概要
アイルランドに伝わる水の怪物の一種。
様々な地域に伝承されているが、マスク湖(Lough Mask)やグレネード湖(Glenade Lough)、スラヒーンズ湖(Sraheens Lough)が特に有名。
スコットランドにも出現するとされる。
伝承によれば水棲で体の約半分が犬の見た目をしており、人や犬に対して非常に凶暴だという。
哺乳類的な姿で表現されることが多いが、見た目は特に一定しているわけではなく、Irish-Crocodile(アイリッシュクロコダイル:アイルランドのワニ)とも呼ばれるほか、ウナギのような見た目であるともいう。
カワウソ的だという証言もあるものの、ドアル・クーは体毛を持たず、体表がぬるぬるとした皮膚である点で異なる。
このイギリスとその周辺の水棲大型生物という点から、スコットランドに出るというネス湖の怪物ネッシーの幼体ではないかともいわれる。
正体に関しては諸説あるが、カワウソの多く生息する現地において現地住民が見慣れた生き物を怪物と見誤るはずがないとして、カワウソ以外の生物ということは確実だという。
流氷などによって本来の生息地の外に現れたアシカという説や、恐竜コエロフィシスであるとする説まである。
目撃
- 1674年頃
ドアル・クーが男性を襲い水中に引き込むが、男性のナイフの攻撃で返り討ちにあう。
- 1722年頃
グレースという女性が洗濯をしにグレネード湖に行ったところ、ドアル・クーの襲撃にあい殺害される。
激昂した夫のテレンスはドアル・クーを殺し、ドアル・クーは生き絶える寸前に増援を呼んだものの、テレンスは増援のドアル・クーも殺すことができた。
- 1963年6月16日
マスク湖で二つの隆起を持ったウナギのような生物が目撃された。
- 1968年
スラヒーンズ湖で、長い首と尾を持つドアル・クーの目撃。同じ場所から数件報告された。
- 1999〜2000
N65号線でカワウソに似ているがもっと大きい生物の目撃。
- 2001年頃
スラヒーンズ湖でカワウソに似た謎の生物の目撃。
- 2003年
- マクロス湖の魚類生態調査で、水深20メートルに魚の群れではない大きな影が観測される。
- オムニー島でラブラドール犬より大きな哺乳類型生物の目撃。足が鰭状で、赤橙色だった。
- 2004年
マクロス湖でドアル・クーらしき生物の写真が撮られる。
- 2013年
ホイル湖で大学生が謎の生物を目撃。