シエル・ファントムハイヴ(兄)
しえるふぁんとむはいゔ
Who stole The candy From my tummy?
(お腹のキャンディ 盗ったのだあれ?)
シエル・ファントムハイヴと瓜二つの少年。口調もそっくりだが、彼の方が自信に溢れている。社交的で前向き思考の持ち主。苺が好物。
その正体は、ヴィンセント・ファントムハイヴとレイチェル・ファントムハイヴの長男にして、エリザベス・ミッドフォードの(本来の)婚約者である『シエル・ファントムハイヴ』。ファントムハイヴ家現当主のシエルの双子の兄で、弟の名乗る『シエル』は元々は兄のもの。
幼少期からファントムハイヴ家の次期当主として申し分ない才能を持ち両親や親族たちから一身に期待を受けていた。病弱な弟を一番に可愛がっており、理解者でもあった。
3年前のある日、弟と共に人買いに売り飛ばされ、買われた先で連れていかれた会場で凄惨な拷問と凌辱の末に黒ミサの生贄として殺された。そして彼の魂を元に召喚された悪魔こそが後のセバスチャンである。
また、当主の証であるファントムハイヴ家の指輪を見つからないように飲み込んで隠し持っており、後に弟によって腹から取り出される。
しかし、遺体を秘密裏に回収した葬儀屋によって走馬灯劇場を改竄され、青の教団編にて自力で動けるまでになる。そして屋敷に帰還するとタナカを味方につけ、自分の蘇生の過程で起こした大量殺人事件の罪を弟に着せ、本来自分が継ぐはずだったファントムハイヴ伯爵の座を取り戻そうと目論む。
過去に一度として弟と喧嘩をしたことがなかった為、その現状を楽しんでいる。
双子というだけあって容姿は瓜二つであるが、彼の方が若干弟より背が大きく、顔つきもわずかではあるが大人びている。
また、弟が貴族の身分差別について鷹揚であったのに対し、彼はこの当時の貴族としては珍しくない差別意識を持ち、いつものように許可無く発言したセバスチャンに対し、「使用人が許可無く口を開くな」と冷たく言い放っている。
セバスチャンに魂を食われて、恐らく心臓を初めとする各種臓器が止まっているのに、どういう技術で血液を全身に循環させて生前とほぼ同じ姿を維持できているのかは、現時点では不明。