概要
1968年に公開されたアメリカのゾンビホラー映画。監督はジョージ・A・ロメロ。
原題は「Night of the Living Dead」。
突如発生したゾンビの集団と、彼らから逃がれるために民家に立て籠る人々との戦いが描かれる。
いわゆるゾンビ映画の始祖とされる伝説的な作品で、「ゾンビに噛まれるとゾンビになる」や「人肉を食べるために人を襲う」「脳を破壊されない限りは動き続ける」などの設定はこの作品で考案されたものである。
とは言うものの、今作の時点では「ゾンビ」という呼び名は出ていない。
これと「ゾンビ」「死霊のえじき」は合わせて「ゾンビ三部作」と呼ばれる。
あらすじ
兄と共に墓参りをしているバーバラを生ける屍が襲い、兄が命を落とす。
命からがらその場から逃げ出したバーバラは、近くの民家に逃げ込む。
そこには既にクーパー一家と、若いカップルのトムとジュディが避難しており、更に黒人男性のベンも加わる。
外部との連絡は絶たれ、家の周囲はゾンビで溢れている。
脱出すべきなのか、このまま立てこもりを続けるべきなのか。
彼らは、果たしてこの「生ける屍の夜」を生き残れるのか。
登場キャラクター
()内は演者。
はっきり言ってほぼ無名の役者ばかりだが、これは予算不足ゆえにスタッフやその知人をキャスティングせざるを得なかったかららしい。
- ベン(デュアン・ジョーンズ)
黒人男性。
ゾンビ相手にも勇敢かつ冷静に対処するが、人間同士で仲違いしてしまうシーンもある。
- バーバラ(ジュディス・オーディア)
兄と共に墓参りに訪れたところをゾンビに襲われた女性。
- ハリー・クーパー(カール・ハードマン)
ベンとバーバラより先に民家に逃げ込んでいた中年男性。
決して悪人ではないが、やや自己中心的なところがある。
- ヘレン・クーパー(マリリン・イーストマン)
ハリーの妻。
- カレン・クーパー(カイラ・ショーン)
クーパー夫妻の娘。
- トム(キース・ウェイン)
最初に民家に逃げ込んでいた青年。
- ジュディ(ジュディス・リドリー)
トムの彼女。
- セメタリーゾンビ(ビル・ハインツマン)
cemetery(墓地)の名の通り、物語冒頭の墓参りシーンに現れるゾンビ。
この映画で最初の、ひいては近代ゾンビ映画で最初のゾンビであるため、ファンからはファーストゾンビと呼ばれることがある。