経口感染症(けいこうかんせんしょう)は、病原体に汚染された水や食べ物を食べることによって口からうつる感染症の総称である。水系感染症とも言う。
食中毒と混同されがちだが、普通の食中毒は「発症に必要な病原体の量が多く、食べ物からしか感染しない」のに対し、経口感染症は少量の病原体の感染でも発症するため、食べ物からだけでなく、患者の排泄物や虫(ハエ・ゴキブリ)を介して感染することもあるといった違いがある。また、経口感染症は普通の食中毒より重症化しやすい傾向にある。
下痢を起こす病気がほとんどだが、チフスや肝炎では下痢がみられない場合もある。
病原微生物別の主な経口感染症
細菌
ピロリ菌以外の5種は感染症法で3類感染症に指定されており、患者は飲食業などへの就業が制限される。
ウイルス
ポリオは2類感染症であり、患者は原則入院となる。A型肝炎とE型肝炎は4類感染症である。
- ノロウイルス感染症:食べ物(牡蠣など)から感染した場合は食中毒として扱う。
- ロタウイルス感染症:ワクチンで予防できる。
- ポリオ(急性灰白髄炎):ワクチンで予防できる。
- A型肝炎:ワクチンで予防できる。
- E型肝炎