特徴
ステルスアクションゲームであるため、同ジャンルを代表するメタルギアシリーズと比較される場合がしばしば見られるが、それぞれテーマや雰囲気の異なる、全く別のゲームである。MGSが一度敵に発見されても隠れれば警戒を解除できるのに対し、スプリンターセルでの発見は基本的に死を意味する。
同ジャンルのThiefシリーズ同様、暗闇に潜むという特徴があり、部屋の明かりを消す、もしくは破壊することで闇を作り出し、その場に潜む事で敵に見つかりにくくなる。
シリーズを重ねるごとにゲーム性や操作性が進化しているが、以下の特徴がある。
- 主人公は超人ではない
- 暗殺もしくは、誰も死なせずに、ミッションを遂行することが目的
- ラスボスに該当するような敵キャラクターは存在しない(ミッションによっては暗殺を命じられる が、超人的な強さはない)
- 最先端のスコープや端末を用いてスパイ活動を行う
- とにかく気配を消して行動する(シリーズによって、やり方がかなり変わっている)
- サム・フィッシャーは任務中、そこに存在してはならないのである(多少のミスがあってもクリアは可能)。
海外のみではあるがGBAとNDSでも発売されており、GBA版は横スクロールアクション、NDSはローポリ化した移植版である。
また3DSでもカオスセオリーが移植されているがこちらは日本でも発売されており、いくつか変わっている点はあるが無茶移植の部類ではない。
また、同じステルスゲームのMGS3も3DSに移植されているが何の因果か両方とも3作目が3DSに移植されている。
2013年のブラックリスト以降、新作が作られていないがUBIのCEO曰く「続編では新しいものを作らねばならないが、新要素を追加するたびに旧来のファンから不評を買うため作りにくくなってしまった。」とのことだが、スプリンターセルシリーズはコアゲーマーを中心に評価が高い一方、ゲームとしての売り上げが同社の他のゲームと比べるとあまり高くないこと、2000年代前半のゲームである為、現実世界と同期した新作を出すのにサム・フィッシャーの年齢が60代と高齢になってしまった為無理が生じる、というのも原因と言える。
そのため、PS4/XBOXONEのゴーストリコン等でゲスト登場してもPSプレイヤーの場合は旧ハードを買わなければ原作をプレイできないハードルの高さがある。(XBOX版は優遇されており、全作下位互換対応でプレイ可能。コンヴィクションは唯一PSで発売されていない。)為か、「サム・フィッシャーは知ってるけど、スプリンターセルはやったことがない。」と言うゲーマーはかなり多い。
トム・ハーディ主演で実写映画化が2014年に発表されたが音沙汰はない。
また、2020年にはNetflixにてジョン・ウィックシリーズの脚本家を招き、全16話のアニメシリーズを制作する予定とのこと。
2021年12月にUbisoftからスプリンターセルのリメイクが正式に発表。ただ現在開発中であり対象プラットフォームや発売時期は未定で現在も速報はない(UBIであるため、過去作のようにしれっと消される可能性も)。
シリーズ
- スプリンターセル
記念すべき第一作だが、難易度が理不尽に高く海外向けな内容でヌルめなゲームに慣れている日本人からするとかなり難しい内容でEasyモード等の初心者向けモードも存在しない。(これは海外では高難易度のゲームが好まれる故)
唯一の救いは一本道であるためトライ&エラーでどうにかなる点か。
ただし、当時としては布のめくれる表現まで再現した美しいグラフィックは評価が高い。玄田哲章氏をはじめとした有名声優の吹き替えはXBOX版のみの収録。PS2版では容量の問題で一部のミッションが無くなっている劣化版であり、評価が低い。
- スプリンターセル パンドラトゥモロー
しかし、前作の高難易度に慣れているプレイヤーからはヌルすぎるという評価もあるが日本人向けとしてはこれでもかなり難易度は高め。PS2版は日本語吹き替えこそあるが雨の処理落ちが酷く評価が低い。
- スプリンターセル カオスセオリー
- スプリンターセル 二重スパイ
- Splinter Cell: Essentials(PSPで発売されたコンソールオリジナル作品。日本未発売)
- スプリンターセル コンヴィクション(2010年4月に発売されたシリーズ第5作)
- スプリンターセル3D
- スプリンターセル ブラックリスト
登場人物
あまりにも多いので主要人物だけ紹介
サム・フィッシャー
Sam Fisher
CV:玄田哲章
過去数十年に亘り重要な国家戦略の第一戦で諜報活動を続けて来た。
タフな行動力、旺盛な好奇心、鉄のような忠誠心、軟弱さや誤魔化しとは一切無縁。
ブラックジョークを良く口にするが、状況把握をする冷静な精神状態の現れである。
しかしあまりに冷徹なため任務遂行状況によってはランバートから精神鑑定を受けるよう言われる事もある。
アメリカ海軍特殊部隊NavySEALs出身で、エッセンシャルズではSEALs時代のサムが描かれている。娘には弱い。妻リーガン・バーンズとは死別している。
アーヴィング・ランバート
Irving Lambert大佐
CV:池田勝(一作目からカオスセオリーまで)宝亀克寿(コンヴィクション生前録音のみ)
研究員、ハッカー、指揮官からなるサードエシュロンチームと実際に潜伏活動を行うエージェントの間を取り持つ人物でサムの親友だったが、コンヴィクションでは彼を娘の死を使って利用していたことが明かされた。
年齢についてはサムより老けて見えるが、実は彼より4歳若い。
離婚歴は数えきれないらしい(サム談)。二重スパイではプレイヤーの行動如何で生死が左右されるが、コンヴィクションではサムが彼を殺害したことについて言及している為死亡ルートが正史である。
アンナ・グリムスドッティア
Annna Grimsdottir女史
CV:日野由利加※パンドラトゥモローではYukari Hinoと誤記(一作目~パンドラトゥモロー)田中敦子(カオスセオリー以降)
エージェントを技術面、暗号面、データ面からサポートする少人数のチームのチーフ。
フィッシャーをハイテク関連からサポート。二重スパイではほとんど登場しなかった。
パンドラトゥモロー以降と以前とでは容姿が全く違う。
別の世界線であるEndWarでは2020年時点でサードエシュロンの指揮官に昇進している。
サラ・フィッシャー
CV:白石涼子(コンヴィクション以降)
サムの娘。
極秘任務に赴く父を孤独に負けず気遣う思いやりのある娘であり、サムもよく彼女にムービー内で電話を掛けていた。二重スパイ冒頭で交通事故死。享年23歳。
そのショックで自暴自棄になったサムは危険な任務に赴く事になるが、コンヴィクションではその死がNSAによる陰謀であった陰謀であった事が暴かれる。
それを知ったサムは、組織を離れ己の信念に基づいて行動を始める事になる。