スライム・クライム
すらいむくらいむ
「Fall Guys」では、発売当初から登場しているステージである。通称は「スラクラ」。「レースタイプ」に分類され、プレイヤーの残り人数が11~30人の時に出現する(実装当初は20~40人だった)。このゲームの中でも特に大きな存在感を放つステージの一つであり、「『Fall Guys』がどういうゲームなのか」を端的に表している。
このステージには基本的に勝ち抜けの定員数は設定されておらず、ゴールできたプレイヤー全員が勝ち抜けとなる。かといって簡単なのかと言えばそうではなく、寧ろ上級者でさえわずかなミスで失格になるなど全ステージ中屈指の鬼門として名高い。あまりに猛威を振るいすぎるため拒絶反応を示すプレイヤーも出たほどである。事実、実装当初は挑戦者の約7割以上が脱落することも珍しくなかった。
しかし、逆に言えば人数が絞られやすいため(上級者はここで掴みなどによる妨害を積極的に使って人数を減らしにかかったりもする)、ここをクリアできれば優勝へと大きく前進できる。
とはいえ、比較的少人数でも挑めるようになった昨今ではあっさりクリアされることも多くなり、以前ほどの脅威ではなくなってきている。もっとも、これに関しては「残り10人台で出てくることが増え挑戦者の平均レベルが上がり、安定してクリアできる者が多くなっている」のが理由であり、20人台辺りで出てきた時には普通に脱落者が発生している。
また、タイムアップ以外で優勝者が決まる可能性のあるステージの一つでもある。
つづら折り状の上り坂のコースを進み、頂上にあるゴールを目指すレースである。コースの周囲にはピンク色のスライムの海があり、時間の経過と共にコースを下の方から吞み込みつつせり上がってくる(つまりコースが下から徐々に水没していく感じ)。このスライムの海に接触すると即失格になるため、常に水位が上がってくるスライムの海に追いつかれないように、種々の障害物を越えながらコースを進む必要がある。
このステージには、クリアする上で重要になるポイントがいくつかある。
最初の重要ポイントはせり出す壁。このギミックはコース内の下から2・4・8段目にあるがそれぞれせり出す壁の数や1つあたりの幅が違っており、4段目は床に横方向の溝があってそこを飛び越えながら進まなければならなかったり、8段目は通路の幅が狭くなっているといった変化がある。またせり出す壁はそれぞれ動くスピードが異なるため、タイミングを見計らって麓側へ押し出される前に進んでいかなければならない。ここで密集しすぎて押し出され、スライムの海に落ちるなどして失格になるケースが多い。「一発失格のリスクがあるが、ゴールに行けさえすれば勝ち抜けられる」ルールである以上、逆に言えば多少出遅れても挽回のチャンスは充分あるので、焦らずプレイヤーがある程度捌けるのを待つのも手だ。
なお、このせり出す壁の部分が乗ると飛び出すバネ床に置き換わるパターンもあるが、バネ床に乗るとほぼ間違いなくコース外へ飛ばされて失格になるので、絶対に乗らないように気をつけよう。逆に、他のプレイヤーを掴んでバネ床の上に押し出すなどでライバルを減らす戦法もあったりする。
ジャンプ→掴みからのよじ登りで小さな段差を乗り越えたり、最初の1段目では弾力のある三角形のブロックを足場にして2段目へショートカットするテクニックもあるが、無理に狙いすぎるとせり上がってくるスライムの海に追いつかれるので要注意。特に1段目は密集しやすい状況なので、スタートポジションが後方の列だった場合は少し待つか、2段目に通じるカーブに近い側のブロックを利用するといい。
2段目のせり出す壁の次に来る、3段目の巨大ボールが転がってくる所は通路の両端にいれば当たらないが、ボールに吹っ飛ばされたり、上の段から落ちてきた他のプレイヤーに巻き込まれたりするおそれもあるので、その辺には気をつけよう。
なお、このボールが丸太に置き換わるパターンもあり、こちらはちゃんとジャンプでよけなければならない上に、一度体勢を崩して飛び越え損なうとそのまま押し出されて失格になる危険性が高いので、特に注意が必要。
次の重要ポイントは、5段目の麓側へ流れるコンベア床+往復移動する柱の上の6段目に位置する、途中で1本に合流する黄色い円柱の丸太渡り。
ここは「ヒットパレード」でも出てきた所だが、円柱の真ん中に着地できるように慎重にジャンプして着地点を調整するか、真ん中にダイブすれば滑り落ちずに進める。しかし中には、合流先の円柱の上で立ち塞がり妨害しようとするプレイヤー(通称:弁慶、検問、通せんぼ野郎etc.)もいるため、冷静に進めないと落下してしまう。スライムの海の水位が上がっていればもちろん落ちた時点で失格だが、そうでなくても丸太渡りの下は麓側へ流れるコンベア床なので、最悪の場合落ちた途端そのまま流されてスライムの海へ…という地獄のコンボも存在する。
左の円柱から壁に向かってジャンプすれば壁をよじ登ってショートカットもできるがリスクも大きいため妨害してくるプレイヤーがいた時の最終手段として頭の片隅に留めておくといいだろう。
過去に低重力ゾーンになっているパターンもあったが2023年現在は出現しなくなっている。
7段目のスライム床+回転ハンマー地帯と8段目の狭い通路のせり出す壁地帯に続く、最後の9段目のスライム床地帯は、往復移動する柱や直角に曲がる角、振り子(垂直回転ハンマーや左右にブランコ状に振れるトゲつき丸太などのパターンもあり)に気をつけながら進めれば乗り切れる。往復移動する柱は、通路の縁(薄い青緑色の部分)を進めばぶつかることはないが、横に壁がないため、何かにぶつかるなどして落ちれば、落ちる方向やスライムの海の水位次第では即アウト(進行方向右側を通るのは極力避けよう)。その上、ゴール直前でスライムの海に落とそうとしてくるプレイヤーもいるので、ゴールゲートの前に立ち止まっているプレイヤーを見かけたらジャンプ→ダイブでさっさとゴールに入ろう。
7段目は壁に近い回転ハンマーに上手くジャンプで乗ってダイブすれば8段目にショートカットもできるため練習すれば有利となるだろう(8段目でも掴んでせり出す壁に突き落とそうと妨害してくるプレイヤーが現れるため)。
他に、9段目のスライム床地帯の手前にゴールゲートの方向に向いたイータスハンマーが設置されることもあるが、一発失格のリスクがあるのでよほど腕に自信がなければ手を出さないのが無難だろう。
過去に低重力ゾーン+回転床でショートカットできるパターンもあったがこちらも2023年現在は出現しなくなっている。
このステージを安定してクリアしたいのなら、出現のたびに変わるギミックへの対応力を問われるほか、予想外の事態に遭っても動じない精神力が何よりも求められる。このゲームの全てのステージに言えるが、開始前には必ずコースの全体像が一通り表示されるので、それを見てある程度進む手順を決めるのも有効な攻略法だ。繰り返しになるが、スライムの海に落ちさえしなければ失格にはならないので、躓いても諦めずに挑戦しよう。
ただしスクワッド系のショーや「スライム・クライム・タイム」ショーの4戦目(決勝戦)ではとにかく早くゴールすることも必要になるため、いかに他のプレイヤーの妨害を受けずに進めるか、速やかかつ正確に障害物を越えていけるかも試される。
Season4の追加アップデートでは、このステージの実質的なバージョンアップ版である「スライムスクレイパー」が登場した。そのため、相対的に存在感が薄くなってしまったものの、「スライム・クライム」自体の難易度が下がった訳ではないので、油断は禁物であることに変わりはない。
またこの追加アップデートでは、4段目の溝のある床の部分のせり出す壁が壁から出入りする上向き送風機に置き換わる、6段目の黄色い円柱の丸太渡りが低重力ゾーンに入っている、9段目のスライム床地帯に、ゴールゲートの前のボタンを押すと巨大ボールが発射される砲台や、進行方向左側を前後方向に往復しながら横風を出してくる送風機が設置されるなどの新たなパターンが加わっている。難易度が下がった代わりにゴール手前での妨害がやりやすくなり、また新たな攻略パターンが必要になっている。