概要
伊藤悠による漫画作品。
2009年より「ビッグコミックスピリッツ」にて連載開始、後に「月刊!スピリッツ」へ移籍して2017年5月号(同年3月27日発売)まで連載された。
伊藤の出世作であった漫画版『皇国の守護者』が人気絶頂のなか大人の事情によって打ち切りになった後、間もなく発表された作品。
この作品のおかげで、多くの『皇国』レスに嘆くファンは大いに励まされることになった。
同時期には大場つぐみ原作の『バクマン』も連載開始しており、これらの作品の影響により、この時期のエンタメ界は伝えることや伝承といったテーマがムーブメントとなった背景がある。
前作以来の架空戦記的描写と人間ドラマやテーマ性が評価され、第16回手塚治虫文化賞新生賞を受賞した。
あらすじ
舞台は13世紀初頭、蒙古(モンゴル)軍による西夏国(タングート)侵攻が続く時代。
史上最強の蒙古軍に「悪霊」と恐れられた女戦士・シュトヘル。
敵国である西夏の文字に興味をもってしまったがために一族を追われ、流浪の身となったツォグ族の皇子・ユルール。
弟であるユルールを追う、「神箭手(メルゲン)」・ハラバル。
シュトヘルと西夏文字をめぐって繰り広げられる伝奇物語が始まる。
主要人物
西夏人の女戦士。その強さから悪霊(シュトヘル)と呼ばれ恐れられている。
ユルール。
ツォグ族の少年。表向きは族長の次男。西夏文字を守ろうとモンゴル軍を裏切りシュトヘルと行動を共にする。
ツォグ族の族長の息子で、表向きはユルールの異母兄。玉音同を持って逃げたユルールを追う。
須藤
現代の男子高校生。よく自分が知らない戦場にいる夢をみる。
スズキ
ユルールに似た姿をもつ謎の転校生。
関連イラスト
関連タグ
ユルール・ユルール(シュトヘル) ※ポップンミュージックに同名の少女がいる。