概要
学名はamanita phalloides。種名は「スッポンタケに似た」という意味だが似ても似つかない。「スッポンタケ」は、その名の通り「スッポン」が首を伸ばす様なユニークな姿を為て居るが、本種は「典型的キノコ型」である。
中型~大型。夏から秋、主にブナや水楢(ミズナラ)などの広葉樹林に生える。
傘はオリーブ色。開ききっても丸みが残る。写真に映ると黄色掛かって見えるせいか本に拠っては「薄黄色」と書かれている。条線は無い。柄は、やや傘の色を帯びた白色でささくれ状。テングタケ仲間のトレードマークとも言えるつばと基部のつぼを持つ。
ひだに濃硫酸を垂らすと薄紅紫色に変色する。本種だけの特徴であり、判別に用いられる。
海外では「Death Cap」(死の傘)と率直な名前で呼ばれ恐れられる。「ドクツルタケ」、「シロタマゴテングタケ」と共に「猛毒キノコ御三家」等と呼ばれる。只、日本では余り見かけられないようでキノコ図鑑への掲載も少なく、キノコ愛好家さんも「日本で出会えず写真撮影出来ない」「海外遠征するしか無いか」と言われる。海外ではとても有名(悪い意味で)。
毒性
成分はアマトキシン類・ファロトキシン類・ビロトキシン類等。食後数時間で下痢・嘔吐等コレラ状の症状が現れ、しかしそれは暫くすると収まる。しかし油断してはいけない。一週間程後に肝臓組織が破壊され劇症肝炎を起こした影響でそれは阿鼻叫喚・艱難辛苦・地獄とはかくのごとしと言うしか無い激烈な症状に見舞われて絶命する。同じ毒素を持ち、「破壊の天使」の異名を持つドクツルタケの中毒所見では、読むも無惨、目を逸らしたくなるような事例が有る。(ドクツルタケの記事も御参照。)
世界で一番危険なキノコに認定された。
幼菌(幼い物)たった一本で致命的毒を持つ。
本種の名を冠する仲間にシロタマゴテングタケ・クロタマゴテングタケ・コタマゴテングタケ・クロコタマゴテングタケ等が有るが何れも有毒。
関連タグ
ドクツルタケ シロタマゴテングタケ(御三家仲間)
コレラタケ(同じ毒成分を持つ猛毒菌)
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参考文献
wikipediaさん
ビジュアル毒図鑑
図鑑きのこ(改訂版)
キノコ愛好家さんの解説記事