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概要編集

「インドにおいてもっとも美しいカモ」という御大層な肩書きを背負ったカモの仲間で、大きさ60センチくらい。

図鑑の表紙や切手のデザインになるなど、インドではよく知られた鳥だという。


薔薇色なんて名前なので、誰もが「全身ピンク色のメルヘンチックなカモ」を思い浮かべるだろうが、実際に薔薇色なのは顔と首だけで、胴体は普通のカモと大差ない。所詮カモなので生態も普通のカモと同じようなもので、殊更に上品な動きをしたわけでもない。

 

ずいぶん名前負けしたカモがいたものだが、一応風切羽はピンクっぽい色をしている。それだけじゃ全然足りない気もするが。

ちなみにオスは首の前面に黒っぽい茶色の「ライン」がある(メスにはない)。またメスの方が色が薄い。

 

絶滅「危惧」種?絶滅種?編集

この鳥をWebで検索すると「保全状況:深刻な危機(≒絶滅寸前)」と絶滅危惧種扱いになっているが、実際のところはすでに絶滅しているだろうと言われている。

というのもこの鳥、確かな最後の記録は野生のものが1935年、飼育されていた個体が1939年となっており、あとは不確かな目撃情報が70年代にあったくらいなのだ。

1960年に「国際的に守ろう!」と保護すべき対象に指定されたが、その時にはもういなかった可能性が……

 

なお絶滅した原因は環境破壊によって生息地となる水辺の森や湿原が失われた事。動物園に輸出するためにとらえられたりもしたが、飼育下では一切繁殖しなかったらしい。

関連記事編集

 

カンムリツクシガモ←絶滅種だがなぜか絶滅「危惧」扱いになっているカモの仲間。

 

フラミンゴ←正真正銘ピンク色の鳥

 

ゴクラクインコ←飼育下では繁殖しなかった…というかさせようがなかった鳥(そして絶滅種)。イギリスで大ブームになったが、デリケートなのかすぐに死んでしまう上、アリ塚に巣を作って産卵するという習性ゆえに飼育下の繁殖など無理ゲーレベルであった(下手したら現代の動物園・研究施設でも難しいだろう)。

絶滅した原因は乱獲と開発・外来種侵入による環境破壊とされる。

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