概要
ウイルスの一種。
風邪をはじめ咽頭結膜熱(プール熱)、流行性角結膜炎、胃腸炎、肺炎など、様々な感染症の原因となる。
通常は予後良好だが、稀に死亡例もある。
予防接種(ワクチン)は存在しない。
小児肝炎
2022年4月頃からイギリスを中心に原因不明の小児肝炎の報告が相次いでおり、中には死亡したり肝移植が必要になったりとごく稀だが重症化したケースも報告されている。詳しいことは不明であるものの、多くの患者から「F41」と呼ばれるアデノウイルスの1種が検出されていることから、イギリス保健安全庁はアデノウイルスが原因となっているのではないかと見ている模様。
とはいえ、後述するようにアデノウイルスは一般的な感染症対策をしていれば防げる病気であり、重症化するのは稀であるため、現状では過度に恐れる必要はないだろう。
なお、アデノウイルスが原因だとした場合の仮説としては以下の2つが挙げられている。
(仮説1)アデノウイルスが肝炎を起こしやすいタイプに変異した可能性。
(仮説2)通常のアデノウイルス感染に何らかの異常が生じている可能性。
なお、この小児肝炎の原因に関する仮説としてほかにも
・新型コロナウイルスの後遺症説
・新たな新型コロナウイルスの変異株説
・未知のウイルス説
・犬との接触に関連している説
なども提示されているが、現時点ではどれが正しいのかは不明である。
対策
石けんでの手洗いとうがいが推奨されている。
アルコール消毒は全く効かないというわけではないものの、インフルエンザウイルスやコロナウイルス(COVID-19を含む)と比較すると効き目が弱いとされているので、手洗いで物理的に洗い流したうえでアルコール消毒をするのが効果的であるとされている。