概要
主人公「私(蜘蛛子)」が視点を務める本編とならび、作品の序~中盤を担うサイドストーリー「S編」の主人公。
作中における黒幕のひとり「邪神D」からは設定資料集『蜘蛛ですが、なにか? EX』において「主人公」と括弧付けの(皮肉を込めた)コメントを寄せられている。
これに込められた意味については彼が王道の主人公という役柄を押し付けられた凡人という見方などが存在するが、邪神の真意は不明である。
アナレイト王国の第四王子に生まれた転生者。
生前の山田俊輔と現在のシュレインの略称(愛称)が同じため、身近な転生者達からは生前と同じ「シュン」と呼ばれている。
兄に勇者の称号を持つユリウスがおり、憧れを抱き、近づこうとする努力家。
妹にはスーレシアがおり、彼女から一方的にヤンデレじみた好意を向けられることを自覚し、危惧しているもの兄妹仲はとても良い。
前世では目立たない平凡な男子生徒だったが、秘めたポテンシャル自体は高く現世では高い素養を発揮する。判明している転生者の中では最多のスキルポイント「10万P」を出生時から保有していることからも生まれ持った才能の高さは窺い知れる。
前世の記憶や経験を活かして成長しているため、ユリウスは隠していたが、「そろそろ負けそう」と言わせるほどの強さはあった。
物語序~中盤、転生者のカティアやフィリメス、地竜に生まれ変わったフェイと学園生活を送っていた最中、突如として勇者の称号を取得する。
勇者の称号保持者は同時期にひとりきり。所持者が生きている間は誰も取ることができない。それを取得することはそれは憧れの兄「ユリウス」が死んだことを意味する。
学園を去り、王国に戻った後も心の整理ができない間にユーゴーの仕組んだアナレイト王国クーデターに巻き込まれ、フィリメスや光竜に進化したフェイ、ユリウスの仲間だったハイリンスの助けもあり、からくも王国を脱出。
何も知らない状態で、世界を取り巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく。
人物
良くも悪くも「日本人」じみた小市民的な性格で、穏やかな性格をしている。
他の転生者が前世と大なり小なり性格や言動に変化があったが、命のやりとりや争いを好まない、殺人を忌避するなど、前世の感覚や性格を強く引きずっている。
下に驕ることはなく謙虚である一方で、良くも悪くも空気の読めない性格なのか、デリカシーのない発言を口に出したり(アニメ版ではより顕著)、政治的には微妙なあまりに外様に置かれた自身の王国での立場に無自覚など、危機感がとにかく薄く視野が狭い。
また、ユリウスの意志を継ごうとしており、「ユリウスならこうした」という思いで行動することが多い。
ただし、その行動はことごとくが危なっかしく、自他を顧みない近視眼的なものである。
シュン自身はそれほど現状を楽観視しておらず、言われるほど物事を考えていないわけではないものの……。
(なぜか)環境や幸運に助けられることで数々の危機を乗り越えていくが、その対処はことごとく場当たり的なものだった。
能力
勇者らしく剣と魔法の両方に優れたオールラウンダーであり、バランスの取れたステータス値と耐性を有する。
水系の魔法の適性が高く、勇者の称号で入手した光魔法も得意としている。
「勇者」の称号や地龍との戦闘で入手した「龍力」などのスキルによってステータスは底上げされており、世界基準ではトップクラスの実力を持っている。
ただし、ソフィア達とはそれこそ雲泥といえるほどの実力差があった、それだけである。
スキル
「天の加護」
転生特典として得たユニークスキル。
効果は「望む結果が得られやすくする」という曖昧なものだが、作中でシュンが潜り抜けてきた数々の危機を見ればその効果については推して知るべしである。
ただし、所持者自身も別に発動の自覚やオンオフができるわけではないため、どこまでが偶然でどこからがシステムの仕組んだものなのか判別がしづらい。
学園生活の中でシュンには不自然な形でラッキースケベに遭遇することが多かったが、これについても彼が深層心理でそれを望んでいたかなどについては不明。
「慈悲」
支配者スキルのひとつ。七美徳シリーズ。
死後の時間制限や、遺体の損傷度合いなどの制限があるが、唯一の死者蘇生を行えるスキル。
1度の使用で1人の復活。代償として禁忌スキルのレベルが1上がる。