概要
2013年から約1年間継続していた、『ゾイドコンセプトアート』の世界観を受け継いでいるシリーズ『ゾイドオリジナル』のミラージュフォックスに続く第二弾のキットとして製品化されたジェノザウラーの派生機。
機体コンセプトはジェノブレイカーやシュトゥルムフューラーに近く、レーザーチャージングブレードなどの共通した装備も持つ。
本作におけるジェノザウラーは世界観の違いから「中央大陸戦争時代、共和国軍に押されていた帝国軍が戦況を打開する切り札として開発した機体」という設定である。また、「デスザウラーの後継機と目されている」「戦闘継続時間が限られている」といったアニメ版のジェノザウラーやジェノブレイカーを彷彿とさせる設定も持つ。
本来は特に凶暴な個体「ブルージェノザウラー」をベースにした「ヤークトジェノ」として開発されていたが、パイロットとの連携を深める強化システムを搭載した結果、パイロットに強い精神負荷がかかり暴走する事件を起こしてしまったため実戦投入されず、Dr.デモンによって更なる改良が加えられたのがジェノリッターになる。
バーサークフューラーの頭部装甲にも似たヘッドギア(ヘッドアーマー)は、本機のパイロットであるアッシュ・ラボーンによって手懐けられた「絆」の証であると同時に、暴走の抑制も兼ねている。ゾイドの意思とパイロットの感覚をリンクさせることができる。
背部に装備された2対の大型の剣「ドラグーンシュタール」は攻防共に優れた武装で、柄の部分からは電磁ブレードによる広範囲なシールドを展開する事ができる。
背部にある「ドラグーンマグネッサーウィングバーニア」の爆発的な推進力と脚部の展開式のマグネッサーウィングによってもたらされる機動力はシュトゥルムテュランにも比肩し、カタログスペック上の最高速度は時速335kmだが、戦闘時フルブースト状態では時速450kmにも達する。バーニアには、この世界観におけるゾイドの生命の維持や人類の日常生活に役立つエネルギーである「ゾイドニューム」が用いられている。
PVではジェノザウラーとスピード感溢れる戦闘を展開している。
固定武装である収束荷電粒子砲はそのまま残されているが、パイロットのアッシュは騎士道を重んじる性格であり、1対1の戦闘において射撃用の武装を封印しているため、専ら拠点攻撃用として使用していた。
しかし、エネルギーの消費問題が劣悪になってしまい、僚機がいないと戦闘を継続できずに不利になってしまう。
余談
- 2対の剣を背部に装備しているという点はジェノブレイカージェットType-Bと共通する。
- 苑田文明氏によれば、「パーサーカー」と「荒ぶる竜」と「竜騎士」がモチーフであり、ジェノブレイカーのキットで再現できなかった構想やバーサークフューラーへの意匠が意識されているとされる。
- ブルージェノザウラーはレーザーガンとビームガンが換装可能であるとされている。
- ブルージェノザウラーとは別に、高機動型の朱色の個体がいたらしく、後にジェノブレイカーに改造されたことが示唆されている。
- キットの金型は非常に傷んでいる。また、電池ボックスのネジが破損しているものもあった。
- 仮面部分やブレードなど、本体と色もデザインも違い異質だという意見も少なくなかった。
- PVではゾイドバトル中に恐竜型であるにもかかわらず指を振って対戦相手を挑発する描写も垣間見え、批判的な意見も少なくなかった。