概要
サルモネラ菌の一種で、腸チフスという感染症の原因(病原体)となる。
主に食べ物や水から感染(経口感染症)するが、感染力が強いため患者から直接感染することもある。
主な症状は1週間以上続く高熱と発疹。血液を介して全身に感染が広がるのが特徴(敗血症)。他の細菌による食中毒とは異なり、下痢はあまりみられないことが多い。重症の場合は腸に穴が開いたり、髄膜炎を起こして死亡することもある。
なお、似たような症状を示す細菌にパラチフスの病原体であるパラチフス菌(パラチフスA菌)がいるが、チフス菌による腸チフスよりは軽症であることが多い。