ソロモンの狼とは、日本帝国海軍の重巡洋艦「青葉」に贈られた称号である。
解説
生涯四度の大破と二度の着底を経験し、内、終戦間際までの三度において修復されて戦線復帰を果たすという、凄まじいまでの不死身ぶりを誇った。
特に謂われるようになったのは、二度目の大破を経験したニューギニア・メウエパセージ港での爆撃以降で、この際には一カ月もの間、植物を艦中に飾り付けて浮島として擬態しながら浸水した水を排水しており、米軍の偵察をひたすらやり過ごすという神業をやってのけた。
その後シンガポールを母港に南方での作戦で活躍。
幾度となく損傷しようと尽く如く甦り、戦線復帰するその雄姿から、いつしか艦隊の内外から「ソロモンの狼」と呼ばれていくようになった。
この呼び名は第六戦隊そのものを指して謂われたものともされており、彼ら自身もこの異名を気に入り、奮戦を続けたという。
なお、四度の大破の内、最初の一回目はあの「ワレアオバ」だったりする。
さらに三度目は熊野への「お先に失礼」の件があったり……。
そして最後は呉軍港空襲で大破着底となり、終戦後に解体処分となった。
海軍基地の跡地である長迫公園には、青葉とその乗員たちの奮戦を称え、偲ぶ碑文が設置されている。
関連イラスト
呉軍港空襲で青葉に落とされた爆弾の数。
……単に米軍爆撃機のパイロットの腕に問題があったのか、それとも……(汗)