概要
日本名は猛虎原爆固め(もうこげんばくがため)。
相手の腕を背後からダブルチキンウィングのような形で極め、両肩に両手を添えてそのまま投げる。
当初はブリッジを利用してフォールする技だったが、後に投げっ放し式(ホイップ式)も使用。
2代目タイガーマスク(三沢光晴)は、相手の背中をダブルチキンウィングの体勢で両腕をクラッチして体をブリッジさせる勢いで相手を後方へと反り投げて肩口から叩きつけてブリッジを崩さずにフォールを奪う形で「タイガー・スープレックス'84」として使用。
現在は両方とも「タイガースープレックス」の名称で統一。
原型、オースイ・スープレックス
原型は相手の背後から両腕をクラッチしたまま後方へと背中から落ちるような形で反り投げ、肩口から叩きつけてフォールを奪ったオーストラリア出身レスラーのアル・コステロが用いたオースイ・スープレックス(オージー・スープレックス / 日本名は豪州式原爆固め)。
1969年秋、日本プロレスの前座試合で高千穂明久が戸口正徳(後のタイガー戸口、キム・ドク)を相手に公開。
その後、マイティ井上が相手の背後から両腕をクラッチしたまま尻餅をつく形で後方へと倒れ込み、相手もろとも体を後転させて相手の両肩をマットに付け、自身の背中をブリッジするように仰け反らせてフォールを奪う技をオースイ・スープレックスの名称で使用した。
主な使い手
佐山式
佐山聡(初代タイガーマスク)
ジョージ高野
金本浩二(3代目タイガーマスク)
4代目タイガーマスク
土井成樹
春輝つくし
三沢式
三沢光晴(2代目タイガーマスク)
佐野巧真
下田美馬・・・後述の雪崩式も得意。
大向美智子
西尾美香
ダニエル・ブライアン
中野たむ
派生技
- タイガー・スープレックス'85
2代目タイガーマスクの技。
ジャーマン・スープレックスよりも高い位置(相手の脇の下あたり)で、相手の体をスリーパー・ホールド風に固めて投げる技。
- テキーラ・サンライズ
尾崎魔弓が使用している、左腕をチキンウィングに固めた形で、自分の右腕をハーフネルソン風に回した上で相手の右手首も掴んで頭部脇にロック、そのまま後方へ投げる技。
- ミスト・クラッシュ
片腕がタイガー・スープレックス(ハーフチキンウィング)、もう片腕がドラゴン・スープレックス(ハーフネルソン)の技でテキーラ・サンライズとは違い手首は決めない。
- デスレイク・ドライブ
雪崩式の投げっぱなしタイガー・スープレックス。下田美馬が使用した。
- ビクトリー・タイガー
相手の喉下を掴んで後方に投げるタイガー・スープレックス。
- どどん
タイガー・スープレックスに固めてから上に持ち上げ、一旦静止してから手を離して腰に持ち替え、シットダウン・パワーボムのような体勢で相手を前のめりにマットに叩きつけるフェイス・バスター。田口隆祐が使用。
- ミラノ作どどんスズスロウン
タイガー・スープレックスの要領で捕らえた相手を宙に抱え上げた後、両腕のクラッチを切り、自らは背中からマットに倒れ込みながら両膝を突き出し、前のめりになった相手の腹部を両膝にめり込ませる変型ストマック・ブロック。
ミラノコレクションA.T.が発案した技で現在は田口隆祐が使用。
- トルネード・スター・スープレックス・ホールド
人工衛星ヘッドシザーズで相手に飛びついて旋回しながら相手の背後に着地して、自らの左腕で相手の右腕を掴んでダブル・チキンウィングで捕らえ、後方へ反り投げて固める腕取り式タイガー・スープレックス。スターライト・キッドのオリジナル技。