概要
CV:星野貴紀
「トマホーク菊池」とは、『ジパング』に登場する砲雷長菊池雅行三等海佐のあだ名である。
菊池雅行は、角松洋介や尾栗康平と防大からの同期であり友人である。
性格はとても冷静沈着で信頼も厚いが、その一方で生真面目でもある。彼らの乗るイージス艦「みらい」が過去にタイムスリップした当初は、タイムパラドックスを恐れて歴史改変に反発していた。
しかし、「みらい」がアメリカ軍の正規空母「ワスプ」の艦載機による攻撃を受け、菊池は艦と乗組員を守るためにアメリカ軍機を迎撃していくのだが、航空隊の壊滅を見たサミュエル・D・ハットン中佐が機体を犠牲にした決死の突撃を敢行、死に物狂いで襲いかかるハットンに隙を突かれて「みらい」に大損害を与えることになってしまった。
そして、菊池は「戦争を理解していなかった」と自らの考えが甘かったことを痛感し、艦長に対し「トマホーク」によるワスプ撃沈を具申。艦を守るため、その具申は受け入れられ、菊池はワスプに対し、トマホークを発射、撃沈した。
それまで、あくまで“「みらい」と搭乗員の生存のための自衛”と“自衛隊員としての人命尊守”を念頭に置いてきた菊池だったが、「敵を殺したくない」という理念が『弾薬の節約』という計算を打ち出したことをここで自覚し、殺人を躊躇する自衛隊員としての考えが「戦争の前では無意味」だという現実を突き付けられることになった。
奇しくも、ガードフィッシュとの戦いで恐慌状態になった米倉のこぼした「やらなければやられます、砲雷長……!」の意味を、ここにきて感じざるを得なくなったのだ。
この一件がジパング序盤に起きた「アスロック米倉」と対比されることが多くなり、菊池に対して「トマホーク菊池」のあだ名が定着することになった。
因みに連載当時の海上自衛隊はトマホークを導入していなかったが、現在は国産巡航ミサイル配備までの繋ぎとして、トマホークの導入が決定している。このため場合によっては、実際に菊池という人物がトマホークを発射する可能性がある。