸をさすらう白皙の吟遊詩人。
その他のキャラクター
◆ファミィ
◆ケルマ
◆エクス
◆ガレアノ
◆ビーニャ
◆キュラー
エンディング(ネタバレ注意!)
前作では一部キャラクターのみだった個別エピローグが全キャラクターに採用。シリーズ定番となったが、EDキャラとの後日談だけではなく前作同様に終わり方自体がいくつかある。
護衛獣エンド
最終戦闘後、自らを犠牲にしてラスボスを滅しようとする護衛獣を抑え、主人公・ネスティ・アメルとが力を合わせてとどめを刺す。その後、主人公は蒼の派閥に戻り、護衛獣とともに良き召喚師となるべく学んでいる──という王道大団円だが、本作の後日談となるサモンナイト3番外編とは繋がらなくなっている。
ネスティ/アメルエンド
始祖時代から続く縁の二人。だが、彼/彼女はラスボスの最期の執念で振りまかれた悪意の種子、源罪を浄化する為に自らを浄化の樹に変えてしまう。主人公は樹の護人となり待ち続ける。そして季節がふた巡りした時、彼/彼女は再生し還ってきた──という感動のラスト。
その他通常エンド
上記のネスティ/アメルエンドと同様に主人公が護人になっている中、エンディングの相手は主人公と同棲している、恋愛感情はない/不明確だが同居している、心配して様子を見に来る、など様々だが……
・主人公が身内のように思っている相手を失う。
・基本的に作中では明朗快活な主人公が(プレイヤー的にはEDに選ぶほどではない相手のために)2年も隠遁している。
……など、初見だとなかなかダメージが大きいトラウマエンド。(上記の護衛獣エンドのほのぼの&ラスボスが普通に力を合わせれば対処できた相手と知っていると尚更)
カルマエンド
カルマ値が高くなると中盤で突入するルートのエンディング。依代に身を包んだラスボスの甘言に流され、彼と無限に戦い続ける空間に。ネスティとアメルは主人公を逃し空間を閉じる。主人公は二人を救う術を探し旅立つ──と、いわゆるバッドエンド扱いながらも主人公が行動して終わる、ある意味王道エンド。
誓約者ルートエンド
番外編のエンディング。番外編護衛獣の導きで前作主人公達の力を借りに行く。サイジェントで護衛獣とは別れるものの主人公ももう一人のマスターとして慕われるところで完結。個別エンドではなく集合絵が出るのみだが、ネスティ/アメルの好感度が高いと台詞が追加される。番外編ながらサモンナイト6のトウヤとキールはこのルート後という設定。
主題歌
オープニングテーマ「光の都」(第2話-第12話)
エンディングテーマ「ぼくらはうまれた〜Find A Way〜」
作詞・作曲:藤田千章/歌:加藤いづみ