概要
和名 | ヒナノボンボリ |
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漢字表記 | 雛乃雪洞 |
学名 | Oxygyne hyodoi |
分類 | 単子葉類 ヤマノイモ目 タヌキノショクダイ科 ヒナノボンボリ(またはホシザキシャクジョウ)属 |
分布域 | 愛媛県西海町(日本固有種) |
環境省レッドリストカテゴリー | 絶滅危惧IA類(CR) |
花の大きさ | 約5mm |
花言葉 | - |
おそらく、最もひな祭りっぽい名前の生物。
タヌキノショクダイ科に分類される植物の一種で、世界で唯一、愛媛県西海町の海に近い照葉樹林の林床にのみ自生するきわめて珍しい幻の植物である。
1988年に発見された当初は数百個体が自生していたが、その後僅か2年で完全消滅してしまった。
これはその地を訪れた人々に地面が踏み固められてしまった事で、生育環境が悪化したからだと考えられている。
その後も全く見つからず、絶滅したかと思われたが、それから30年後の2019年に再発見された。
かつては兵庫県にも自生するとされていたが、花期や花色が異なり、こちらは後に別種のコウベタヌキノショクダイという植物であると改められた。
植物なのに光合成をしない事が特徴で、他の光合成をする植物と栄養を渡し合う共生関係にあるアーバスキュラー菌根菌と呼ばれる菌類から栄養やミネラルを騙し取って成長する菌従属栄養植物(腐生植物)と呼ばれる変わった植物である。
光合成を行わない為に葉は退化しており、地上部は花のみである。
青緑色の花はガラス細工の様な美しい姿で、上から見ると星形に近い。
細く伸びた6枚の花被片は近縁種ホシザキシャクジョウとヤクノヒナホシの中間的な長さ。