概要
ノロウイルス感染症
感染から発病までの潜伏期間は12時間~72時間で、激しい嘔吐や下痢が特徴である。細菌性の腸炎と異なり血便は出ないことが殆ど。発熱は軽度でインフルエンザのような高熱は出ないことが多い。
名前に反して、その感染速度は速めである。
ウイルスそのものに効く薬はないため治療は下痢等に対する対症療法と、何より不要な外出を控えて安静にしていることが中心となる。
体力のある年代で健康な成人ならば、お粥や温めたスポーツドリンクなどで水分補給をしつつしっかり寝ていれば数日で治る事も多い。
だが、それでも症状のピークである2-3日の間は何を口にしても上と下からすぐに出てしまうので「生き地獄」「呪いのウイルス」と称す人もいるほどけっこうキツい病気である。
また、症状のピークが過ぎてもウイルス自体は残っているため、やむを得ず外出するときは感染拡大防止のためにマスクを着用することが望ましい。
乳幼児や体力の落ちた老人、抵抗力の元々弱い人は長引きがちなので素人判断は禁物。
また患者の汚物や吐しゃ物のついた場所はしっかり熱湯や消毒液等(※)で消毒する事、
(他の感染予防にも言えることだが)帰宅したとき、トイレに行った後、調理や食事の前などには手を洗う等の習慣を普段からしっかり身に着けることが大切である。
※…アルコール系消毒液よりも次亜塩素酸ナトリウムすなわち塩素系漂白剤(ハイター等)を希釈したものが効果は絶大。