ステラ・ロア
すてらろあ
むかーしむかし、そのまた昔。
ごく普通の街にごく普通の女の子がおりました。
女の子は一人ぼっちでしたが、何にもさびしくありません。
大切なものに囲まれていたからです。
あるとき、女の子はかごの中にたくさんのお弁当を詰めて、
街の外の森へ遊びに行きました。
森の中に女の子が入ると誰かが泣く声がします。
おなかをすかせた子供がえーんえーんと泣くのです。
女の子は自分のお弁当をみんな子供にあげてしまいました。
ごく普通の女の子は優しい子で、
困っている人に自分の持ち物を惜しみなく与えてしまいます。
皆は女の子に感謝しますが、いつしか女の子は何一つとして
大切なものを持っていない自分に気が付きました。
夜になって、そこでようやく女の子はとてもさびしくなったのです。
皆を助ける事ができて嬉しかったけど、自分は本当に一人ぼっちになってしまったからです。
満天の星が輝く丘の上で女の子は声を上げて泣きました。
するとどうでしょう。
満天の星空からあまたの星々が丘の上に降り注いだのです。
きらきら宝石のように輝く虹色の星にはたくさんの笑顔が映っていました。
女の子が助けた人たちは、みんながみんな幸せそうでした。
そして、みんながみんな、女の子に感謝をしていました。
みんなの「ありがとう」の想いを思い出して、女の子は心の中がとても温かくなりました。
その時、降り注いだ星々から、キラキラと光があふれて、女の子を包みました。
気が付けば、すてきな衣装や、花のたくさん詰まったかごが女の子の身を包んでいたのです。
たくさんの思い出に囲まれて、女の子はずっと、ずーっと幸せに暮らしましたとさ。
ごく普通の女の子は優しい子で、
困っている人に自分の持ち物を惜しみなく与えてしまいます。
皆は女の子に感謝しますが、いつしか女の子は何一つとして
大切なものを持っていない自分に気が付きました。
夜になって、そこでようやく女の子はとてもさびしくなったのです。
皆を助ける事ができて嬉しかったけど、自分は本当に一人ぼっちになってしまったからです。
満天の星が輝く丘の上で女の子は声を上げて泣きました。
するとどうでしょう。
満天の星空からあまたの星々が丘の上に降り注いだのです。
きらきら宝石のように輝く虹色の星にはたくさんの笑顔が映っていました。
女の子が助けた人たちは、みんながみんな幸せそうでした。
そして、みんながみんな、女の子に感謝をしていました。
みんなの「ありがとう」の想いを思い出して、女の子は心の中がとても温かくなりました。
みんなの「ありがとう」の声は遠くはなれていても、女の子の耳に届きました。
その時、降り注いだ星々から、キラキラと光があふれて、女の子を包みました。
お母さんが作ってくれたドレスと、お父さんが買ってくれた履物、
おばあさんから譲り受けた髪留めと、おじいさんが編んだかご。
他の誰かに与えてしまったけれど、それと同じくらい、いえ、それ以上の感謝の気持ちが、
星となって女のこのところに帰ってきたのです。
気が付けば、すてきな衣装や、花のたくさん詰まったかごが女の子の身を包んでいたのです。
たくさんの思い出に囲まれて、女の子はずっと、ずーっと幸せに暮らしましたとさ。
MMORPG「エミルクロニクルオンライン」のイベント「イリスと記憶の書架」最終話にて、ロアを取り込み過ぎて命の危機に瀕した者を救う為、上記のストーリーの紙芝居から生まれたロアである。
物語の少女であり、その大本の原典は、グリム童話「星の銀貨」と思われる。
名前の由来は「星」を指す単語のイタリア読み。
その年のトリを飾るためかところどころの意匠や戦闘時に使用する星形のバックラー?がクリスマスツリーを彷彿とさせるほか、童顔で巨乳である。
何で天使姿なんだろう・・・
胸元に書かれたロアの証の数字は「Ⅻ」
物語の少女さながらに心優しく、また子供っぽい無邪気な好奇心を覗かせることもある。
どんな物語もハッピーエンドを迎えるのが好きと明言してやまない。
歪な契約をしたプレイヤーを一度リセットする為、二人のアイリスと共謀する強かさも持ち合わせている。(勿論あくまでプレイヤーを救う為の善意からではあるが)
勿論その共謀も、危険な賭けとはいえ、更なるハッピーエンドを迎える為の自分の役割と心得ての事である。
思い出星の物語さながらに、忘れられていく想いを預かり、いずれその想いを還す力を持っている。
現在のアクロニアに伝わる「思い出星」の物語の原典の一つとされる、イリス博士執筆版はブーフ・アルマに記されており、その為誕生間もなくしてブーフ・アルマと存在が重なってしまうという事故を起こしてしまった。